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願うは易く、叶うは難し
#13
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二日の休暇が明ければ待ってましたとばかりに事件に迎えられた。出勤するなり、高橋は捜査会議に召集されたのだ。
「今回のガイ者は…」
警部が声を上げて概要を説明した。殺されたのはとある界隈では有名な歌手の男性。現場には遺留物が散乱していたことから突発的な殺害だと思われた。
「まずは交友関係、現場周辺の聞き込みに行け!」
はい! と野太い男どもの声が部屋を揺らし、出て行く人の波にのって高橋も警察署を出ていく。
梅雨入り前の夏を感じさせる暑さの中、同期の綾木宗と現場周辺を歩き回った。
「あっつ。高橋さん、休憩しません? もうお昼も過ぎてますよ」
「ああ…そうだな」
被害者の死亡推定時刻は深夜1時から2時の間だ。街自体が眠っていた時刻なだけあり、目撃者はほとんどいない。いたとしても、役に立つ情報ではなかった。
昼食を腹に流し、数時間現場近くを歩き回り、走り回ったが、これといって収穫はない。額や首に流れる汗をハンカチで無造作に拭く。
「先に署に帰っててくれ」
「高橋さんは?」
「行くところがある。今日はそこから直帰するから」
「分かりました。報告は俺がやっときますね」
町はずれのバーで下ろしてもらい、運転する綾木を見送った。昼間は小洒落た喫茶店だが、夜になれば大人の憩いの場になるそこはピンからキリの情報が飛び交う。裏を取らなければ捜査の糧にはならないが、とっかかりくらいはとそのオーナーに注文する。
「ノンアルでおすすめのカクテルをひとつ。それと、」
「ビジュアル系バンドの彼の話だね?」
「…耳が早いな」
「それほどでも。昨日というか、今日未明か…それでも噂は届くからね。ホシにも目星がついてるよ」
「早すぎるだろ」
シェイカーを振りながらにっこりと笑う入間に、警察顔負けじゃないかと高橋は頭を抱えた。だからこそ、エスをやってくれているのだろうが…。
「はい、どうぞ。プッシーキャット、ノンアルだよ」
「ありがとう」
一口飲む。淡橙色のそれは、柑橘の香りが鼻腔をくすぐり、癖もなくさっぱりとして飲みやすい。
「…美味しい」
「よかった。…ところでもう仕事は終わりかな?」
少し迷って小さく「ああ」と答えた。目を細くして笑みを深めた入間は、カウンター越しに首元のカラーを撫でた。
カラーは一般的にSubがつけるもので、パートナーのDomがいることを証明する。キリスト教の結婚における指輪と同じで、SubだけでなくDomがつけることもあるが、Subのそれとは異なる場合が多い。
「優斗。Look」
「んっ…」
「はい、あーん。こっち見たままね」
何が口の中に入ってくるのかわからないまま、高橋は口を大きく開けた。固く小さなものが舌の上に置かれる。
「噛んでいいよ」
入間を見つめたまま咀嚼すると、カリッとしてナッツの香りがした。口の中に残っていたプッシーキャットの後味とよく合う。
「合うでしょう? もうひとつ食べる?」
コクっと頷く。「あーん」と言われ、またも給餌のように食べた。
「今日は上に泊まって」バーの二階は居住スペースだと入間は言う。「今から帰るとかなり遅くなるんじゃない?」
「確かにそうだが…。やめておく。まだ事件は解決してない」
「頑固だね」
「どうとでも」
「まあ、わかっていたけど。じゃ、これで最後。これ食べたら送ってくよ。それくらいはさせて」
「分かった」
幼子が母親にせがむのが当然のように、高橋は口を開けてナッツを待った。
「…。こうも幸せでいいものか…」入間はぼそりと言う。
「なに言ってる? くれるのかくれないのか」
「もちろんあげるよ。ほら、お口開けて」
舌の上に置かれたナッツを食べ、カウンターに千円を置く。「いらな、」
「ごちそうさま」
お代はいらないという入間に首を振り、千円を受け取らせる。「俺がこれくらいも払えないと思っているのか」
「いや、そうではないけど…」
「これは甘やかしじゃない。まして優しさでもない。恋人なら、そこらへんはしっかりしておくべきだろう? 違うか?」
「違わ…ないね。うん、じゃ行こうか。車取ってくるから店前で待ってて」
「ん」
若いウェイターにバトンタッチして、入間は奥に入っていった。高橋もバーを出る。ドアベルの音が心地よく鳴った。
ふと空を見上げれば、夕暮れのオレンジに夜の藍色が迫った空が広がっていた。こんな色をなんと言うのだったか。そんなことを考える。
「お待たせ」
相変わらず飽きもせずに運転席から降りてきた入間は助手席のドアを開ける。乗りこみ座れば、入間はシートベルトに手を伸ばした。
「やってもいいかな」
困ったようにいいかと聞くその顔がなんとも言えず、胸がきゅんとしたような気がした。
「ああ」
昨日からこうだ。どこまでして良いことなのか、その線引きをしているのだろう。頷けば嬉々としてそれをする。
「好きなようにすればいいじゃないか。なにを今更気にしてるんだ」
「え…」
ハンドルを握る入間はこめかみを掻いた。「間違ってもセーフワードは言わせたくないからね…。あ、言っちゃダメってことではないよ」
「俺は…渉にやってもらうことはすべて善いと思ってる。…幻滅することがあっても、嫌いにはならない。十年の片思い、なめんなよ」
「はは、敵わないなぁ」嬉しそうに笑う。
他愛ない話をしていれば、アパートに着いた。シートベルトを外そうとかけた手を入間が止める。降りるときもやりたいのかと思っていると、目の前が暗くなった。
「ん…ふ、」
柔らかいものが唇に触れ、それが入間の唇だと気づくのに寸秒の瞬きもいらなかった。ここで別れたくないと、帰したくないと、引き留めるかのようにキスは深くなる。高橋は入間の肩を押して引き離した。
「事件、解決したら…またしてくれ。……ご、」
「ご?」
引いた糸を舌で巻き取る。「ご、ほうび…として」
俯きぼそぼそという高橋は、こんなの自分らしくないなと思いつつも、入間の顔を直視できなかった。しん、と静寂が流れ、入間はそっと頬を撫でる。
「そんな可愛いことを言われたら…今回も我慢できそうにないな」
「…違法なことはだめだぞ」
「もちろん。違法捜査で得られた情報は証拠としてあげられないからね」
「ならいい。事件が早く解決するのはいいことだし…」早く褒美がもらえるかもしれないと思ったのは内緒だ。
カチャリとシートベルトが外され、助手席に回ってきた入間はドアを開ける。玄関まで送るという入間を制止し、かわりにときつく抱きしめられた。
「今回のは少し厄介かもね。明日は休店日だから、明後日また店に来て。…待ってる」
入間の心地よい体温が離れていく。再び車に乗った入間は困り眉で微笑みながら、手を振り行ってしまった。
カラーを指でなぞり、なま温い空気の漂う空をしばらく眺める。そうだ、紅掛空色だ、と空いっぱいに広がる色の名前を思い出し、満足して高橋は階段を登っていった。
「今回のガイ者は…」
警部が声を上げて概要を説明した。殺されたのはとある界隈では有名な歌手の男性。現場には遺留物が散乱していたことから突発的な殺害だと思われた。
「まずは交友関係、現場周辺の聞き込みに行け!」
はい! と野太い男どもの声が部屋を揺らし、出て行く人の波にのって高橋も警察署を出ていく。
梅雨入り前の夏を感じさせる暑さの中、同期の綾木宗と現場周辺を歩き回った。
「あっつ。高橋さん、休憩しません? もうお昼も過ぎてますよ」
「ああ…そうだな」
被害者の死亡推定時刻は深夜1時から2時の間だ。街自体が眠っていた時刻なだけあり、目撃者はほとんどいない。いたとしても、役に立つ情報ではなかった。
昼食を腹に流し、数時間現場近くを歩き回り、走り回ったが、これといって収穫はない。額や首に流れる汗をハンカチで無造作に拭く。
「先に署に帰っててくれ」
「高橋さんは?」
「行くところがある。今日はそこから直帰するから」
「分かりました。報告は俺がやっときますね」
町はずれのバーで下ろしてもらい、運転する綾木を見送った。昼間は小洒落た喫茶店だが、夜になれば大人の憩いの場になるそこはピンからキリの情報が飛び交う。裏を取らなければ捜査の糧にはならないが、とっかかりくらいはとそのオーナーに注文する。
「ノンアルでおすすめのカクテルをひとつ。それと、」
「ビジュアル系バンドの彼の話だね?」
「…耳が早いな」
「それほどでも。昨日というか、今日未明か…それでも噂は届くからね。ホシにも目星がついてるよ」
「早すぎるだろ」
シェイカーを振りながらにっこりと笑う入間に、警察顔負けじゃないかと高橋は頭を抱えた。だからこそ、エスをやってくれているのだろうが…。
「はい、どうぞ。プッシーキャット、ノンアルだよ」
「ありがとう」
一口飲む。淡橙色のそれは、柑橘の香りが鼻腔をくすぐり、癖もなくさっぱりとして飲みやすい。
「…美味しい」
「よかった。…ところでもう仕事は終わりかな?」
少し迷って小さく「ああ」と答えた。目を細くして笑みを深めた入間は、カウンター越しに首元のカラーを撫でた。
カラーは一般的にSubがつけるもので、パートナーのDomがいることを証明する。キリスト教の結婚における指輪と同じで、SubだけでなくDomがつけることもあるが、Subのそれとは異なる場合が多い。
「優斗。Look」
「んっ…」
「はい、あーん。こっち見たままね」
何が口の中に入ってくるのかわからないまま、高橋は口を大きく開けた。固く小さなものが舌の上に置かれる。
「噛んでいいよ」
入間を見つめたまま咀嚼すると、カリッとしてナッツの香りがした。口の中に残っていたプッシーキャットの後味とよく合う。
「合うでしょう? もうひとつ食べる?」
コクっと頷く。「あーん」と言われ、またも給餌のように食べた。
「今日は上に泊まって」バーの二階は居住スペースだと入間は言う。「今から帰るとかなり遅くなるんじゃない?」
「確かにそうだが…。やめておく。まだ事件は解決してない」
「頑固だね」
「どうとでも」
「まあ、わかっていたけど。じゃ、これで最後。これ食べたら送ってくよ。それくらいはさせて」
「分かった」
幼子が母親にせがむのが当然のように、高橋は口を開けてナッツを待った。
「…。こうも幸せでいいものか…」入間はぼそりと言う。
「なに言ってる? くれるのかくれないのか」
「もちろんあげるよ。ほら、お口開けて」
舌の上に置かれたナッツを食べ、カウンターに千円を置く。「いらな、」
「ごちそうさま」
お代はいらないという入間に首を振り、千円を受け取らせる。「俺がこれくらいも払えないと思っているのか」
「いや、そうではないけど…」
「これは甘やかしじゃない。まして優しさでもない。恋人なら、そこらへんはしっかりしておくべきだろう? 違うか?」
「違わ…ないね。うん、じゃ行こうか。車取ってくるから店前で待ってて」
「ん」
若いウェイターにバトンタッチして、入間は奥に入っていった。高橋もバーを出る。ドアベルの音が心地よく鳴った。
ふと空を見上げれば、夕暮れのオレンジに夜の藍色が迫った空が広がっていた。こんな色をなんと言うのだったか。そんなことを考える。
「お待たせ」
相変わらず飽きもせずに運転席から降りてきた入間は助手席のドアを開ける。乗りこみ座れば、入間はシートベルトに手を伸ばした。
「やってもいいかな」
困ったようにいいかと聞くその顔がなんとも言えず、胸がきゅんとしたような気がした。
「ああ」
昨日からこうだ。どこまでして良いことなのか、その線引きをしているのだろう。頷けば嬉々としてそれをする。
「好きなようにすればいいじゃないか。なにを今更気にしてるんだ」
「え…」
ハンドルを握る入間はこめかみを掻いた。「間違ってもセーフワードは言わせたくないからね…。あ、言っちゃダメってことではないよ」
「俺は…渉にやってもらうことはすべて善いと思ってる。…幻滅することがあっても、嫌いにはならない。十年の片思い、なめんなよ」
「はは、敵わないなぁ」嬉しそうに笑う。
他愛ない話をしていれば、アパートに着いた。シートベルトを外そうとかけた手を入間が止める。降りるときもやりたいのかと思っていると、目の前が暗くなった。
「ん…ふ、」
柔らかいものが唇に触れ、それが入間の唇だと気づくのに寸秒の瞬きもいらなかった。ここで別れたくないと、帰したくないと、引き留めるかのようにキスは深くなる。高橋は入間の肩を押して引き離した。
「事件、解決したら…またしてくれ。……ご、」
「ご?」
引いた糸を舌で巻き取る。「ご、ほうび…として」
俯きぼそぼそという高橋は、こんなの自分らしくないなと思いつつも、入間の顔を直視できなかった。しん、と静寂が流れ、入間はそっと頬を撫でる。
「そんな可愛いことを言われたら…今回も我慢できそうにないな」
「…違法なことはだめだぞ」
「もちろん。違法捜査で得られた情報は証拠としてあげられないからね」
「ならいい。事件が早く解決するのはいいことだし…」早く褒美がもらえるかもしれないと思ったのは内緒だ。
カチャリとシートベルトが外され、助手席に回ってきた入間はドアを開ける。玄関まで送るという入間を制止し、かわりにときつく抱きしめられた。
「今回のは少し厄介かもね。明日は休店日だから、明後日また店に来て。…待ってる」
入間の心地よい体温が離れていく。再び車に乗った入間は困り眉で微笑みながら、手を振り行ってしまった。
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