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本当はもっと前に意識が戻っていたワイアット(ワイアットside)
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私が目覚めた時、アレクシスは私の病室の花を生けているところだった。薄く目を開けて見ると、どこもかしこも綺麗に整頓され、洗いたてのタオルがベッドの横の棚に色別に畳まれて置かれている。
アレクシスは、なんでも色別に収納する癖があった。アレクシスが、こちらに来て私の額に手を当てた。慌てて目を閉じ無表情を装った。
「なんで、目覚めないのかしら? 危険な状態は脱しているとお医者様もおっしゃっていたのに・・・・・・」
もう少しこのままでいたい。アレクシスが側にいて、私に以前のように親しく話しかけてくれるのを聞いていると
身体の傷も癒え、心の傷までも癒える気がした。
かつて、命を賭けて守ると心に誓った女性の優しい声は私には最高の治療薬だった。
それから五日後、かなり回復してきたのが自分でもわかった。そろそろ、目覚めてアレクシスを喜ばせようとしていたら思いがけない言葉を聞いた。
「私はね、お金なんかの為にドミニ王国に嫁いだのじゃないのよ。お父様の命令だったの。嫁がないと戦争になると言われたわ。ドミニ王国は大国で戦争になったらひとたまりもないわ。でも、本当のことを言ったら、貴方は私を守るために命を賭けるでしょう? だから、憎まれた方がいいと思った。大好きだったのよ、ワイアット。ドミニ王国にいても、ずっと貴方だけを思っていたわ」
私は、その言葉に愕然とした。思わず、そのまま意識が戻っていないふりを続けたほどだ。そんな理由だったとは! あの時の王太子の嘘をすっかり信じてしまった私は愚かだった。そのような大任を終え故国に戻って来た彼女を妾として買った私は最低だ。自分で自分のケツを蹴ってやりたい。
急いで、退院しようとすると医者が止めにきた。
「大分、いいようですが無理はしないように。明日の夕方まで、ここにいてくださいよ。お腹の傷もすっかり塞がってきたようだ。凄い回復力ですね」
「あぁ、愛の力だと思う。なくしたと思っていたものが、まだそこにあると知った。身体には傷がついたが心の傷はもう跡形もなく消えたよ」
私は、喜びに顔を輝かせて言った。
「あぁ、いいことです。ときには、身体の傷より心の傷のほうが人間を苦しめますからな」
医者の言葉に深く頷いた私だった。
*:.。 。.:*・゚✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*
夕方に屋敷に戻るとアレクシスの姿がなかった。
「アレクシス王女様は、王宮にお戻りになられました」
アデリーが悲しそうな顔をしてうな垂れていた。
「そんなに、悲しい顔をしなくていい。 私がこれからアレクシスを迎えにいく」
「王様が静養からお戻りになったそうです。もう、こちらにはお戻りになられないと・・・・・・お付きの方はおっしゃっておりました」
「あぁ、前と同じかたちでは戻らないだろうよ。私は『私の妻』を迎えに行くのだから」
アレクシスは、なんでも色別に収納する癖があった。アレクシスが、こちらに来て私の額に手を当てた。慌てて目を閉じ無表情を装った。
「なんで、目覚めないのかしら? 危険な状態は脱しているとお医者様もおっしゃっていたのに・・・・・・」
もう少しこのままでいたい。アレクシスが側にいて、私に以前のように親しく話しかけてくれるのを聞いていると
身体の傷も癒え、心の傷までも癒える気がした。
かつて、命を賭けて守ると心に誓った女性の優しい声は私には最高の治療薬だった。
それから五日後、かなり回復してきたのが自分でもわかった。そろそろ、目覚めてアレクシスを喜ばせようとしていたら思いがけない言葉を聞いた。
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私は、その言葉に愕然とした。思わず、そのまま意識が戻っていないふりを続けたほどだ。そんな理由だったとは! あの時の王太子の嘘をすっかり信じてしまった私は愚かだった。そのような大任を終え故国に戻って来た彼女を妾として買った私は最低だ。自分で自分のケツを蹴ってやりたい。
急いで、退院しようとすると医者が止めにきた。
「大分、いいようですが無理はしないように。明日の夕方まで、ここにいてくださいよ。お腹の傷もすっかり塞がってきたようだ。凄い回復力ですね」
「あぁ、愛の力だと思う。なくしたと思っていたものが、まだそこにあると知った。身体には傷がついたが心の傷はもう跡形もなく消えたよ」
私は、喜びに顔を輝かせて言った。
「あぁ、いいことです。ときには、身体の傷より心の傷のほうが人間を苦しめますからな」
医者の言葉に深く頷いた私だった。
*:.。 。.:*・゚✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*・゚ ✽.。.:*
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「アレクシス王女様は、王宮にお戻りになられました」
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「そんなに、悲しい顔をしなくていい。 私がこれからアレクシスを迎えにいく」
「王様が静養からお戻りになったそうです。もう、こちらにはお戻りになられないと・・・・・・お付きの方はおっしゃっておりました」
「あぁ、前と同じかたちでは戻らないだろうよ。私は『私の妻』を迎えに行くのだから」
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