異世界に召喚されたけど、従姉妹に嵌められて即森に捨てられました。

バナナマヨネーズ

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浄化編

111 私は二人を迎えに行こうと思う

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 謎の表示に首を傾げつつも、私は準備を進めることにして、ゴリラスキルをオンにしていた。
 アバターは勿論オフにしてあるよ。
 収納バッグに食料や、ポーションなど、とりあえず必要と思われるものは何でも入れてシロを抱っこして家を出た。
 シロを連れて行く訳にはいかないので、誰かにお願いしなくてはと思ってけど、誰にお願いしていいのかと頭を悩ませていると、シロが尻尾をすごい勢いで振って私を見たのだ。
 
「わんわん!!」

 まるで、一緒に連れて行ってと言っているように私には聞こえていた。
 
「シロ?一緒に行ってくれるの?」

「わんわんわん!!」

「危険かもしれないよ?」

「わん!」

 シロの可愛いのに、どこか勇ましく見える顔を見ていたらなんだか久しぶりに笑顔が零れていた。
 私を励ましてくれるかのようなシロの鳴き声に、私はシロも一緒に連れていこうと決めた。
 
 このまま門の外に行こうと思った時、かっちゃんと野上君に何も言わずに行くのはどうかと思ったのだ。
 二人は、いつも私を気にかけてくれていたから、二人にはきちんと話をしようと思い直して、二人が泊っている宿屋に足を向けた。
 
 宿屋まであと少しというところで、向こう側からこっちに向かって歩いてくるかっちゃんと野上君が見えたので、駆け足で二人の元に向かった。
 二人は、私を見て驚いた表情をしていた。
 
「かっちゃん、野上君。私、ヴェインさんとアーくんを迎えに行くことにしたよ」

 私がそう言うと、かっちゃんは私の頭を乱暴に撫でてぶっきらぼうに言った。
 
「分かった。うだうだ悩んでるより、その方がいい。ちょっと待ってろ」

 そう言って、宿屋に引き返してしまったのだ。
 そんなかっちゃんの行動に、目を瞬いていると、野上君が芝居がかった仕草で眼鏡をくいっと上げてから言ったのだ。
 
「はぁ。カツのやつ、いいやつなんだけど、あの性格でいろいろ損してるんだよなぁ。親友としてはカツを応援したいのはやまやまだけど、可愛い子の方を応援するっしょ」

「野上君?」

「なんでもないよ。それよりも静弥ちゃんは、ヴェイン兄さんのこと本当に大好きなんだね?」

「うん。ヴェインさんが大好き。私、ヴェインさんがいないと駄目みたい……。みんなに心配いっぱいかけちゃったよ……。でも、誰よりもヴェインさんが大切だってわかったんだ」

「そっか……。うんうん。だってさ」

 そう言った野上君は、いつの間にか戻ってきたかっちゃんに視線を向けていた。
 かっちゃんは、苦虫を嚙み潰したよう表情をした後に、鼻を鳴らしてから、また乱暴に私の頭を撫でたのだ。
 そして、こう言ったのだ。
 
「幼馴染の腐れ縁だ。お前に付き合ってやるよ。ヴェインの野郎と、アグローヴェをとっとと迎えに行くぞ」

「えっ?」

「行くぞ!」

「えっ?かっちゃん?ちょっと、待って!」

「あらら、やっぱりそうなるのね。てか、面白そうな予感しかないし、俺も一緒に行くしかないっしょ!」

 こうして、よく分からないけど、かっちゃんと野上君も私に付き合ってくれることになったのだった。
 
 三人で、門から外に出たところでかっちゃんが野上君に目で合図をした。
 それを受けた野上君は、口元で何やら呪文を唱えたと思ったら、黒い大きな動物を呼び出していた。
 
「ほいよ。カツの分も呼び出したぞ。それと、静弥ちゃんは、カツに乗せてもらってな?シロっちは俺の方な?」

 そう言って、真黒で大きな犬?狼?みたいな動物に慣れたように飛び乗ったのだ。
 唖然とする私に、かっちゃんはぶっきらぼうに言った後に、私を抱きかかえて大きな動物の背に乗ったのだった。
 
「静弥、行くぞ」

「えっ?きゃっ」

 かっちゃんの前に横座りの態勢で乗せてもらった私は、どこにつかまっていいのか分からずに固まっていると、またしてもかっちゃんに乱暴に頭を撫でられた後に、腰をぐっと引き寄せられるような格好になっていた。
 
「俺にしっかりつかまってろ……。てか、お前腰細すぎ……」

「きゃっ!!」

 野上君の呼び出した動物はものすごいスピードで走りだしてのだ。
 私は、振り落とされないように必死にかっちゃんのシャツを掴んでいた。
 
 でもそのお陰で、あっという間に魔の森にたどり着いていたのだった。
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