(完)大好きなお姉様、なぜ?ー夫も子供も奪われた私

青空一夏

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1 妹が大嫌いな姉(姉side)

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「ローズ、僕の女神様。僕は君を一生愛するよ」
フェリー伯爵家の次男ライアンは、キャメロン女伯爵ローズに愛の言葉をささやいていた。

「私も愛しているわ。でもね、ひとつ問題があるの。私は子供が産めない体なのよ。生まれつき体が弱くて出産したら死んでしまうわ」

「僕は子供なんかいなくてもいいよ。君さえいれば幸せなのだから」

「でも、私は女伯爵よ。跡継ぎができないと困るし……だからね、いいことを考えたの。ライアン、なんでも私の言うことを聞いてくれるでしょう?」

「うん、君の言うことはなんでも絶対だ」

「そしたらねぇ……」







その半年後、ローズ・キャメロンの妹マリー・キャメロンはウェディングドレス姿でたくさんの祝福を受けていた。その隣には花婿としてのライアン・フェリーの姿があった。幸せそうに微笑むマリーはライアンを見つめたが、ライアンの瞳はマリーの隣のローズを見つめていた。しかし、幸せの絶頂にあったマリーはそれには少しも気がつかないのである。

(ふふふ。マリー、早く子供を産んでちょうだい……この私の為に……だって、子供なんか自分では産みたくないもの!お腹が醜く膨れるなんてまっぴらよ! 体の線が崩れちゃうもの)

ローズはマリーに優しく語りかけた。
「ねぇ、デスティニー公爵家の家庭教師なんて辞めてキャメロン家に引っ越してきなさいよ。マリーは私の可愛い妹なのだから敷地にあなた達夫婦の屋敷を建ててあげるわ。そこに住んで仕事は辞めて早く可愛い赤ちゃんを産むのよ! 初めは甥がほしいわ」


「お姉様……なんてお優しいの! ありがとうございます。でも、家庭教師のお仕事は辞めたくありません。デスティニー公爵家の末娘エルサ様はとても私に懐いてくださっているわ」

「キャメロン伯爵家の次女が家庭教師なんてやらなくてもいいのに! マリーは隣国に留学したくらいの優秀な自慢の妹だけれど、そのような仕事など身分の低い者がすることですよ」
ローズは熱心にマリーに家庭教師を辞めるように説得するがマリーは首を縦に振らない。

(デスティニー公爵家からも大事にされて、頭が良くて性格も良くてみんなに好かれる……だからマリー、あんたが私は大嫌いなのよ? 冴えない女のくせに人気者なんて許せない。さぁ、これから不幸な結婚生活の始まりよ。ふふふ)
ローズは心のなかで思いっきりほくそ笑んでいた。

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