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第五十一話
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恭子のことを気にしつつも華火は、ウェインやマリア、屋敷の者たちの無事な姿に安堵していた。
しかし、ウェインたちにとって、恭子のことなど些細なことで、何よりも華火が生きていたことの方が重要だった。
ウェインは、力の抜けた体で、ぎゅっと華火を抱きしめてかすれた声で言うのだ。
「アッタコユ……。ハナビ……。アッタコユ、エディズバギミク……」
そう口にして、華火を胸に閉じ込めてその存在を感じたのだ。
華火自身も、自分の身に起こったことを理解していたので、涙に擦れる声で何度も言うのだ。
「ごめんなさい……。ごめんなさぃ……。でも、うぇいんさんが心配で、大切で、どうしようもなかったんです……。それでも、心配をかけてしまってごめんなさい」
その後、医師の往診の結果、ウェインを含め、屋敷の者たちは体に異常は見られず、一日ほどで元のように動けるようになると言われた。
そして、華火を診察したジーンは、その状態に目を丸くさせていた。
なんと、華火に欠けていた外皮が出来ていたのだ。
そのことを聞いた華火は、心当たりがあるようであまり驚いてはいなかったのだった。
華火もウェインも、お互いに聞きたいこと、話したいことがあったが、体調を考えて、その日はゆっくりと休むことになった。離れがたそうにしながらも、自室で休む二人の心は、早く明日にならないかと言うものだった。
そして翌日、医師から体調について大丈夫だと太鼓判を貰った華火とウェインは、マリアとジン、ランジヤを交えてあの日のこと、そして、華火が水晶に閉じ込められたことについて話すこととなった。
応接室に通されたランジヤは、目の前に広がる光景に視線を泳がせていた。
ランジヤとジンは、一人掛けのソファーだったが、その対面に座る華火たちの状態に頬を染めていたのだ。
大人三人が余裕で座れるような広いソファーにくっつくようにして座る華火とウェインはまだいいとして、何故か、マリアもそのソファーに座っていたのだ。
さらに言うと、華火と指を絡めるようにして手を繋いでいるマリアの姿に、胸がモヤっとしていたのだ。
そんなランジヤの視線に気が付いたマリアは、冷静な口調で、これは必要なことなのだと言い切ったのだ。
そして、全員が落ち着いたところで華火はこれまでにあったことを話して聞かせたのだ。
ウェインが瘴気の中心に向かって数日ほどしたとき、華火は白昼夢を見たのだ。
荷馬車を走らせるウェインとジンが、馬車の外に投げ出されるその姿を。
そして、巨大な空石を二人で爆心地に向かって運ぶ姿を。
二人は、時間はかかったものの、空石を爆心地に設置して、その魔法式を発動させることに成功していた。
ただ、空石にゴーフェルが吸収される際に、想定していないだろう事象が起こったのだ。
それは、瘴気に含まれるゴーフェルが分離する際に真空爆発が起こるというものだった。
ウェインとジンがいた場所は、瘴気が最も濃い場所だった。
その場所のゴーフェルが周囲の空気を巻き込み空石に吸収される際に起こる爆発は物凄いものになったのだ。
ウェインとジンの身に起こるかもしれない未来。華火は、そんな未来を認めることは出来なかった。
華火は、千里眼ですぐさまウェインの様子を探ったのだ。
その時見たものは、予知した未来と全く同じ、ウェインが馬車の外に投げ出されている場面だったのだ。
このままでは、ウェインの身が危ないと分かってしまった華火は、すぐ近くにいたマリアにたった一言だけ「マリア、ごめん。でも、すぐに帰るから」と、そう言って、すぐにテレポートしていたのだ。
ウェインの元に飛んだ華火は、ウェインとジンをテレポートで屋敷に飛ばした後、空石と共に爆心地にテレポートしていた。
魔法式の起動方法など分からない華火だったが、爆心地に飛ぶ前に空石に宿る記憶を読み取っていた。
そこには、魔法式を起動した後に空石が瘴気を発生させる元となったゴーフェルを吸収することが記憶として残されていた。
魔法式を起動するには、空中の魔素もしくは、自身のみのうちにある魔力をもって行うしかないが、華火にはそのどちらも出来なかった。
ただし、空石から読み取った記憶から、魔法式に刻まれたスターターのようなものを魔法で刺激するということは分かったため、念動力を使って、魔法式のスターターを刺激することを思いついた華火は、空石と共に爆心地へと飛んだのだった。
自身の周りにバリアを張った華火だったが、それでも感じる息苦しさに胸を押さえることになった。
ただし、この苦しさには覚えがあったのだ。
それは、この世界に来て感じた息苦しさだった。
それもそうだろう、瘴気は魔素とゴーフェルが合わさってできたものなのだ。
魔素に耐性のない華火には、命にかかわるような魔素量だった。
それでも、華火は生きて帰るつもりで念動力を使って空石に刻まれた魔法式を起動させていた。
ただ、どんなに慎重に事に当たっても予想外のことが起こることはある。
華火は、予知した未来で空石の魔法式を起動した後に起こる大爆発を知っていた。
だからこそ、すぐにその場を離脱するつもりだったのだ。
しかし、あの時と今で決定的に違うことがあったのだ。
それは、魔法式の起動方法だった。
そのことが原因だったのかは、華火には分からなかった。
ただ分かったのは、自分が失敗してしまったという事実だけだ。
それは、華火が離脱するために、テレポートしようとした瞬間のことだった。
透明な空石がどろりとした液体状に広がり、驚く華火を飲み込んでしまったのだ。
突然の息苦しさに驚きながら必死に藻掻く華火だったが、すぐに華火の意識はブラックアウトしてしまっていたのだった。
しかし、ウェインたちにとって、恭子のことなど些細なことで、何よりも華火が生きていたことの方が重要だった。
ウェインは、力の抜けた体で、ぎゅっと華火を抱きしめてかすれた声で言うのだ。
「アッタコユ……。ハナビ……。アッタコユ、エディズバギミク……」
そう口にして、華火を胸に閉じ込めてその存在を感じたのだ。
華火自身も、自分の身に起こったことを理解していたので、涙に擦れる声で何度も言うのだ。
「ごめんなさい……。ごめんなさぃ……。でも、うぇいんさんが心配で、大切で、どうしようもなかったんです……。それでも、心配をかけてしまってごめんなさい」
その後、医師の往診の結果、ウェインを含め、屋敷の者たちは体に異常は見られず、一日ほどで元のように動けるようになると言われた。
そして、華火を診察したジーンは、その状態に目を丸くさせていた。
なんと、華火に欠けていた外皮が出来ていたのだ。
そのことを聞いた華火は、心当たりがあるようであまり驚いてはいなかったのだった。
華火もウェインも、お互いに聞きたいこと、話したいことがあったが、体調を考えて、その日はゆっくりと休むことになった。離れがたそうにしながらも、自室で休む二人の心は、早く明日にならないかと言うものだった。
そして翌日、医師から体調について大丈夫だと太鼓判を貰った華火とウェインは、マリアとジン、ランジヤを交えてあの日のこと、そして、華火が水晶に閉じ込められたことについて話すこととなった。
応接室に通されたランジヤは、目の前に広がる光景に視線を泳がせていた。
ランジヤとジンは、一人掛けのソファーだったが、その対面に座る華火たちの状態に頬を染めていたのだ。
大人三人が余裕で座れるような広いソファーにくっつくようにして座る華火とウェインはまだいいとして、何故か、マリアもそのソファーに座っていたのだ。
さらに言うと、華火と指を絡めるようにして手を繋いでいるマリアの姿に、胸がモヤっとしていたのだ。
そんなランジヤの視線に気が付いたマリアは、冷静な口調で、これは必要なことなのだと言い切ったのだ。
そして、全員が落ち着いたところで華火はこれまでにあったことを話して聞かせたのだ。
ウェインが瘴気の中心に向かって数日ほどしたとき、華火は白昼夢を見たのだ。
荷馬車を走らせるウェインとジンが、馬車の外に投げ出されるその姿を。
そして、巨大な空石を二人で爆心地に向かって運ぶ姿を。
二人は、時間はかかったものの、空石を爆心地に設置して、その魔法式を発動させることに成功していた。
ただ、空石にゴーフェルが吸収される際に、想定していないだろう事象が起こったのだ。
それは、瘴気に含まれるゴーフェルが分離する際に真空爆発が起こるというものだった。
ウェインとジンがいた場所は、瘴気が最も濃い場所だった。
その場所のゴーフェルが周囲の空気を巻き込み空石に吸収される際に起こる爆発は物凄いものになったのだ。
ウェインとジンの身に起こるかもしれない未来。華火は、そんな未来を認めることは出来なかった。
華火は、千里眼ですぐさまウェインの様子を探ったのだ。
その時見たものは、予知した未来と全く同じ、ウェインが馬車の外に投げ出されている場面だったのだ。
このままでは、ウェインの身が危ないと分かってしまった華火は、すぐ近くにいたマリアにたった一言だけ「マリア、ごめん。でも、すぐに帰るから」と、そう言って、すぐにテレポートしていたのだ。
ウェインの元に飛んだ華火は、ウェインとジンをテレポートで屋敷に飛ばした後、空石と共に爆心地にテレポートしていた。
魔法式の起動方法など分からない華火だったが、爆心地に飛ぶ前に空石に宿る記憶を読み取っていた。
そこには、魔法式を起動した後に空石が瘴気を発生させる元となったゴーフェルを吸収することが記憶として残されていた。
魔法式を起動するには、空中の魔素もしくは、自身のみのうちにある魔力をもって行うしかないが、華火にはそのどちらも出来なかった。
ただし、空石から読み取った記憶から、魔法式に刻まれたスターターのようなものを魔法で刺激するということは分かったため、念動力を使って、魔法式のスターターを刺激することを思いついた華火は、空石と共に爆心地へと飛んだのだった。
自身の周りにバリアを張った華火だったが、それでも感じる息苦しさに胸を押さえることになった。
ただし、この苦しさには覚えがあったのだ。
それは、この世界に来て感じた息苦しさだった。
それもそうだろう、瘴気は魔素とゴーフェルが合わさってできたものなのだ。
魔素に耐性のない華火には、命にかかわるような魔素量だった。
それでも、華火は生きて帰るつもりで念動力を使って空石に刻まれた魔法式を起動させていた。
ただ、どんなに慎重に事に当たっても予想外のことが起こることはある。
華火は、予知した未来で空石の魔法式を起動した後に起こる大爆発を知っていた。
だからこそ、すぐにその場を離脱するつもりだったのだ。
しかし、あの時と今で決定的に違うことがあったのだ。
それは、魔法式の起動方法だった。
そのことが原因だったのかは、華火には分からなかった。
ただ分かったのは、自分が失敗してしまったという事実だけだ。
それは、華火が離脱するために、テレポートしようとした瞬間のことだった。
透明な空石がどろりとした液体状に広がり、驚く華火を飲み込んでしまったのだ。
突然の息苦しさに驚きながら必死に藻掻く華火だったが、すぐに華火の意識はブラックアウトしてしまっていたのだった。
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