異世界に召喚されたけど、従姉妹に嵌められて即森に捨てられました。

バナナマヨネーズ

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新居編

32 私はなにか大切なものを……

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 その後、O・MA・RU・に残されたアレをどうしたかと言うと、物質変換で水に変えたよ。
 だって、アレをそのままにしていたらヴェインさんとアーくんに見られちゃうもん。いくら地味ブスな私でも乙女的な羞恥心はあるってことです。
 
 一応換気をして、アイテムリストにあったお水で手を洗ってから部屋を出た私を、二人は優しく迎えてくれた。
 
「よし、いい子だ。よく出来たな」

「シズは、よく頑張りましたよ」

 全然うれしくないけど、二人の出迎えに私は顔を赤くしていたと思う。鏡を見なくても分かるもん。だって、顔がとっても熱かったから。
 
「それじゃ、シズのおしっ―――」

 ガタン!!
 
 おっと、手が滑って・・・・・間違って・・・・アイテムリストから手斧が飛び出しちゃったよ。
 うん。手が滑っただけで、他意はないよ?本当だよ?
 
「…………、えっと、シズのおし―――」

 ガタタンッ!!
 
 あら嫌だ!また手が滑ってしまったじゃない。
 今度は、ギザギザでトゲトゲのモーニングスターとトゲトゲで極太な棍棒が落ちてしまった。
 あれ?どうしたんだろうね?どうしてヴェインさんそんなに青い顔して震えてるのかな?かな?
 
 あっ、これだけは言っておこないとね!!
 
「ヴェインさん……、あれはただの水です。水なんです……。いいですね?分かりましたか?分かりましたよね?」

「は、はい!!あれは水です。聖水です!!清らかなる聖水です!!おしっこなんかじゃないです!!」

 ザシュザシュザシュッ、シュバババ、ザシュッ!!!!!
 
 あははは!!ヴェインさんは、うっかり屋さんですね。
 私もうっかりで、大量の剣を床に突き刺し……、落としてしまいました~。
 でも、羞恥心が振り切れた私は、恥ずかしさから捨て台詞を吐いて部屋を飛び出していた。
 
「ヴェインさん……の…………、バカバカ!!嫌いです!!」

 私は、勢いのまま寮を飛び出すべく廊下に出ていたが、そこには異様な光景が広がっていた。
 
 這いつくばる様な格好の男性が大勢いたのだ。
 
「聖水プレイ……」

「ヤバい!イケメンはやることが違うぜ」

「えっ?補佐殿ってそういう性癖?」

 扉を出たところで硬直していた私を追って、ヴェインさんが現れて目の前に広がる光景に大声で怒鳴り声をあげていた。
 
「きっ、貴様ら!!俺は至って普通だ!!俺はただ、シズにトイレの仕方を教えて、おしっこの始末について教えようとしただけで、変なプレイなんてしていないからな!!」

 ヴェインさん……、なんてことを大声で言ってしまうんですか!
 恥ずかしくて、もうここに居られないよ……。
 この歳で、トイレの仕方もわからないって思われるだなんて……、もうお嫁に行けない……。
 行く予定もないけど……。
 
 ああ、無情……。
 
 
 私が羞恥心で完全にショートしていると、アーくんが呆れたように部屋から出てきたけど、私は放心状態でなにも考えられなかった。
 それに、よく分からないけどアーくんが私の耳をふさいでいたから、無音状態だった所為で意識が元に戻るのに時間がかかったよ。
 
「はぁ。兄様は顔も頭も良くて、何でもできる最高の兄様ですけど、乙女心は全然分かっていないみたいですね……。あれだけ、こちらの用の足し方を嫌がっていたシズに対して、おしっことか聖水とか……、減点ですよ?はぁ、みなさんも、勘違いしないでくださいね?シズは、ここから遠いところからこの街に来たため、色々とカルチャーショックを受けているんです。だから……、今日の出来事は忘れてください。というか、忘れろ。いいな、少しでも今日の出来事を口に出したり、匂わせるような言動をしたら……、分かっていますよね?返事は?」

「「「「イエッサー!!!!!」」」」



 どのくらい放心していたのか分からないけど、アーくんの呼びかけで私は意識が戻るのを感じた。
 
「シズ、シズ。しっかりしてください」

「あれ?何か、とても恥ずかしいことがあったような……?」

「いいえ、何もなかったですよ?さぁ、組合と役所に行きましょう」

「うん……、でも、何かとてもショックなことがあったような……、なんだろう、思い出せない……?」

「いいんです。思い出せないということは、思い出さなくてもいいってことなんです。だから、そのままでいいんですよ」

 どうしたんだろう?いつも以上に優しいアーくん……。でも、これ以上考えるのは危険だと私の中の誰かが言っていたような気がしたから、アーくんの言う通りにしよう。












 静弥が知らない所で、O・MA・RUの中のアレは、ヴェインによって処理所に捨てられたのだった。
 その時、ヴェインは静弥がアレを水に変換していたことを知らないため、異常なまでに透き通って綺麗なアレを見て、こう思ったそうだ。
 
「この透き通るような透明度……。本当に、これは聖水かも知れない……。美少女のおしっこは聖水だとでも言うのか!?」

 実は、この独り言はたまたま通りがかった数人の騎士に聞かれていたのだった。
 そして、王都のごく一部で、とある都市伝説が生まれたとかいないとか。
 その内容とは……。
 
 
 美少女のおしっこは聖水である……、と。
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