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飴玉でハーレム作ろうとしたら男しか寄ってこない9
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翌日、病院で診てもらったらちゃんと着床しているらしかった。
ただし、成長速度が半端ないって言われた。俺の魔力量自体が半端ないからなー。自分で言うのも何だけどさ。
医者の見立てでは三ヶ月で産まれるって。わー、親としての心構えとかできる前に産まれてきそう。急ぎで子育て勉強しよう。
ということで、図書館に行くことにした。初図書館である。
利用の仕方がわからないのでペルルカについて来てもらって図書館の門をくぐった。
図書館は広大な土地に建てられていて、教会も広いがその倍くらいの広さがある。
「まずは受付で貸し出しカードを作る」
「はい」
受付の人に初めてだということを伝えると記入用紙を渡された。それを隣の机で記入してまた出しに行くと一枚の青色のカードを渡された。これが貸し出しカードらしい。
「この広い中を探すの?」
「それは検索人に聞けば良い」
「検索人?」
聞き慣れない単語だ。受付の隣にいる人にペルルカが声をかけるとどんな本をお探しですか?と聞かれた。
「育児に関する本を探している」
ペルルカがそう告げるとその人は間髪入れずに二十五の表の棚に集めてあります、と答えた。
「ありがとう」
「どういたしまして」
「二十五の棚だそうだ。行こう」
「え、あ、うん」
大きな本棚に書かれた数字を見ながら二十五の棚を探す。
「今の人が検索人?」
「そうだ。この図書館の全ての本の場所を覚えている」
「すべて?」
声が大きくなりそうになったので慌ててひそめる。
「そうだ。そういう特殊な一族なんだ。彼らは」
「そういう魔法を使ってるとかじゃなくて血筋なの?」
「そうだ。王城の図書室にもいたがその者も全ての本の内容と在処を覚えていた。勿論そこには国家機密も含まれるから重要な任だがな」
「へえ……」
そんなことを話しているうちに目的の棚を見つけた。確かにそこには育児に関する本がたくさん並んでいた。
「思ったよりあるな……」
ペルルカもその冊数に途方に暮れたような声を出した。
「んー、とりあえず初めての出産、とか初めての育児とかそんな感じのタイトルの本にしようか」
「そうだな」
適当にそれっぽいタイトルのものを手に取ってはパラパラと見て良さそうなものを数冊選ぶ。
とりあえず五冊見繕って受付カウンターに持って行った。
貸出期限は二週間まで。合計で十冊まで借りれる。破損や汚してしまった場合は自分で何とかせず直ちに図書館まで相談に来ること。
それらの説明を聞いて作ったばかりの貸し出しカードを出した。
するとカードの表面に借りた本のタイトルと貸出期日が浮き上がって返ってきた。
図書館を出て、家で一人でお留守番をしているヒロエへのお土産に金平糖の詰まった小瓶をひとつ菓子屋で買って帰宅した。
「おかえり!」
ヒロエがいつもは飛びついてくるのにそっと抱きついて来た。お腹への影響を彼なりに考えているらしかった。
「ただいま。お土産だよ」
ヒロエに金平糖の小瓶を握らせると彼はそれを頭上に掲げてわあ、と声を上げた。
「いろんな色のお星様だ!」
「金平糖っていう砂糖のお菓子だよ」
「ありがとう、コウにいちゃん、ペルルカにいちゃん!」
「どういたしまして」
「少しずつ食べるんだぞ」
「はぁい!」
パタパタと小走りに自室へ向かうヒロエを見送って俺はリビングに向かうとカウチに座った。
早速本を取り出して読んでみる。
ふむふむ、陣痛が始まったら魔法で肛門の括約筋を緩めて自然分娩するのか。その際に胎盤が出るみたいな感じで役目を終えた擬似子宮も出てくると。
赤ちゃんと擬似子宮が出きったらまた魔法で括約筋を戻してパインドロップスを投与して体力の回復を図ると。
ふむ。出産の流れはわかったぞ。次はお世話の仕方だ。
黙々と読み進めている俺の隣でペルルカも育児の本を読んでいた。
部屋から戻って来たヒロエも児童書を一緒になって読んで、はっと気づいた時には昼を回っていた。
「ひとまずお昼にしようか」
俺がそう提案するとヒロエの腹の虫がぐうっと鳴った。
「手早くローストビーフのサンドイッチにしようかな。ヒロエ、手伝ってくれる?」
「手伝う!」
「なら俺はスープを作ろう」
「玉ねぎととうもろこしがいいな」
「分かった」
そんなことを話しながら三人でキッチンへ向かった。
「親とは、なんて構えなくてもなるようになるよ」
というのが神様のお言葉だ。
今日はラズベリーパイを携えて教会をおとずれたのだが、本を読んでも今ひとつ親というものにぴんとこないと相談したらそう言われた。
「親なんてものはスイッチを入れるように変わるのではなく子を育てるうちに自然と成るものだ。案ずるより産むが易しってやつさ」
「そうなのかもしれないけど……なんだか自信がなくて」
「じゃあこうしよう」
神様は俺のまだぺったんこの下腹部に手を当ててゆっくりと撫でた。温かい。
「いま、この子に加護を与えた。病も怪我も跳ね除ける強靭な体を持って生まれてくるようにね。そうすれば少しはきみの心的負担も減るだろう?」
「え、待って、対価は?」
彼は俺の腹を撫でながら懐妊祝いさ、とウインクしてみせた。よかった。
「オレンジドロップスは舐めてるかい?」
「あ、はい。一日三粒くらい舐めてます。足りないですかね?医者には丙のドロップスなら十粒は舐めろと言われたので俺のならそれくらいで良いかなって思ったんですけど」
「きみのドロップスならそれで十分だ」
「舐めすぎて悪いってことはないですよね?」
俺の心配を彼は笑って勿論だともと言った。
「悪阻が来てもドロップスだけは欠かさず舐めるように。まあきみの場合、悪阻も数日で終わるだろうけどね」
温かな手が離れていく。
俺はそれを少しだけ惜しいと思ったのだった。
(続く)
ただし、成長速度が半端ないって言われた。俺の魔力量自体が半端ないからなー。自分で言うのも何だけどさ。
医者の見立てでは三ヶ月で産まれるって。わー、親としての心構えとかできる前に産まれてきそう。急ぎで子育て勉強しよう。
ということで、図書館に行くことにした。初図書館である。
利用の仕方がわからないのでペルルカについて来てもらって図書館の門をくぐった。
図書館は広大な土地に建てられていて、教会も広いがその倍くらいの広さがある。
「まずは受付で貸し出しカードを作る」
「はい」
受付の人に初めてだということを伝えると記入用紙を渡された。それを隣の机で記入してまた出しに行くと一枚の青色のカードを渡された。これが貸し出しカードらしい。
「この広い中を探すの?」
「それは検索人に聞けば良い」
「検索人?」
聞き慣れない単語だ。受付の隣にいる人にペルルカが声をかけるとどんな本をお探しですか?と聞かれた。
「育児に関する本を探している」
ペルルカがそう告げるとその人は間髪入れずに二十五の表の棚に集めてあります、と答えた。
「ありがとう」
「どういたしまして」
「二十五の棚だそうだ。行こう」
「え、あ、うん」
大きな本棚に書かれた数字を見ながら二十五の棚を探す。
「今の人が検索人?」
「そうだ。この図書館の全ての本の場所を覚えている」
「すべて?」
声が大きくなりそうになったので慌ててひそめる。
「そうだ。そういう特殊な一族なんだ。彼らは」
「そういう魔法を使ってるとかじゃなくて血筋なの?」
「そうだ。王城の図書室にもいたがその者も全ての本の内容と在処を覚えていた。勿論そこには国家機密も含まれるから重要な任だがな」
「へえ……」
そんなことを話しているうちに目的の棚を見つけた。確かにそこには育児に関する本がたくさん並んでいた。
「思ったよりあるな……」
ペルルカもその冊数に途方に暮れたような声を出した。
「んー、とりあえず初めての出産、とか初めての育児とかそんな感じのタイトルの本にしようか」
「そうだな」
適当にそれっぽいタイトルのものを手に取ってはパラパラと見て良さそうなものを数冊選ぶ。
とりあえず五冊見繕って受付カウンターに持って行った。
貸出期限は二週間まで。合計で十冊まで借りれる。破損や汚してしまった場合は自分で何とかせず直ちに図書館まで相談に来ること。
それらの説明を聞いて作ったばかりの貸し出しカードを出した。
するとカードの表面に借りた本のタイトルと貸出期日が浮き上がって返ってきた。
図書館を出て、家で一人でお留守番をしているヒロエへのお土産に金平糖の詰まった小瓶をひとつ菓子屋で買って帰宅した。
「おかえり!」
ヒロエがいつもは飛びついてくるのにそっと抱きついて来た。お腹への影響を彼なりに考えているらしかった。
「ただいま。お土産だよ」
ヒロエに金平糖の小瓶を握らせると彼はそれを頭上に掲げてわあ、と声を上げた。
「いろんな色のお星様だ!」
「金平糖っていう砂糖のお菓子だよ」
「ありがとう、コウにいちゃん、ペルルカにいちゃん!」
「どういたしまして」
「少しずつ食べるんだぞ」
「はぁい!」
パタパタと小走りに自室へ向かうヒロエを見送って俺はリビングに向かうとカウチに座った。
早速本を取り出して読んでみる。
ふむふむ、陣痛が始まったら魔法で肛門の括約筋を緩めて自然分娩するのか。その際に胎盤が出るみたいな感じで役目を終えた擬似子宮も出てくると。
赤ちゃんと擬似子宮が出きったらまた魔法で括約筋を戻してパインドロップスを投与して体力の回復を図ると。
ふむ。出産の流れはわかったぞ。次はお世話の仕方だ。
黙々と読み進めている俺の隣でペルルカも育児の本を読んでいた。
部屋から戻って来たヒロエも児童書を一緒になって読んで、はっと気づいた時には昼を回っていた。
「ひとまずお昼にしようか」
俺がそう提案するとヒロエの腹の虫がぐうっと鳴った。
「手早くローストビーフのサンドイッチにしようかな。ヒロエ、手伝ってくれる?」
「手伝う!」
「なら俺はスープを作ろう」
「玉ねぎととうもろこしがいいな」
「分かった」
そんなことを話しながら三人でキッチンへ向かった。
「親とは、なんて構えなくてもなるようになるよ」
というのが神様のお言葉だ。
今日はラズベリーパイを携えて教会をおとずれたのだが、本を読んでも今ひとつ親というものにぴんとこないと相談したらそう言われた。
「親なんてものはスイッチを入れるように変わるのではなく子を育てるうちに自然と成るものだ。案ずるより産むが易しってやつさ」
「そうなのかもしれないけど……なんだか自信がなくて」
「じゃあこうしよう」
神様は俺のまだぺったんこの下腹部に手を当ててゆっくりと撫でた。温かい。
「いま、この子に加護を与えた。病も怪我も跳ね除ける強靭な体を持って生まれてくるようにね。そうすれば少しはきみの心的負担も減るだろう?」
「え、待って、対価は?」
彼は俺の腹を撫でながら懐妊祝いさ、とウインクしてみせた。よかった。
「オレンジドロップスは舐めてるかい?」
「あ、はい。一日三粒くらい舐めてます。足りないですかね?医者には丙のドロップスなら十粒は舐めろと言われたので俺のならそれくらいで良いかなって思ったんですけど」
「きみのドロップスならそれで十分だ」
「舐めすぎて悪いってことはないですよね?」
俺の心配を彼は笑って勿論だともと言った。
「悪阻が来てもドロップスだけは欠かさず舐めるように。まあきみの場合、悪阻も数日で終わるだろうけどね」
温かな手が離れていく。
俺はそれを少しだけ惜しいと思ったのだった。
(続く)
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