魔力なし悪役令嬢の"婚約破棄"後は、楽しい魔法と美味しいご飯があふれている。

にのまえ

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第二章 ストレーガ国までの帰路

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 次の日、再びシエルさんの両親と会い、婚約に必要な書類に名前を書き終えた。この書いた書類を教会の聖職者に提出すれば、完了だと教えてもらった。

 私とカロール殿下の婚約は。国王陛下、両親との間での話し合いで決まり「カロール殿下との婚約が決まった」と、言われただけ……殆ど蚊帳の外だった。

 いきなり決まり、殿下との顔見せの後、王妃教育が始まったと言ってもいい。

 アンサンテ国で私は公爵家の娘だった。

 でも今は公爵令嬢ではない……平民の私と、公爵のシエルさんとの婚約は成立できるのだろうか……私の不安がわかったのか、シエルさんは「大丈夫」だと。

「俺は魔法が好きな、ただの魔法使い。貴族とは関係ないところにいたいと両親には話している。国王陛下、ベルーガとは友であるが俺はルーとは変わらない、ラエルに聞いてもそう答えるな」

 そう、シエルさんが言うと。
 お母様は頷いた。

「研究好きな、魔法使いとして国には関わっているけど。私達も元は平民として暮らしていたから、貴族らしいことはしないわ。だから、ルーチェちゃんは気にしなくていいの」

「僕も研究好きな学者だ。まあ領地経営はしているが、貴族らしいことはしていない。国王陛下も出来ない私達に、強要してこないだろうな」

 お父様とお母様は、私に優しく微笑んだ。
 だとすると、この書類を出したらシエルさんの婚約者になる。


 ――嬉しいな。


「ローズ様、カルノ様、シエルさん、これからよろしくお願いします」

「ルー、変わり者の俺だが、よろしく頼むな」

「ルーチェさん、息子共々よろしく」
「魔法のことばかりな、息子をよろしくね」

「それで、シエル。母さんと教会に書類を出したら領地に戻るが、どうする? ラエルは王都に残ると言っていたが、一緒に戻るか?」

 シエルさんは首を振り。

「帰路の途中で頼まれたことがあるんだ。父さん、母さん、昨日ラエルと一緒に来たドラゴンがいたろ? そのドラゴンを同族のドラゴンの元に連れていく」

「あの、ドラゴンの子か。そうか……ちゃんと見つけるのだぞ」
 
「わかったわ、しっかり見つけなさい。それと、シエル、ルーチェちゃんを守りなさいね!」

「ああ、わかってる」



 ♱♱♱



 また会いましょうと、シエルさんのご両親と別れて、シエルさんの家へ向かうと、ラエルさんが来ていた。

「よっ、ラエル」
「こんにちは、ラエルさん」

「こんにちはルーチェさん、兄貴、父さんから聞いているよ、婚約おめでとう」

「ありがとう、ラエル」
「ラエルさん、これからよろしくね」

「うん、魔法と研究大好きな家族だけどよろしくね。それと、兄貴に頼まれていた魔導書、書物、古代地図をいくつか借りてきたよ」

 ラエルはシエルさんに頼まれて、王城の書庫、王都書庫をまわって、幾つかの資料を揃えてきと言った。
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