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78 決着(ユージーン視点)
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まばゆい光に一瞬、目を瞑ったものの、すぐに自分の身に起きた異変に気が付いた。
…身体が動くようになった?
先ほどまで自分の思い通りにならなかった身体が自由を取り戻したようだ。
それに僕達にはただの眩しいだけの光だったのに、ミランダにとっては違ったようだ。
フェリシアから手を離すと両手で目を覆ったまま、「目が… 目が… 焼ける!」と喚いている。
(今だ!)
僕はガラ空きになっているミランダの胸に向かって剣を思いっきり突き立てた。
「グッ!」
剣に胸を貫かれたまま、ミランダはその場に倒れた。
だが、まだ油断は出来ない。
僕はフェリシアの前に身を移すと、ミランダから庇うように立ち塞がった。
ミランダは恨みがましい目をこちらに向けていたが、既にその目に生気はなかった。
(何とか一撃で仕留められたか…)
安堵すると同時にフェリシアの事が気になった。
「フェリシア、傷は大丈夫か?」
振り向いてフェリシアの姿を見ると首にミランダに付けられた傷から血が滲んだままになっている。
フェリシアの身体に傷を付けるなんて、既に死んでいるとわかっていても、何度でも刺し殺してやりたい。
そう思っていたがフェリシアの言葉で現実を思い出した。
「大丈夫、かすり傷です。私よりもお父様の方が…」
フェリシアの視線が僕の後ろに向けられて僕は慌てて倒れている父上の元に駆け寄った。
ミランダに操られていたとはいえ、父上を斬りつけたのはこの僕だ。
うずくまっている父上の身体からは、血がとめどなく溢れている。
出血のせいか父上の顔色も青ざめている。
早く止血をしなければいけないのはわかっているが、僕も父上も回復魔法が得意ではない。
「早く、止血をしないとお父様が死んでしまうわ」
今にも泣き出しそうなフェリシアに、ヒールを使える魔術師がいないと告げると、かなりショックを受けていた。
「そ、そんな…」
そうつぶやきながら、フェリシアはうずくまっている父上の傷を触っていた。
すると、フェリシアの手がぼうっと光ったかと思うと、父上の傷が徐々に消えていった。
「フェリシア? まさかヒールが使えたのか?」
僕も驚いたが、フェリシア自身も不可解な顔をしていた。
フェリシアのヒールによって父上の傷が塞がり、父上の顔色も段々と良くなっていった。
血塗れだった衣服もクリーン魔法で綺麗になったが、切り裂かれた部分は直せなかったようだ。
座り込んでいる父上に手を貸すとふらつきながらも自分の足で立ち上がった。
「ありがとう、フェリシア。まさかお前がヒールを使えるなんて知らなかったよ」
「私も今日初めて知りました。…もっと早くわかっていたらジェシカも死なずにすんだのかしら…」
自分の手を見つめながらポツリとつぶやくフェリシアが悲しそうな目をする。
下手な慰めは不要かもしれないが言わずにはいられない。
「フェリシア。ジェシカだってわかってくれているよ。そんなに気に病むことはない」
優しく頭を撫でてやれば、ほんの少しだけ笑みを返してくれた。
「それにしてもミランダが私の妹だったとは…」
「すみません、父上。生かしておいて色々と聞かなければいけない事もあったのでしょうが、手加減出来ませんでした」
ミランダは魔法が使えたから、変に手加減するとこちらがやられてしまう可能性があった。
「いや、あの場合は仕方がない。それにたとえ生かしておいても結局は死刑になるのだからな」
父上がミランダに憐れみの目を向けていると「…う…」という呻き声が聞こえた。
一瞬、ミランダが息を吹き返したかと身構えたが、声が聞こえたのはフェリシアの後ろからだった。
フェリシアが急いで倒れているアガサを助け起こしに行く。
「アガサ、大丈夫?」
「フェリシア様、大丈夫です。それよりミランダは?」
起き上がったアガサは胸を貫かれて倒れているミランダを見て何があったのか察したようだ。
「まさかミランダがフェリシア様を襲ってくるなんて思いもしませんでした。こんな事になって残念です」
そう言ったアガサは父上に目を向けると僕が一番聞きたくない言葉を放った。
「ところで陛下。どうしてそんなにお召し物が破れているのですか?」
…身体が動くようになった?
先ほどまで自分の思い通りにならなかった身体が自由を取り戻したようだ。
それに僕達にはただの眩しいだけの光だったのに、ミランダにとっては違ったようだ。
フェリシアから手を離すと両手で目を覆ったまま、「目が… 目が… 焼ける!」と喚いている。
(今だ!)
僕はガラ空きになっているミランダの胸に向かって剣を思いっきり突き立てた。
「グッ!」
剣に胸を貫かれたまま、ミランダはその場に倒れた。
だが、まだ油断は出来ない。
僕はフェリシアの前に身を移すと、ミランダから庇うように立ち塞がった。
ミランダは恨みがましい目をこちらに向けていたが、既にその目に生気はなかった。
(何とか一撃で仕留められたか…)
安堵すると同時にフェリシアの事が気になった。
「フェリシア、傷は大丈夫か?」
振り向いてフェリシアの姿を見ると首にミランダに付けられた傷から血が滲んだままになっている。
フェリシアの身体に傷を付けるなんて、既に死んでいるとわかっていても、何度でも刺し殺してやりたい。
そう思っていたがフェリシアの言葉で現実を思い出した。
「大丈夫、かすり傷です。私よりもお父様の方が…」
フェリシアの視線が僕の後ろに向けられて僕は慌てて倒れている父上の元に駆け寄った。
ミランダに操られていたとはいえ、父上を斬りつけたのはこの僕だ。
うずくまっている父上の身体からは、血がとめどなく溢れている。
出血のせいか父上の顔色も青ざめている。
早く止血をしなければいけないのはわかっているが、僕も父上も回復魔法が得意ではない。
「早く、止血をしないとお父様が死んでしまうわ」
今にも泣き出しそうなフェリシアに、ヒールを使える魔術師がいないと告げると、かなりショックを受けていた。
「そ、そんな…」
そうつぶやきながら、フェリシアはうずくまっている父上の傷を触っていた。
すると、フェリシアの手がぼうっと光ったかと思うと、父上の傷が徐々に消えていった。
「フェリシア? まさかヒールが使えたのか?」
僕も驚いたが、フェリシア自身も不可解な顔をしていた。
フェリシアのヒールによって父上の傷が塞がり、父上の顔色も段々と良くなっていった。
血塗れだった衣服もクリーン魔法で綺麗になったが、切り裂かれた部分は直せなかったようだ。
座り込んでいる父上に手を貸すとふらつきながらも自分の足で立ち上がった。
「ありがとう、フェリシア。まさかお前がヒールを使えるなんて知らなかったよ」
「私も今日初めて知りました。…もっと早くわかっていたらジェシカも死なずにすんだのかしら…」
自分の手を見つめながらポツリとつぶやくフェリシアが悲しそうな目をする。
下手な慰めは不要かもしれないが言わずにはいられない。
「フェリシア。ジェシカだってわかってくれているよ。そんなに気に病むことはない」
優しく頭を撫でてやれば、ほんの少しだけ笑みを返してくれた。
「それにしてもミランダが私の妹だったとは…」
「すみません、父上。生かしておいて色々と聞かなければいけない事もあったのでしょうが、手加減出来ませんでした」
ミランダは魔法が使えたから、変に手加減するとこちらがやられてしまう可能性があった。
「いや、あの場合は仕方がない。それにたとえ生かしておいても結局は死刑になるのだからな」
父上がミランダに憐れみの目を向けていると「…う…」という呻き声が聞こえた。
一瞬、ミランダが息を吹き返したかと身構えたが、声が聞こえたのはフェリシアの後ろからだった。
フェリシアが急いで倒れているアガサを助け起こしに行く。
「アガサ、大丈夫?」
「フェリシア様、大丈夫です。それよりミランダは?」
起き上がったアガサは胸を貫かれて倒れているミランダを見て何があったのか察したようだ。
「まさかミランダがフェリシア様を襲ってくるなんて思いもしませんでした。こんな事になって残念です」
そう言ったアガサは父上に目を向けると僕が一番聞きたくない言葉を放った。
「ところで陛下。どうしてそんなにお召し物が破れているのですか?」
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