妹に全てを奪われた令嬢は第二の人生を満喫することにしました。

バナナマヨネーズ

文字の大きさ
104 / 113
番外編

【IF】クリストフルート 3-b

しおりを挟む
 ▷a追いかけない
 ▶b追いかける
 
 人影が気になった俺は、なんとなく後を追った。
 すると、薄汚れたおっさんがフラフラと歩いているのが見えた。普段の俺だったらきっと声をかけることはなかったと思う。だけど、なんだか声を掛けたほうがいい気がした。
 自分の直感を信じてみようと思った俺は、おっさんに声を掛けた。
 
「えっと、大丈夫か?フラフラだけど?」

 俺が声をかけると、おっさんはゆっくりとした動作でこっちを振り返った。
 振り返ったおっさんを見て俺は驚きの声をかげていた。
 
「えっ?領主様?」

 なんと、薄汚れたおっさんは領主様だったのだ。こちらから声を掛けておいてなんだが、この後どうしたらいいのか迷っていると、領主様が気まずそうに言ってきた。
 
「すまないが、体力的に限界で……。あー、ゴホン。屋敷まで肩を貸してくれるか?」

 肩くらい別に貸してもいいと、俺は即答した。
 
 領主様を屋敷まで送り届けてたら、そこそこ時間が過ぎていたのだ。
 結局、妹ちゃんに出会うことはなかった。

 その後、何度か妹ちゃんを見に出かけた俺だったが、妹ちゃんを見かけることは一度もなかった。
 そこで俺はある恐ろしいことに気が付いてしまったのだ。
 
 シエテの妹は、本当に存在しているのか?ということにだ。
 まさか、イマジナリーシスターでもヤツには見えているというのか?シエテは何か心に闇でも抱えているとでも言うのか?
 もし、シエテが心に闇を抱えているせいで、他の人間には見えない架空の妹を作り出しているだのとしたら、親友としてなんとかしてやりたいと思うだろう?
 そう考えた俺は、遂に言ってやったのだ。
 
「なぁ、シエテよ。悩みがあるなら相談にのるぞ?一人で抱えていても解決しないこともあるぞ?」

「は?俺に悩みなど無いが……。お前こそ大丈夫か?」

「無理する必要はないぞ?言いにくいことでも、俺は受け止めるからな!」

「は?別に何もないぞ」

「俺は大丈夫だから!!」

 しかし、シエテは俺に悩みを打ち明けることはなかった。
 そんなやり取りをしてから、数日後のことだった。なんと、運命の出会いが俺を待っていたのだった。
しおりを挟む
感想 141

あなたにおすすめの小説

【完結】転生したので悪役令嬢かと思ったらヒロインの妹でした

果実果音
恋愛
まあ、ラノベとかでよくある話、転生ですね。 そういう類のものは結構読んでたから嬉しいなーと思ったけど、 あれあれ??私ってもしかしても物語にあまり関係の無いというか、全くないモブでは??だって、一度もこんな子出てこなかったもの。 じゃあ、気楽にいきますか。 *『小説家になろう』様でも公開を始めましたが、修正してから公開しているため、こちらよりも遅いです。また、こちらでも、『小説家になろう』様の方で完結しましたら修正していこうと考えています。

我儘令嬢なんて無理だったので小心者令嬢になったらみんなに甘やかされました。

たぬきち25番
恋愛
「ここはどこですか?私はだれですか?」目を覚ましたら全く知らない場所にいました。 しかも以前の私は、かなり我儘令嬢だったそうです。 そんなマイナスからのスタートですが、文句はいえません。 ずっと冷たかった周りの目が、なんだか最近優しい気がします。 というか、甘やかされてません? これって、どういうことでしょう? ※後日談は激甘です。  激甘が苦手な方は後日談以外をお楽しみ下さい。 ※小説家になろう様にも公開させて頂いております。  ただあちらは、マルチエンディングではございませんので、その関係でこちらとは、内容が大幅に異なります。ご了承下さい。  タイトルも違います。タイトル:異世界、訳アリ令嬢の恋の行方は?!~あの時、もしあなたを選ばなければ~

舌を切られて追放された令嬢が本物の聖女でした。

克全
恋愛
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。

【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……

buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。 みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……

公爵令嬢が婚約破棄され、弟の天才魔導師が激怒した。

克全
恋愛
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています

主人公の義兄がヤンデレになるとか聞いてないんですけど!?

玉響なつめ
恋愛
暗殺者として生きるセレンはふとしたタイミングで前世を思い出す。 ここは自身が読んでいた小説と酷似した世界――そして自分はその小説の中で死亡する、ちょい役であることを思い出す。 これはいかんと一念発起、いっそのこと主人公側について保護してもらおう!と思い立つ。 そして物語がいい感じで進んだところで退職金をもらって夢の田舎暮らしを実現させるのだ! そう意気込んでみたはいいものの、何故だかヒロインの義兄が上司になって以降、やたらとセレンを気にして――? おかしいな、貴方はヒロインに一途なキャラでしょ!? ※小説家になろう・カクヨムにも掲載

お母様が国王陛下に見染められて再婚することになったら、美麗だけど残念な義兄の王太子殿下に婚姻を迫られました!

奏音 美都
恋愛
 まだ夜の冷気が残る早朝、焼かれたパンを店に並べていると、いつもは慌ただしく動き回っている母さんが、私の後ろに立っていた。 「エリー、実は……国王陛下に見染められて、婚姻を交わすことになったんだけど、貴女も王宮に入ってくれるかしら?」  国王陛下に見染められて……って。国王陛下が母さんを好きになって、求婚したってこと!? え、で……私も王宮にって、王室の一員になれってこと!?  国王陛下に挨拶に伺うと、そこには美しい顔立ちの王太子殿下がいた。 「エリー、どうか僕と結婚してくれ! 君こそ、僕の妻に相応しい!」  え……私、貴方の妹になるんですけど?  どこから突っ込んでいいのか分かんない。

妹に魅了された婚約者の王太子に顔を斬られ追放された公爵令嬢は辺境でスローライフを楽しむ。

克全
恋愛
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。  マクリントック公爵家の長女カチュアは、婚約者だった王太子に斬られ、顔に醜い傷を受けてしまった。王妃の座を狙う妹が王太子を魅了して操っていたのだ。カチュアは顔の傷を治してももらえず、身一つで辺境に追放されてしまった。

処理中です...