201 / 321
一年生・秋の章<それぞれの一週間>
酔いどれ天使が堕ちる夜⑥★
しおりを挟む「ほらフィン、抵抗してみせて。酔っぱらって襲われてもちゃんと抵抗出来るって、俺にきちんと証明してくれないと……不安で堪らない」
リヒトはフィンのブラウスのリボンを簡単に解くと、碧く美しい瞳でじっと見下ろす。
「ふ、ぇっ……(ぼく、リヒトを不安にさせちゃった……?)」
フィンは戸惑いながらもリヒトの手を掴んでささやかな抵抗を見せようとするが、全くと言って良いほどに手に力が入らないことに気付き動揺を見せた。
「あ、れ……?(力がぜんぜんはいらない……?それに、お酒ってこんなに頭の中ふあふあになっちゃうの?)」
思考能力が著しく落ちていき、潤む視界。
リヒトはそんなフィンの様子を眺めながら、容赦なく相手のブラウスのボタンを全て外して上半身を露わにさせた。
「お酒がもっと回ってきてるね。ここが家で本当に良かった……」
リヒトは長い指をフィンの真っ白な雪肌に這わせると、欲情した目で見下ろし舌舐めずりをする。
「フィン。俺を知らない男だと思ってちゃんと抵抗して。必死に抵抗しても、その状態じゃ簡単に犯されるということ、身を持って知るんだよ」
リヒトは顔色を変えて真顔でそう言い放つと、いつもより強い力でフィンの腕をソファーに押し付けた。
「ぇう……?りひ、と?」
「ほら、俺の手を振り解いてごらん。無理だろうけど」
リヒトがそう指示をすると、フィンは言われた通りにしようと腕に力を入れる。しかしリヒトはびくともせず、それを見たフィンは体を捩ってみたが、力の差が圧倒的すぎるのかリヒトの手を振り解くことは叶わなかった。
「うう、無理だよう……」
フィンは目を潤ませながら息を上げて顔を左右に小さく振る。
「そうだね」
リヒトがパッと手を離すと、フィンは脱がされたブラウスを両手で掴み胸元を隠しながら小動物のようにリヒトを見上げた。
リヒトはソファーから立ち上がり見下ろすと、扉の方へ視線を向けてから口を開く。
「逃げてみる?この部屋から出られたら、俺は少し安心出来るかもなぁ」
リヒトが怪しい笑みを浮かべてそう提案すると、フィンはブラウスを押さえつつソファーからゆっくり立ち上がった。
揺らぐ視界と定まらない焦点。自分の体がさらにアルコールに支配されていることを思い知るフィンは、それでも小さく頷いてみせた。
「にげ、ゆ……(ちゃんと、にげなきゃ……!)」
フィンの自身のない声色。リヒトはハンデを与えるように、扉とは真逆の位置にある窓の方へ移動して腕を組み余裕の表情を浮かべた。
「俺はここから走らずに捕まえるよ」
リヒトは薄ら笑みを浮かべてそう宣言すると、フィンはフラつきながらも扉の方へ顔を向けて走り出す。しかし、平衡感覚が明らかに正常ではないと気付いた時には遅く、フィンは扉ではない壁に手をついて首を傾げた。
「あれ……?ぼく、どこに……あっ、あっち……」
目指していた扉はもっと右だ。
フィンがそう認識した瞬間、ブラウスを引っ張られて簡単に床に押し倒されてしまった。
「!?」
一瞬の出来事に、フィンは理解が追いつかず狼狽えた表情で目を潤ませる。
「あーあ。捕まっちゃった」
リヒトはフィンの太もも辺りに体重をかけ足を動かせなくし、首根っこを押さえつけた状態で笑みを浮かべる。
「んっ……ううぅ、うごけらい、はなしてっ、うぅー」
「うん、動けないね。可哀想に。フィンはこれからレイプされちゃうよ」
リヒトはフィンの背中を片手で押さえつけながら、空いている方の手で器用に相手のズボンを下着ごと下ろしていった。フィンはなんとか精一杯の力を振り絞って下着だけでも上に引っ張って抵抗すると、定まらない視界の中で頭だけ振り返りリヒトを見て懇願する。
「ゃ、らめ、ぱんつ取らないれ……れいぷらめ」
リヒトはそんなフィンの姿と蕩けた声色にゾクッと興奮を示し、容赦なく下着を太ももまで思い切り下ろして両手でフィンのお尻を揉みしだいた。
「可愛いお尻」
「ふぇっ、やっ、ぁっ」
フィンはうつ伏せのまま足をばたばたと動かすが、体格差のあるリヒトには無意味な抵抗だったため、リヒトの手首を掴もうとする。しかし、リヒトはフィンのベルトを使ってフィンの手首を縛り自由を奪った。
「手が動かせなくなっちゃったね。どうする?」
「や、とって、とってっ……」
「そんな可愛い声で言われても、逆効果だよフィン」
リヒトは今度は自身のズボンと下着を軽く下ろすと、すでにそそり立った陰茎を露出させる。振り向いてそれを確認したフィンは、潤んだ目を少し見開き動揺を見せた。
「ぁ、あ……」
リヒトは興奮で少し息を上げながら、フィンのピンク色の後孔に陰茎を擦り付け、自身の先走り汁で解すように先端で後孔をしつこくつつき始める。
「すぐとろとろになっちゃうお尻だね。いいの?もうレイプされちゃうよフィン。俺は今知らない男だよ?」
リヒトは少し棘のある声色でそう言い放つと、フィンはハッとした表情になりぽろぽろと泣きながら「らめ」と言って手首のベルトを外そうと動かす。もちろんそれが外れることはなく、フィンはぼやけた視界の中振り返る。
「れいぷ、しないれください……おねがいします、なんでもするからゆるひて……」
視界がぼやけているためリヒトの姿がうまく視認できないフィンは、暗示のかかったようにそれが知らない男だと感じ小さく震えた。それでも熱を持った体は快感を享受しようと反応を示し、後孔は蕩けた状態になる。
犯さないでほしいと甘い声色で懇願するフィンに対し、リヒトはピクッと体を反応させ唾を飲み込んだ。
「……余計に興奮する」
リヒトはとうとう我慢できなくなったのかピトッと先端を後孔に強く押し付けてぬるぬると先走り汁を塗り込みながら挿入をしていく。
175
あなたにおすすめの小説
巣ごもりオメガは後宮にひそむ【続編完結】
晦リリ@9/10『死に戻りの神子~』発売
BL
後宮で幼馴染でもあるラナ姫の護衛をしているミシュアルは、つがいがいないのに、すでに契約がすんでいる体であるという判定を受けたオメガ。
発情期はあるものの、つがいが誰なのか、いつつがいの契約がなされたのかは本人もわからない。
そんななか、気になる匂いの落とし物を後宮で拾うようになる。
第9回BL小説大賞にて奨励賞受賞→書籍化しました。ありがとうございます。
嫌われ魔術師の俺は元夫への恋心を消去する
SKYTRICK
BL
旧題:恋愛感情抹消魔法で元夫への恋を消去する
☆11/28完結しました。
☆第11回BL小説大賞奨励賞受賞しました。ありがとうございます!
冷酷大元帥×元娼夫の忘れられた夫
——「また俺を好きになるって言ったのに、嘘つき」
元娼夫で現魔術師であるエディことサラは五年ぶりに祖国・ファルンに帰国した。しかし暫しの帰郷を味わう間も無く、直後、ファルン王国軍の大元帥であるロイ・オークランスの使者が元帥命令を掲げてサラの元へやってくる。
ロイ・オークランスの名を知らぬ者は世界でもそうそういない。魔族の血を引くロイは人間から畏怖を大いに集めながらも、大将として国防戦争に打ち勝ち、たった二十九歳で大元帥として全軍のトップに立っている。
その元帥命令の内容というのは、五年前に最愛の妻を亡くしたロイを、魔族への本能的な恐怖を感じないサラが慰めろというものだった。
ロイは妻であるリネ・オークランスを亡くし、悲しみに苛まれている。あまりの辛さで『奥様』に関する記憶すら忘却してしまったらしい。半ば強引にロイの元へ連れていかれるサラは、彼に己を『サラ』と名乗る。だが、
——「失せろ。お前のような娼夫など必要としていない」
噂通り冷酷なロイの口からは罵詈雑言が放たれた。ロイは穢らわしい娼夫を睨みつけ去ってしまう。使者らは最愛の妻を亡くしたロイを憐れむばかりで、まるでサラの様子を気にしていない。
誰も、サラこそが五年前に亡くなった『奥様』であり、最愛のその人であるとは気付いていないようだった。
しかし、最大の問題は元夫に存在を忘れられていることではない。
サラが未だにロイを愛しているという事実だ。
仕方なく、『恋愛感情抹消魔法』を己にかけることにするサラだが——……
☆お読みくださりありがとうございます。良ければ感想などいただけるとパワーになります!
殿下に婚約終了と言われたので城を出ようとしたら、何かおかしいんですが!?
krm
BL
「俺達の婚約は今日で終わりにする」
突然の婚約終了宣言。心がぐしゃぐしゃになった僕は、荷物を抱えて城を出る決意をした。
なのに、何故か殿下が追いかけてきて――いやいやいや、どういうこと!?
全力すれ違いラブコメファンタジーBL!
支部の企画投稿用に書いたショートショートです。前後編二話完結です。
借金のカタで二十歳上の実業家に嫁いだΩ。鳥かごで一年過ごすだけの契約だったのに、氷の帝王と呼ばれた彼に激しく愛され、唯一無二の番になる
水凪しおん
BL
名家の次男として生まれたΩ(オメガ)の青年、藍沢伊織。彼はある日突然、家の負債の肩代わりとして、二十歳も年上のα(アルファ)である実業家、久遠征四郎の屋敷へと送られる。事実上の政略結婚。しかし伊織を待ち受けていたのは、愛のない契約だった。
「一年間、俺の『鳥』としてこの屋敷で静かに暮らせ。そうすれば君の家族は救おう」
過去に愛する番を亡くし心を凍てつかせた「氷の帝王」こと征四郎。伊織はただ美しい置物として鳥かごの中で生きることを強いられる。しかしその瞳の奥に宿る深い孤独に触れるうち、伊織の心には反発とは違う感情が芽生え始める。
ひたむきな優しさは、氷の心を溶かす陽だまりとなるか。
孤独なαと健気なΩが、偽りの契約から真実の愛を見出すまでの、切なくも美しいシンデレラストーリー。
番解除した僕等の末路【完結済・短編】
藍生らぱん
BL
都市伝説だと思っていた「運命の番」に出逢った。
番になって数日後、「番解除」された事を悟った。
「番解除」されたΩは、二度と他のαと番になることができない。
けれど余命宣告を受けていた僕にとっては都合が良かった。
悪役令嬢の兄でしたが、追放後は参謀として騎士たちに囲まれています。- 第1巻 - 婚約破棄と一族追放
大の字だい
BL
王国にその名を轟かせる名門・ブラックウッド公爵家。
嫡男レイモンドは比類なき才知と冷徹な眼差しを持つ若き天才であった。
だが妹リディアナが王太子の許嫁でありながら、王太子が心奪われたのは庶民の少女リーシャ・グレイヴェル。
嫉妬と憎悪が社交界を揺るがす愚行へと繋がり、王宮での婚約破棄、王の御前での一族追放へと至る。
混乱の只中、妹を庇おうとするレイモンドの前に立ちはだかったのは、王国騎士団副団長にしてリーシャの異母兄、ヴィンセント・グレイヴェル。
琥珀の瞳に嗜虐を宿した彼は言う――
「この才を捨てるは惜しい。ゆえに、我が手で飼い馴らそう」
知略と支配欲を秘めた騎士と、没落した宰相家の天才青年。
耽美と背徳の物語が、冷たい鎖と熱い口づけの中で幕を開ける。
イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が俺でした
天埜鳩愛
BL
☆本編番外編 完結済✨ 感想嬉しいです!
元バスケ部の俺が拾ったスマホのロック画は、ユニフォーム姿の“俺”。
持ち主は、顔面国宝の一年生。
なんで俺の写真? なんでロック画?
問い詰める間もなく「この人が最優先なんで」って宣言されて、女子の悲鳴の中、肩を掴まれて連行された。……俺、ただスマホ届けに来ただけなんだけど。
頼られたら嫌とは言えない南澤燈真は高校二年生。クールなイケメン後輩、北門唯が置き忘れたスマホを手に取ってみると、ロック画が何故か中学時代の燈真だった! 北門はモテ男ゆえに女子からしつこくされ、燈真が助けることに。その日から学年を越え急激に仲良くなる二人。燈真は誰にも言えなかった悩みを北門にだけ打ち明けて……。一途なメロ後輩 × 絆され男前先輩の、救いすくわれ・持ちつ持たれつラブ!
☆ノベマ!の青春BLコンテスト最終選考作品に加筆&新エピソードを加えたアルファポリス版です。
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる