ちっちゃくて可愛いものがお好きですか。そうですかそうですか。もう十分わかったので放してもらっていいですか。

南田 此仁

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41~50話

涙の代わりに愛を【下】 ※

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 先ほどまでの時間をかけた優しさも、今の制止すら届かない激しさも。
 そのどれもが私を『愛している』と言ってくれているかのようで、抑えようのない幸せに包まれる。

 クロは『限界』だと言った。
 実際、意識は正しく働いていないようだけれど。
 それでも一気に貫いたりはせず、強引な侵攻のなかにもどこか私への思いやりを感じさせるあたり、やっぱりクロだなぁと思う。
 優しくて、愛情深くて、――情熱的で。

 私だって受け止めたい。
 クロに負けないくらい愛しているのだと、全身で伝えたい。
 そうしてクロが、私と同じように幸せを感じてくれるなら嬉しい。

 だから、『痛い』の代わりに愛をつむいだ。

「――っき……! す――ぅぐっ、……すきっ! クロっ、だいすき、ぃ……!」

 ボロボロと零れ落ちる涙よりも、幸せな想いが先に届きますように。
 途切れる声の代わりに、触れ合った部分から愛が流れ込みますように。

 この世界で私を迎え入れてくれた大好きなクロのためなら、なんだって乗り越えられるから。

「くっ――――!」

 痛みでも感じたのか、クロがぎゅっと眉根を寄せる。
 と同時に、浅く繋がった秘部の中にぶわりと熱が溢れた。

 温かく穏やかな魔力の流入とは違う、伝染するような熱の充満。

 ……え? 何が起こったの……?

 ぴたりと動きを止めたクロを問いかけるように見つめれば、クロはなぜかガックリと項垂れて言った。

「すまない」

「? なにが……」

「ヒナがあまりにあおるものだから、早々に達してしまった」

 とんでもない濡れ衣を着せられている気がする。
 しかし、達したということは――。

「じゃあ……おしまい、ですか?」

 一縷いちるの望みをかけてクロを見つめる。

 性交というものは、男性が女性の膣内で射精すればだったはず。
 挿入半ばとはいえクロがナカで吐精したのであれば、これはもう行為を完遂したと言えるのでは!?

「――いや、まだまだいける。安心してくれ」

「えっ……」

 安心要素なんて微塵もない宣告をしたクロは、凍りつく私の膝裏を抱え直して気合い十分に侵攻を再開した。
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