飴玉でハーレム作ろうとしたら男しか寄ってこない

高槻桂

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第二部

飴玉でハーレム作ろうとしたら男しか寄ってこない29

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 五月の十五日に産まれたのが俺とヒロエの息子だった。
 額に鬼族の証である一本角を持って産まれてきたその子は二人で辞書を引き、ペルルカに助言をもらって名前を決めた。
 アーヴィス。栄光という意味だ。
「よろしくね、アービィ」
 最近ようやくアローチャが離乳食を初めて慣れてきた頃だ。そこに加えてまた三時間おきのミルクやりが加わる。ハードだ。やっていけるだろうか。
 しかしもう産まれてしまった。待ったはない。
 覚悟を決めて子育てを始めることにした。


「それで、きみはいつになったら我と交わってくれるのだ」
 俺がアローチャを抱いてヒロエがアーヴィスを抱いて神殿を訪れると竜王は不満そうに唇を尖らせた。
「そうですねえ、体調が戻ったら考えます」
「考える、じゃなくて確約してくれ」
 むすーっと唇を尖らせているそこにちゅっとキスをして拗ねないで、と微笑みかける。
「必ずあなたの願いは叶えますからもう少しだけ待っていて?」
「き、きみがそう言うのなら待とう。約束だぞ」
「はい」
 ちらりとヒロエを見ると手玉にとってるなぁという生温かい目で見られた。この人は手のひらの上で転がしてやるくらいが丁度いいのだ。
 この人は今まで畏怖されて崇められて信仰の対象とされてきた。
 神様には塩対応されてたみたいだが俺のように一般人に軽く扱われた経験がないのだろう。
 軽く扱い、けれど甘やかすところは甘やかす。それが彼には良かったみたいだ。
 彼にとって俺のような人間は新鮮なのだろう。勿論、根底にはギニョルを助けたという優しさへの愛情があるのだろう。
 それでも彼はそこから俺という人間を知って愛してくれることを選んだのだ。俺にはすでに三人もの恋人がいるにも関わらずだ。しかもその内の一人は彼が苦手としている神様だ。
 それでもいいと俺を愛してくれるこの人にあげられるものなんて限られている。その内のひとつがこの身を捧げること。ただしそれも彼にだけというわけにはいかない。面倒な男を選んでしまったと諦めてもらうほかない。
 俺はみんなを愛している。それを受け入れてほしい。
 だって、俺だってあなたに惹かれているから。
 体を捧げていいと思うくらいにはあなたが好きだから。
 だからどうかありのままの俺を受け入れてほしい。
 俺が彼の冷たい手を温めながらそう切々と囁くと、彼はいつもは青白いくらいの頬を薔薇色に染めてこくりと頷いた。


 それから二ヶ月が経過して、医者からセックスの許可が出た。
 アーヴィスにも神様から出産祝いにあみぐるみを貰っていてこれまたアーヴィスはこれを持っている間は大人しい。
 この子らの情緒はどうなっているのかと思うが笑うときは笑うしおむつやミルクのときはあみぐるみがあっても明らかに不機嫌になるのでよくわかる。ただ泣き叫ばないだけで。
 泣くのが赤ちゃんの仕事、と言うくらいだから泣かせてあげたほうが良いかとは思うので手が離せないようなとき以外は最近ではあみぐるみを取り上げている。
 けれど今日はこれから竜王を呼ぶことになっているので子守をヒロエひとりに任せなくてはならない。
 こういうときこそあみぐるみの出番だろう。
「ヒロエ、任せていいかな」
「うん。任せて」
 二台のベビーベッドで眠る赤子二人にあみぐるみを抱かせてその頬を撫でた。
 そしてお風呂に入ってバスローブ姿で寝室に向かいベッドに上がる。
 アビウル・パウロ・シェツァーリ・メトゥ。
 そう小さく唱えるとあたりがキラキラと光って竜王が現れた。サクマさんが慌てて姿を消す。
「竜王様……」
「アビウルと呼んでおくれ」
「アビウル、今日はずいぶん薄着ですね」
 いつもはあれ何枚着てるんだってくらい着込んでるのに。
「きみと交わるのにあんな服を着ていたら時間を無駄にしてしまうだろう?」
 でも、と俺は彼の腕を掴む。
「寒そうです。肌がひんやりしてる」
「いつもこれくらいだ」
「ちょっと、こっち」
「?」
 ベッドの中にアビウルを引きずり込むと俺は抱き寄せて背中や腕をさすった。
「このままだと俺も寒いんで、まず温まりましょう」
「ふむ、人間には冷たかったか。すまないな、水竜だから体温が低いんだ」
「この世界には火竜とか風竜とかいるんですか?」
「聞いたことはないな。神も作った覚えはないと言っていたからいないのだろう」
「そっかあ」
 肌を擦っていたらだんだんと温かくなってきて、そろそろいいかなと思ったらアビウルの指先がバスローブの合わせに入り込んできて胸の尖りをするりと撫でた。
「んっ」
 口付けられて舌が入り込んでくる。待て、と思ったのはその長さだ。
 ずるると喉の奥まで入り込んできたそれは咳き込むぎりぎりのラインをこしゅこしゅと擦ってきて初めての感覚にぞくぞくと背筋を震わせる。
 舌に翻弄されている間にアビウルの手が下肢に伸びてゆるく勃ち上がっている俺のペニスを握り込んだ。
「んぐ、ふ、んんっ」
 にゅくにゅくと扱かれて喘ぎ声を絡め取られる。
「ふあ」
 ずるっと舌を引き抜かれてはあはあと息を乱しているとその長い舌がべちゃりと首筋を這った。
「あ、んん……」
 他の誰よりも広い範囲を舐められてふるりと震える。
 舌は胸の尖りをくるりと舐めてそのまま下へ下へと降りていき、彼が握ったそれには触れず更に奥へと滑っていった。
「え、ちょ、まっ、あんんっ」
 その舌先が孔の縁を撫でたかと思うとぐぬぬっと中に入り込んでくる。
「や、そんなとこ……!」
 脚を閉じようとしてもしっかりと押さえられていて閉じられない。
 にゅぐにゅぐと長い舌を抜き差しされて俺はぴくんぴくんと足先を震わせた。
「あっ、あっ、あっ」
 いつの間にか指まで入り込んで拡げられて。その舌が引き抜かれたときにはもう俺はぐったりとしていた。
「まだこれからだぞ」
 アビウルが体を起こして下穿きの中から勃ち上がったそれを取り出した。
「うわ、竜のペニスってえぐ……」
 ぼこっぼこって何段にも節くれだっている。これで抜き差しされたらどうなるんだ。
「そうか?他人のものを見たことがないからわからぬ」
「え。見たこと無いって、もしかしてこういうことするの初めて、とか?」
 アビウルは当たり前のような顔でそうだが?と小首を傾げた。
「私は神に生み出された信仰の対象だ。人と交わることもなかったし他の種族も同じだ。交わる必要がなかった」
「えー、俺竜王様の童貞貰っちゃうの?」
 俺の言葉に彼は笑ってとくと味わえ、と脚を抱えあげて先端を押し込んできた。
「あああっ」
 くぷん、くぷんと節くれだったところが入り込んでいく。根本まで入り込むとはあ、とアビウルがため息を吐いた。
「きみのなかは気持ちがいいな」
「ありがとうございます……んんっ」
 ずるっと引き抜かれると節張ったところがくぷぷっと引っかかって排泄感がすごくて気持ちがいい。
 ぐぷんっぐぷんっと抜き差しされて声を上げてアビウルにしがみつく。
「あっ、あっ、だめ、こんなのすぐ、すぐいっちゃう……!」
 がくがくと揺さぶられてあっという間に高みに上り詰めた俺がぎゅうっと締め付けて達すると、アビウルも低く呻いて俺の奥で達した。
「きもちがいい……こんなに気持ちが良いことを知らずにいたなんて」
「駄目だよアビー。俺意外とこんなことしちゃ」
 ちゅっとキスをすると俺の中でむくむくとまた大きくなっていくのを感じる。
「ならばもっときみを貪らせておくれ」
 俺はそれに口づけで応えたのだった。



(続く)
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