ちっちゃくて可愛いものがお好きですか。そうですかそうですか。もう十分わかったので放してもらっていいですか。

南田 此仁

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31~40話

告白は墓穴のあとに【上】

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「薬の完成にはどれくらいかかる」

「一週間~」

「長すぎる」

「あのさぁ、集中力のいる作業は長時間続けてできないわけぇ。専門家が言ってるものを――」

「禁書庫の閲覧許可」

「三日。これ以上はさすがに無理ぃ~」

「いいだろう。だが、調薬に取りかかるよりも先にすべきことがあるな?」

「え~? なぁに~?」




「モウシワケアリマセンデシタ……」

「反省の色が見えない」

「マコトニモウシワケアリマセ……うっぷ」

 クロの魔力放出に沈んだミディルアードが、床の上で繰り返す。
 私はすべてを水に流す覚悟で『不問でかまわない』と言ったのだけれど、どうやらクロにとっては違ったようだ。

「えっと……もう二度と、誰も拐ったりしないなら大丈夫です。結果的には危険な状態だったことにも気付けたわけですし……。ね、クロ?」

「……………………まあ」

「拐っちゃいけないのって限定だよねぇ? なら大丈夫~!」

 うんうん。…………うん?

 その後クロは、無償奉仕や道徳論の教習などいくつかの罰を申し渡し――なぜか夫人お母さんに報告すると言われたときが一番嫌そうだったけれど――備品室を後にした。






 隠し部屋で、改めてクロに向き直る。

「お話があります」

「ああ、聞こう」

 今私が正座しているのは、ソファに座るクロの手のひらの上。
 一度ドールハウスに立ち寄りたいと言ったときにも降ろすのを渋られたくらい、私を心配して過保護に磨きがかかったクロは、片時も私を放そうとしないのだ。

「まずはこちらをご覧ください」

 プレゼンよろしくドールハウスから取ってきたものを見せる。

「金属製の……カプセル、か?」

「これはカプセル型のペンダントトップです。中には、私のおじいちゃんの遺骨が入ってます」

「ほう、ヒナの故郷では遺骨を身につける風習があるのか。この国にも、多くはないが遺髪を使った装身具がある」

「身につけるかは人によりますが……。私は元々、このペンダントトップを身につけられるくらいの、普通サイズの人間だったんです」
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