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38. 満月の夜空で
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シャーロットがノースと一緒に眠り、町の灯りも暗くなってきた頃、ディオロイ城の屋根にシャロが夜風に当たっていた。夜空を見上げると、雲が満月を隠そうとしていた
「リリー、また食べているの?」
シャロの隣で茶色い袋に顔を突っ込み探るリリーにシャロが問いかける。袋からパンを見つけたリリーがご機嫌でパンを咥えながら出てきた
「今日は何だかお腹がよく空くの。なんでかな」
「満月の日は魔力が強くなるらしいよ」
「そうなの?どこで聞いたの?」
「本に書いてあった。この世界はそうらしいって」
「そうなんだ。じゃあお腹が空くのは仕方ないね」
リリーがパンを食べながら答えると、シャロも袋からリリーが食べた同じパンを取り出し、一口食べる。あっという間に食べ終え、また次のパンを取り出そうとするリリーを止めるため、袋の口をつかんだ
「でも、リリーは食べ過ぎ。飛べなくなるよ」
「シャロがどうにかしてくれるから大丈夫」
「どうにか出来る、ねえ……」
シャロもパンを食べ終え、空を見上げる。リリーもシャロの肩に乗り少し顔を上げ空を見る。雲で隠れていた満月が現れ、暗かった町を少し照らしている
「リリー、昨日の散歩の続きに行こっか」
「いいよ。行ってあげる。どこに行くの?」
そうリリーが問いかけると、また雲が動いて満月を隠し、町やディオロイ城をまた暗く変え、夜風に揺れる木々の音が屋根まで聞こえて、シャロが目を閉じフッと笑った
「せっかくだし、今、満月じゃない世界に行ってみようか。魔力の変化を調べないとね」
「リリー、また食べているの?」
シャロの隣で茶色い袋に顔を突っ込み探るリリーにシャロが問いかける。袋からパンを見つけたリリーがご機嫌でパンを咥えながら出てきた
「今日は何だかお腹がよく空くの。なんでかな」
「満月の日は魔力が強くなるらしいよ」
「そうなの?どこで聞いたの?」
「本に書いてあった。この世界はそうらしいって」
「そうなんだ。じゃあお腹が空くのは仕方ないね」
リリーがパンを食べながら答えると、シャロも袋からリリーが食べた同じパンを取り出し、一口食べる。あっという間に食べ終え、また次のパンを取り出そうとするリリーを止めるため、袋の口をつかんだ
「でも、リリーは食べ過ぎ。飛べなくなるよ」
「シャロがどうにかしてくれるから大丈夫」
「どうにか出来る、ねえ……」
シャロもパンを食べ終え、空を見上げる。リリーもシャロの肩に乗り少し顔を上げ空を見る。雲で隠れていた満月が現れ、暗かった町を少し照らしている
「リリー、昨日の散歩の続きに行こっか」
「いいよ。行ってあげる。どこに行くの?」
そうリリーが問いかけると、また雲が動いて満月を隠し、町やディオロイ城をまた暗く変え、夜風に揺れる木々の音が屋根まで聞こえて、シャロが目を閉じフッと笑った
「せっかくだし、今、満月じゃない世界に行ってみようか。魔力の変化を調べないとね」
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