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63話
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――シャリィ、あなた私を探しすぎよ。
笑顔で手を振りながら、妹は舞踏会の会場を見渡している。その瞳はカサンドラを笑い者にしたくて、探しているのだとわかった。
アオとシュシュにもそれがわかり、2人とも渋い表情を浮かべている。
「皆の者、今宵。皇太子アサルトと公爵令嬢シャリィの婚約披露の舞踏会へと訪れたことを感謝する。2人の門出を祝おうじゃないかぁ!」
陛下のお言葉に感心した、貴族達の割れんばかりの拍手の音が会場に響く。次に皇太子のアサルト殿下が訪れた貴族に対して、礼を述べた。その間もシャリィは姉――カサンドラを探している。
(シャリィ……私、前の舞踏会から……そんなに変わっていないと思うのだけど)
カサンドラの見た目は数ヶ月前より、さほど変わっていないが。アオ達と外に出て冒険をし、好き嫌いなく食事を楽しみ、いろんな経験を積んで益々、美しさに磨きがかかった。
言うならば――ストレスの原因となる両親と、妹から離れたからだと言ってもいいだろう。カサンドラの肌は真っ白から、少し健康的な肌になり。魔女のお祖母様が作る石鹸を使用する様になってから、艶肌になったのだ。
それはカサンドラと同じ石鹸を使用する、アオとシュシュも同じだ。先程までの好奇な瞳は今や、カサンドラ達の艶やかな肌と、シュシュが施した刺繍の素晴らしさへと移っていた。
――見れば見るほど、綺麗な肌だわ。
――芸術のようなドレスの刺繍、どの店に頼んだのかしら?
――カサンドラ嬢と一緒の男性は誰だ?
――カサンドラ嬢と、一曲踊りたいな。
――素晴らしい美貌だ、皇太子は馬鹿なことをされた。
表情は口ほど物を言う、貴族達の心の声が聞こえてきそうだ。
大階段の上でカサンドラを探していたシャリィは、とある令嬢が貴族達の視線を集めていることに気付く。そして、その令嬢が連れているメイドに覚えがあった。
――あれは、カサンドラお姉様が連れて行ったメイド? 彼女がそうだとすると……あれが、カサンドラお姉様⁉︎
シャリィの瞳が見つけたと言わんばかりに、カサンドラを射る。その視線を受けて、カサンドラは大階段のシャリィに微笑み返した。その姿は会場のどの令嬢よりも、群を抜いていた。
――なぜ?
ここ数ヶ月のシャリィは自分磨きもせず、あのドレスを着て、ふくよかになったであろう、カサンドラを考え笑っていた……実際はシャリィよりも上をいく美貌。
――嘘よ。
挨拶を終え、国王陛下と王妃は下がり。
貴族が待つ、舞踏会への会場に降りる手筈のアサルト殿下とシャリィ。その段取り通りエスコートしようとした、アサルト殿下の手をシャリィは無視する。
「シャリィ嬢、どうした?」
「うるさい!」
怒りの表情――シャリィは体をワナワナ震わせ、カサンドラを大階段から指をさす。
「何かの間違いよ! あれがカサンドラお姉様だなんて信じられない! カラス、カラス出てきなさい! あなたが言っていた事と、ぜんぜん違うじゃない!」
「カラス?」
シャリィはこの場にいる、誰もが知らない名を呼んだ。
笑顔で手を振りながら、妹は舞踏会の会場を見渡している。その瞳はカサンドラを笑い者にしたくて、探しているのだとわかった。
アオとシュシュにもそれがわかり、2人とも渋い表情を浮かべている。
「皆の者、今宵。皇太子アサルトと公爵令嬢シャリィの婚約披露の舞踏会へと訪れたことを感謝する。2人の門出を祝おうじゃないかぁ!」
陛下のお言葉に感心した、貴族達の割れんばかりの拍手の音が会場に響く。次に皇太子のアサルト殿下が訪れた貴族に対して、礼を述べた。その間もシャリィは姉――カサンドラを探している。
(シャリィ……私、前の舞踏会から……そんなに変わっていないと思うのだけど)
カサンドラの見た目は数ヶ月前より、さほど変わっていないが。アオ達と外に出て冒険をし、好き嫌いなく食事を楽しみ、いろんな経験を積んで益々、美しさに磨きがかかった。
言うならば――ストレスの原因となる両親と、妹から離れたからだと言ってもいいだろう。カサンドラの肌は真っ白から、少し健康的な肌になり。魔女のお祖母様が作る石鹸を使用する様になってから、艶肌になったのだ。
それはカサンドラと同じ石鹸を使用する、アオとシュシュも同じだ。先程までの好奇な瞳は今や、カサンドラ達の艶やかな肌と、シュシュが施した刺繍の素晴らしさへと移っていた。
――見れば見るほど、綺麗な肌だわ。
――芸術のようなドレスの刺繍、どの店に頼んだのかしら?
――カサンドラ嬢と一緒の男性は誰だ?
――カサンドラ嬢と、一曲踊りたいな。
――素晴らしい美貌だ、皇太子は馬鹿なことをされた。
表情は口ほど物を言う、貴族達の心の声が聞こえてきそうだ。
大階段の上でカサンドラを探していたシャリィは、とある令嬢が貴族達の視線を集めていることに気付く。そして、その令嬢が連れているメイドに覚えがあった。
――あれは、カサンドラお姉様が連れて行ったメイド? 彼女がそうだとすると……あれが、カサンドラお姉様⁉︎
シャリィの瞳が見つけたと言わんばかりに、カサンドラを射る。その視線を受けて、カサンドラは大階段のシャリィに微笑み返した。その姿は会場のどの令嬢よりも、群を抜いていた。
――なぜ?
ここ数ヶ月のシャリィは自分磨きもせず、あのドレスを着て、ふくよかになったであろう、カサンドラを考え笑っていた……実際はシャリィよりも上をいく美貌。
――嘘よ。
挨拶を終え、国王陛下と王妃は下がり。
貴族が待つ、舞踏会への会場に降りる手筈のアサルト殿下とシャリィ。その段取り通りエスコートしようとした、アサルト殿下の手をシャリィは無視する。
「シャリィ嬢、どうした?」
「うるさい!」
怒りの表情――シャリィは体をワナワナ震わせ、カサンドラを大階段から指をさす。
「何かの間違いよ! あれがカサンドラお姉様だなんて信じられない! カラス、カラス出てきなさい! あなたが言っていた事と、ぜんぜん違うじゃない!」
「カラス?」
シャリィはこの場にいる、誰もが知らない名を呼んだ。
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