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5 爽やかフィリップ様は腹黒王太子?
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ꕤ୭*アネット視点
「あのぉ、『私の国』と言うからにはあなた様はもしや・・・・・・」
「そう! エジラプトの王太子だよ。ところでこの魔獣は美味しいなあ。このように食べられるのなら殺した魔獣も無駄にはならないね?」
「えぇ、どんな魔獣も毒抜きさえすれば食べられますからね」
「その毒抜きとやらは誰でもできるかい?」
「さぁ・・・・・・できないとは思いますが・・・・・・」
「ならば、貴女こそは伝説の大聖女様だ。是非、我が国の神殿でトップとして・・・・・・」
「いえいえ、それだけは嫌です! お願いがあります。私を大聖女様だと持ち上げないでください。できれば聖女とも呼ばれたくありません」
「変わってるね? エジラプト国では魔力がなくてもあるように装う者が後を絶たないよ。でも、良い考えだ。君は私の国では魔力のない普通の女性として暮せばいいよ。手柄はみんな真聖女のものとする」
だから私は『王太子殿下と騎士達を森でたまたま手当てした恩人』として王宮に住まわせてもらい、魔獣がこの国に現れると遠隔操作でやっつけた。これは最近会得した技術で、その場にいなくても魔獣を退治できたから便利だった。
そして真聖女は私が倒した魔獣を『私が倒しました!』と得意気に自慢し、ことあるごとに私をこき下ろした。
「なぜ、あの森でたまたま薬草を湿布し手当をしただけの無能な女が、客人としてもてなされるのでしょうねぇ? なんの能力もないくせに!」
「そうですね。申し訳ありません」
私は素直にそこは謝った。エジラプトの聖女達は皆この真聖女を怖がっている。一度、他の聖女を脅すのを神殿の庭園で見かけたことがあった。
「この私より目立つ力を出すんじゃないわよ! 私が霞むでしょうが! またやったらただじゃおかないんだから!」
凄まじい怒気は聖なる力よりも大きいので、あの真聖女はどちらかというと闇女だ。負のエネルギーは魔獣の好物なのに・・・・・・
私が退治したり張り巡らした結界は、全て真聖女のしたことと賞賛されエジラプト国からは勲章が彼女に贈られたのだった。
「ふん! 勲章を持った聖女の言葉を王太子殿下もお聞きになるべきですわ。そこの女を即刻宮殿から追い出してください! なぜなら王宮に住みゆくゆくは王太子妃になるのは、この私以外にいないでしょう?」
「うん。そうだね! ならば、その前に未来の王太子妃として外交をしてきてほしい。隣国アグスティン国のカール王太子殿下から応援の要請が入っている。強力な力を持つ聖女様に来ていただきたいとのことだ。未来の私の妻よ! さぁ、行ってくるがいい!」
「ほぇ? ちょ、ちょっとお待ちを! あそこは魔獣が大量発生し今や国の存続の危機だとか・・・・・・そんなところに行けば死んでしまいます!」
「あぁ、並みの聖女であれば死ぬ。しかし、あなたは大聖女様なのだろう? 今までの素晴らしい功績も全てあなたがしたことなのだろう? 私の恩人を王宮から追い出そうとするぐらいのお偉い聖女様だ。さぁ、行くがいい!」
「ひ、ひぇーー!! 嫌です!! いやでづぅーー」
「黙れ! これは王命でもある。病に伏している父上がさきほどおっしゃった言葉である。『大聖女様ならば全ての魔獣も一瞬で退治できよう! 今すぐ行くのが大聖女の勤めである!』と!」
ꕤ୭*カール・アグスティン王太子視点をちょこっと
押し寄せる魔獣に城を囲まれ、神殿の聖女はなにも役に立たない。ハニワは泣き叫びか弱い声で呪文を唱えるが、なにも効かないではないか!
「お前は偽物なのか? よくも私を騙したな! だったら誰が本物だったんだ? ここにはまともに力を使える聖女など一人もいないではないか!」
ーーまさか・・・・・・あの追放した冴えない女が・・・・・・そんなはずはない・・・・・・・
私は隣国、エジラプト国に助けを求めた。返事はすぐ来た。良かった!
我がエジラプト国の真聖女様を向かわせております。ご安心ください。これで、万事うまくいきます。邪悪な者は一掃できるでしょう。
「あのぉ、『私の国』と言うからにはあなた様はもしや・・・・・・」
「そう! エジラプトの王太子だよ。ところでこの魔獣は美味しいなあ。このように食べられるのなら殺した魔獣も無駄にはならないね?」
「えぇ、どんな魔獣も毒抜きさえすれば食べられますからね」
「その毒抜きとやらは誰でもできるかい?」
「さぁ・・・・・・できないとは思いますが・・・・・・」
「ならば、貴女こそは伝説の大聖女様だ。是非、我が国の神殿でトップとして・・・・・・」
「いえいえ、それだけは嫌です! お願いがあります。私を大聖女様だと持ち上げないでください。できれば聖女とも呼ばれたくありません」
「変わってるね? エジラプト国では魔力がなくてもあるように装う者が後を絶たないよ。でも、良い考えだ。君は私の国では魔力のない普通の女性として暮せばいいよ。手柄はみんな真聖女のものとする」
だから私は『王太子殿下と騎士達を森でたまたま手当てした恩人』として王宮に住まわせてもらい、魔獣がこの国に現れると遠隔操作でやっつけた。これは最近会得した技術で、その場にいなくても魔獣を退治できたから便利だった。
そして真聖女は私が倒した魔獣を『私が倒しました!』と得意気に自慢し、ことあるごとに私をこき下ろした。
「なぜ、あの森でたまたま薬草を湿布し手当をしただけの無能な女が、客人としてもてなされるのでしょうねぇ? なんの能力もないくせに!」
「そうですね。申し訳ありません」
私は素直にそこは謝った。エジラプトの聖女達は皆この真聖女を怖がっている。一度、他の聖女を脅すのを神殿の庭園で見かけたことがあった。
「この私より目立つ力を出すんじゃないわよ! 私が霞むでしょうが! またやったらただじゃおかないんだから!」
凄まじい怒気は聖なる力よりも大きいので、あの真聖女はどちらかというと闇女だ。負のエネルギーは魔獣の好物なのに・・・・・・
私が退治したり張り巡らした結界は、全て真聖女のしたことと賞賛されエジラプト国からは勲章が彼女に贈られたのだった。
「ふん! 勲章を持った聖女の言葉を王太子殿下もお聞きになるべきですわ。そこの女を即刻宮殿から追い出してください! なぜなら王宮に住みゆくゆくは王太子妃になるのは、この私以外にいないでしょう?」
「うん。そうだね! ならば、その前に未来の王太子妃として外交をしてきてほしい。隣国アグスティン国のカール王太子殿下から応援の要請が入っている。強力な力を持つ聖女様に来ていただきたいとのことだ。未来の私の妻よ! さぁ、行ってくるがいい!」
「ほぇ? ちょ、ちょっとお待ちを! あそこは魔獣が大量発生し今や国の存続の危機だとか・・・・・・そんなところに行けば死んでしまいます!」
「あぁ、並みの聖女であれば死ぬ。しかし、あなたは大聖女様なのだろう? 今までの素晴らしい功績も全てあなたがしたことなのだろう? 私の恩人を王宮から追い出そうとするぐらいのお偉い聖女様だ。さぁ、行くがいい!」
「ひ、ひぇーー!! 嫌です!! いやでづぅーー」
「黙れ! これは王命でもある。病に伏している父上がさきほどおっしゃった言葉である。『大聖女様ならば全ての魔獣も一瞬で退治できよう! 今すぐ行くのが大聖女の勤めである!』と!」
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ーーまさか・・・・・・あの追放した冴えない女が・・・・・・そんなはずはない・・・・・・・
私は隣国、エジラプト国に助けを求めた。返事はすぐ来た。良かった!
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