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翻訳版
第四十四話 〃
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王都に着いたウェインは、その足で王城に向かっていた。
当然疲れ切っている華火は、マリアに命じて屋敷に帰していた。
ウェインは、緊急招集に応じた面々に、空石の効果を説明していた。
「今回技術者たちが用意した空石の効果は絶大でした。そこで、俺から提案があります」
そう言ったウェインは、心配そうな表情の華火が頭を過ったが、それでもとある計画を口にしていた。
「王都に帰還している途中で、ゾディアス鉱山で巨大な空石が発掘されたと報告がありました。そこで、その空石に魔法式を付与するようにすでに指示は出しています。付与が出来次第、それを持って、爆心地に向かいます」
ウェインの発言を聞いた周囲の人間はひゅっと息をのんでいた。
ウェインの言いたいことはその場にいる全員が分かっていたが、それは自殺行為でもあったのだ。
「まて……。焦る気持ちも分かる。だが、空石を使って、徐々に計画を進めることは……」
「そうです。徐々に瘴気の範囲を小さくしていけば……」
周囲の反応は至極当然のものだとウェインには理解できていた。だが、それでは時間も空石も足りなかった。
「ゾディアス鉱山で見つかったような、空石が他であるか分からない状況で、悠長なことを言っている時間は俺たちにはない。時間が経てば経つほど瘴気は広がり濃度も濃くなる一方だ。恐らくだが、中心地の瘴気がこれ以上濃くなったら、それを対処できるほどの空石があるかも分からない。だったら、いまやるべきだ」
そう言い切ったウェインは、フェデルに向かって言うのだ。
「陛下。準備が出来次第、精鋭を募って出発します」
「すまない……」
「何を謝っているのですか? 死ぬ気なんてないですよ。俺は、帰ってきたらハナビを妻に向かえて、のんびりと暮らすんですから。と言う訳で、帰還後は騎士団副団長の職はお返しします」
「え? はーーーーー?!」
フェデルのいろいろな驚きの混じった叫び声を聞きながらウェインは、技術部門の研究室に向かっていた。
運び込まれた空石は、相当な大きさをしていた。三メートルはあるだろう空石を見て、ウェインは勝利を確信する。
技術主任の計算では、あと三日で完成するということだったので、その間に準備を進める。
フェデルの前では精鋭を募るとは言ったが、連れて行く人間はもう決めていたのだ。
空石への魔法式の付与が終わるまでの三日のうちにウェインは話を付けていた。
そして、華火には出発当日までそのことを言い出せずにいたのだ。
もちろん生きて帰ってくる自信はあった。
ただ、どんな姿で戻ってくることになるのかについては、決して無事な姿でと言えるほどの自信はなかったのだ。
それでもあの日誓った約束は違えたくなかったウェインは、出発の前日の夜に華火にそのことを告げていた。
「ウサ、アッタニノトクタテッタクミンニスーユトニクオユス。イアナムス。アッタカネサディーーニミク。ンオリトム、オユアキトツルケットドメチキウザラナク」
「明日……」
「イアナムス。アディアオヌスラゲロ、エチソツカシアトネホサムアチサヒウオヨヌグオハム。ウリエッタカワホトクレッチオヲトカネッタク。アンネモグ。オメデロアネッタカンノクアクレルケチエッタム?」
答えを口にするまで何度も口を開いては閉じるを繰り返していた華火は、困ったような表情で泣くのを我慢して言うのだ。
「いって……らっしゃい……」
「ウルケッチ」
翌日、ウェインは華火たちに見送られながら瘴気の中心地に向かって出発したのだった。
ただし、ウェインに同行したのはジンのみだったことを華火たちが知るのは、彼らが国境を超えた後だったのだ。
ウェインは、国境に着くと引き連れていた部隊を国境付近の警備に残して、ジンのみを連れて空石を乗せた荷馬車を走らせていたのだ。
当然疲れ切っている華火は、マリアに命じて屋敷に帰していた。
ウェインは、緊急招集に応じた面々に、空石の効果を説明していた。
「今回技術者たちが用意した空石の効果は絶大でした。そこで、俺から提案があります」
そう言ったウェインは、心配そうな表情の華火が頭を過ったが、それでもとある計画を口にしていた。
「王都に帰還している途中で、ゾディアス鉱山で巨大な空石が発掘されたと報告がありました。そこで、その空石に魔法式を付与するようにすでに指示は出しています。付与が出来次第、それを持って、爆心地に向かいます」
ウェインの発言を聞いた周囲の人間はひゅっと息をのんでいた。
ウェインの言いたいことはその場にいる全員が分かっていたが、それは自殺行為でもあったのだ。
「まて……。焦る気持ちも分かる。だが、空石を使って、徐々に計画を進めることは……」
「そうです。徐々に瘴気の範囲を小さくしていけば……」
周囲の反応は至極当然のものだとウェインには理解できていた。だが、それでは時間も空石も足りなかった。
「ゾディアス鉱山で見つかったような、空石が他であるか分からない状況で、悠長なことを言っている時間は俺たちにはない。時間が経てば経つほど瘴気は広がり濃度も濃くなる一方だ。恐らくだが、中心地の瘴気がこれ以上濃くなったら、それを対処できるほどの空石があるかも分からない。だったら、いまやるべきだ」
そう言い切ったウェインは、フェデルに向かって言うのだ。
「陛下。準備が出来次第、精鋭を募って出発します」
「すまない……」
「何を謝っているのですか? 死ぬ気なんてないですよ。俺は、帰ってきたらハナビを妻に向かえて、のんびりと暮らすんですから。と言う訳で、帰還後は騎士団副団長の職はお返しします」
「え? はーーーーー?!」
フェデルのいろいろな驚きの混じった叫び声を聞きながらウェインは、技術部門の研究室に向かっていた。
運び込まれた空石は、相当な大きさをしていた。三メートルはあるだろう空石を見て、ウェインは勝利を確信する。
技術主任の計算では、あと三日で完成するということだったので、その間に準備を進める。
フェデルの前では精鋭を募るとは言ったが、連れて行く人間はもう決めていたのだ。
空石への魔法式の付与が終わるまでの三日のうちにウェインは話を付けていた。
そして、華火には出発当日までそのことを言い出せずにいたのだ。
もちろん生きて帰ってくる自信はあった。
ただ、どんな姿で戻ってくることになるのかについては、決して無事な姿でと言えるほどの自信はなかったのだ。
それでもあの日誓った約束は違えたくなかったウェインは、出発の前日の夜に華火にそのことを告げていた。
「ウサ、アッタニノトクタテッタクミンニスーユトニクオユス。イアナムス。アッタカネサディーーニミク。ンオリトム、オユアキトツルケットドメチキウザラナク」
「明日……」
「イアナムス。アディアオヌスラゲロ、エチソツカシアトネホサムアチサヒウオヨヌグオハム。ウリエッタカワホトクレッチオヲトカネッタク。アンネモグ。オメデロアネッタカンノクアクレルケチエッタム?」
答えを口にするまで何度も口を開いては閉じるを繰り返していた華火は、困ったような表情で泣くのを我慢して言うのだ。
「いって……らっしゃい……」
「ウルケッチ」
翌日、ウェインは華火たちに見送られながら瘴気の中心地に向かって出発したのだった。
ただし、ウェインに同行したのはジンのみだったことを華火たちが知るのは、彼らが国境を超えた後だったのだ。
ウェインは、国境に着くと引き連れていた部隊を国境付近の警備に残して、ジンのみを連れて空石を乗せた荷馬車を走らせていたのだ。
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