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5.浮気男の主張
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わたしはユーシス様にどうするつもりなのかを尋ねる。
「ユーシス様は今後、どうされるのですか? お義母様と結婚されるのですか?」
「いや、僕はアルティナと結婚するよ」
えっ? 何か聞き間違えたかしら? これまでの話のどこにわたしと結婚する選択肢があるというのだろうか。わたしと婚約破棄した後に責任をとってお義母様と結婚するかを聞いているつもりだったのに、斜め上の答えが返ってきた。
「あの……わたしはすでに子供がいる方とは結婚できません。一応、この家の跡取りでもありますし」
「でも君の妹か弟だろう?」
「……ユーシス様はずいぶん混乱なさっているようですね。わたしにはお義母様と血縁関係はありませんので、お父様の子供でない以上、お腹の子はただの他人です」
「君は産まれてくる子供が可哀想だとは思わないのか?」
「可哀想だと思うから、ユーシス様にお義母様と結婚するのかを聞いたのです」
「いや、僕は君と結婚して君の家に入ることが決まっている」
「ですから、ユーシス様の浮気でその前提条件が変わってしまったのです」
「君は僕と結婚しないということかい? でも、僕のことを愛しているのだろう? 愛しているなら予定通り結婚すれば良いじゃないか。僕はアルティナを愛しているよ」
完全に開き直っている。このことがわかるまではユーシス様が大好きだった。自分の目は曇っていたのかもしれない。わたしには忙しいと言って会いに来ない裏でお義母様と……。気がつかなかったわたしは馬鹿だ。
「では、お義母様のお腹の子はどうするのですか?」
「君のきょうだいとして育てれば良いじゃないか」
「そんなことはお父様が許しません」
「だったら僕たちの子として育てればいい。君も子供が産めないかもしれないだろう? これで跡継ぎに困らないじゃないか。うん、全て丸く収まる」
「どこがです? わたしの血もお父様の血も流れていないじゃありませんか」
「僕の子ならばそれで問題ないだろう?」
問題しかありませんけど……。
目の前にいるのはわたしの知らない人間だ。理解できない。どうしてわたしが浮気相手、しかもお義母様の子を自分の子として育てなければいけないのか。養子が必要になったとしてもお父様のことを考えれば絶対にありえない。
「お義母様とはどうなさるのですか? 今後、一切会わないおつもりですか?」
「いや、ロレッタ様は家族として……」
「それはいったいどのような家族なのでしょうか? わたしのお義母様としてですか? 妻としてですか?」
「それはその……」
「お義母様とは関係を続けたいということですね」
「いや、それは……」
こんな人が好きだったなんて……。わたしは本当に大馬鹿者だった。
「わたしが好きだったユーシス様はもういらっしゃらないようですね……」
わたしははっきりと結婚できないことを伝える。
「とにかく、結婚前から浮気をして余所に子供をつくる方とは結婚できません。しかもわたしのお義母様とだなんて……。お義母様の子は引き取りませんし、ユーシス様の家には慰謝料を請求いたします」
「ま、待ってくれ。それは困る。僕は君を愛している」
「困っているのはわたしの方です。ユーシス様はほかにも愛している方がいらっしゃいますよね。わたしはわたしだけに気持ちを向けてくれる方と結婚します」
わたしの家は男爵家だが、事業で成功しているのでかなり余裕がある。ユーシス様もわたしと結婚できなければ実家への資金援助や取引きが無くなってしまうので困るのだろう。それにユーシス様は仕事も失うことになる。ユーシス様は自業自得なので仕方がない。ユーシス様の家には悪いけけれど、こんなことをされた以上、わたしは今後一切関わり合いになりたくない。
でも、ユーシス様よりわたしの方が困る。婚約者はいなくなってしまうし、お父様とお義母様はきっと離婚になってしまうだろう。わたしの家はめちゃくちゃだ……。
「ユーシス様は今後、どうされるのですか? お義母様と結婚されるのですか?」
「いや、僕はアルティナと結婚するよ」
えっ? 何か聞き間違えたかしら? これまでの話のどこにわたしと結婚する選択肢があるというのだろうか。わたしと婚約破棄した後に責任をとってお義母様と結婚するかを聞いているつもりだったのに、斜め上の答えが返ってきた。
「あの……わたしはすでに子供がいる方とは結婚できません。一応、この家の跡取りでもありますし」
「でも君の妹か弟だろう?」
「……ユーシス様はずいぶん混乱なさっているようですね。わたしにはお義母様と血縁関係はありませんので、お父様の子供でない以上、お腹の子はただの他人です」
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「いや、僕は君と結婚して君の家に入ることが決まっている」
「ですから、ユーシス様の浮気でその前提条件が変わってしまったのです」
「君は僕と結婚しないということかい? でも、僕のことを愛しているのだろう? 愛しているなら予定通り結婚すれば良いじゃないか。僕はアルティナを愛しているよ」
完全に開き直っている。このことがわかるまではユーシス様が大好きだった。自分の目は曇っていたのかもしれない。わたしには忙しいと言って会いに来ない裏でお義母様と……。気がつかなかったわたしは馬鹿だ。
「では、お義母様のお腹の子はどうするのですか?」
「君のきょうだいとして育てれば良いじゃないか」
「そんなことはお父様が許しません」
「だったら僕たちの子として育てればいい。君も子供が産めないかもしれないだろう? これで跡継ぎに困らないじゃないか。うん、全て丸く収まる」
「どこがです? わたしの血もお父様の血も流れていないじゃありませんか」
「僕の子ならばそれで問題ないだろう?」
問題しかありませんけど……。
目の前にいるのはわたしの知らない人間だ。理解できない。どうしてわたしが浮気相手、しかもお義母様の子を自分の子として育てなければいけないのか。養子が必要になったとしてもお父様のことを考えれば絶対にありえない。
「お義母様とはどうなさるのですか? 今後、一切会わないおつもりですか?」
「いや、ロレッタ様は家族として……」
「それはいったいどのような家族なのでしょうか? わたしのお義母様としてですか? 妻としてですか?」
「それはその……」
「お義母様とは関係を続けたいということですね」
「いや、それは……」
こんな人が好きだったなんて……。わたしは本当に大馬鹿者だった。
「わたしが好きだったユーシス様はもういらっしゃらないようですね……」
わたしははっきりと結婚できないことを伝える。
「とにかく、結婚前から浮気をして余所に子供をつくる方とは結婚できません。しかもわたしのお義母様とだなんて……。お義母様の子は引き取りませんし、ユーシス様の家には慰謝料を請求いたします」
「ま、待ってくれ。それは困る。僕は君を愛している」
「困っているのはわたしの方です。ユーシス様はほかにも愛している方がいらっしゃいますよね。わたしはわたしだけに気持ちを向けてくれる方と結婚します」
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でも、ユーシス様よりわたしの方が困る。婚約者はいなくなってしまうし、お父様とお義母様はきっと離婚になってしまうだろう。わたしの家はめちゃくちゃだ……。
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