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学院編
162 泊まり
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湯船から出ると僕は手早く身体を拭いて下着と寝間着を身に着けた。
浴室から部屋に戻るとブライアンの姿がない。
一体どこへ行ったんだろう?
訝しげに思いつつもソファに座っていると、扉が開いてブライアンが戻ってきた。
寝間着に着替えているところを見ると、どうやら別の場所でお風呂に入っていたようだ。
「少し早いですが、もう休みましょうか。明日明後日と気の抜けない日々が続きますからね」
ブライアンの言う通り、明日はいよいよ隣国の大使達との晩餐会が開かれる。
明後日も帰国の際に挨拶を交わさなければならないのだ。
なるべく大使達と接する時間は短くしてもらうけれど、王女との対面はそうはいかないかもしれない。
「そうしようか。それじゃおやすみ」
僕はブライアンの提案を受けてさっさとベッドに潜り込んだ。
ブライアンは軽く息を吐くと「おやすみなさい」と告げて明かりを消し、隣のベッドに入っていく。
部屋の中は真っ暗にはならず、トイレの場所を示す明かりがほんのりと灯っていた。
そのかすかな灯りに照らされる天井を見上げながら、僕はぼんやりと隣国について考えていた。
学院の社会の授業でも習ったが、隣国のサウスフォード王国はこのアルズベリー王国の南に位置している。
過去には何度か小競り合いを起こしていたが、今では同盟を結んでいる友好国だ。
その同盟を確固たるものにするためにも王女をこの国に嫁がせるつもりなのだろう。
王族に生まれた以上、政略結婚なんて珍しくもないんだろうな。
僕達の両親である国王と王妃も結局は政略結婚なんだろうし…。
政略結婚でも上手くいけばいいけど、国王と王妃みたいになったら最悪だな。
そんな事を考えているうちにいつしか僕は眠りについていた。
翌朝、目を覚ました僕は見慣れない天井に驚き、ガバッと身体を起こした。
「おはようございます。どうしたんですか? そんなに慌てて?」
声がした方を向くと、ブライアンがベッドで起き上がってこちらを見ていた。
ブライアンを見てようやく昨日王宮に泊まったことを思い出した。
「あ、いや、何でもない…おはよう…」
少し気恥ずかしくなり語尾が小さなものになる。
ベッドから降りるとタイミングを見計らったかのようにノックが聞こえサラが入って来た。
「おはようございます。お召し替えを持ってきました」
エドワード王子の服らしいシャツとズボンがサラの腕の中にある。
それを受け取り、寝間着を脱いで真っ白なシャツに袖を通した。
するりとした肌触りが心地良い。
着替え終えるとサラは既に朝食の準備を終えていた。
ブライアンと一緒に朝食を取っていると宰相が部屋に入って来た。
「おはようございます、エドアルド様。よく眠れましたか?」
僕がコクリとうなずくと宰相は満足そうに微笑んだ。
朝食後、サラが入れてくれたお茶を飲んでいると、宰相がおもむろに切り出した。
「それでは、これから向こうの棟に行って正装に着替えていただきます。この後はエドワード王子として振る舞っていただきます」
宰相にそう告げられ、僕はゴクリと唾を飲み込んだ。
いよいよ、エドワード王子の代わりを務める瞬間が訪れた。
僕は覚悟を決めると勢いよく立ち上がった。
浴室から部屋に戻るとブライアンの姿がない。
一体どこへ行ったんだろう?
訝しげに思いつつもソファに座っていると、扉が開いてブライアンが戻ってきた。
寝間着に着替えているところを見ると、どうやら別の場所でお風呂に入っていたようだ。
「少し早いですが、もう休みましょうか。明日明後日と気の抜けない日々が続きますからね」
ブライアンの言う通り、明日はいよいよ隣国の大使達との晩餐会が開かれる。
明後日も帰国の際に挨拶を交わさなければならないのだ。
なるべく大使達と接する時間は短くしてもらうけれど、王女との対面はそうはいかないかもしれない。
「そうしようか。それじゃおやすみ」
僕はブライアンの提案を受けてさっさとベッドに潜り込んだ。
ブライアンは軽く息を吐くと「おやすみなさい」と告げて明かりを消し、隣のベッドに入っていく。
部屋の中は真っ暗にはならず、トイレの場所を示す明かりがほんのりと灯っていた。
そのかすかな灯りに照らされる天井を見上げながら、僕はぼんやりと隣国について考えていた。
学院の社会の授業でも習ったが、隣国のサウスフォード王国はこのアルズベリー王国の南に位置している。
過去には何度か小競り合いを起こしていたが、今では同盟を結んでいる友好国だ。
その同盟を確固たるものにするためにも王女をこの国に嫁がせるつもりなのだろう。
王族に生まれた以上、政略結婚なんて珍しくもないんだろうな。
僕達の両親である国王と王妃も結局は政略結婚なんだろうし…。
政略結婚でも上手くいけばいいけど、国王と王妃みたいになったら最悪だな。
そんな事を考えているうちにいつしか僕は眠りについていた。
翌朝、目を覚ました僕は見慣れない天井に驚き、ガバッと身体を起こした。
「おはようございます。どうしたんですか? そんなに慌てて?」
声がした方を向くと、ブライアンがベッドで起き上がってこちらを見ていた。
ブライアンを見てようやく昨日王宮に泊まったことを思い出した。
「あ、いや、何でもない…おはよう…」
少し気恥ずかしくなり語尾が小さなものになる。
ベッドから降りるとタイミングを見計らったかのようにノックが聞こえサラが入って来た。
「おはようございます。お召し替えを持ってきました」
エドワード王子の服らしいシャツとズボンがサラの腕の中にある。
それを受け取り、寝間着を脱いで真っ白なシャツに袖を通した。
するりとした肌触りが心地良い。
着替え終えるとサラは既に朝食の準備を終えていた。
ブライアンと一緒に朝食を取っていると宰相が部屋に入って来た。
「おはようございます、エドアルド様。よく眠れましたか?」
僕がコクリとうなずくと宰相は満足そうに微笑んだ。
朝食後、サラが入れてくれたお茶を飲んでいると、宰相がおもむろに切り出した。
「それでは、これから向こうの棟に行って正装に着替えていただきます。この後はエドワード王子として振る舞っていただきます」
宰相にそう告げられ、僕はゴクリと唾を飲み込んだ。
いよいよ、エドワード王子の代わりを務める瞬間が訪れた。
僕は覚悟を決めると勢いよく立ち上がった。
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