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第三章 階級昇格編
82話『司教の最期』
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「っ……お前……オレの核を……!!」
腕ごと右半身を消し飛ばされ、その場で悶えるバチカル派司教──ヴェヘイア・ベーリット。
アウラがゼロ距離で叩き込んだ雷霆は、魔人としての要である核を打ち抜いていた。
ヴェヘイアの常軌を逸した肉体の再生力も、元は魔神の核に起因している。故に、核を破壊されることは権能のコントロールが出来なくなるだけでなく、致命傷であることを意味する。
「アンタの敗因は、俺がヴァジュラの投擲以外に策がないと踏んでたことだ……っ。第一位のアラストルは下位の司教なら跡形もなく消し飛ばせるって言ってたが……代替わりしたアンタには通用しそうになかったんでな……」
「チッ……」
反動に耐えながら、アウラは淡々と語っていく。
皮肉にも、アウラはヴォグに敗北した際の一言から、ヴェヘイアを倒す為のヒントを得ていた。
ヴェヘイアではない、先代の十三位であれば、ヴァジュラの投擲の時点で決着は着いていただろう。
互いに全力を尽くした上での結果だ。
(こいつ、腹ごと雷霆を炸裂させただけじゃない。的確に核を狙い打ちして破壊しやがった……)
ヴェヘイアはその場で歯を食いしばる
権能である業火を使おうにも、根本である核が破壊されているためにコントロールすぐことができずにいた。
加えて、二度にも及ぶ冥界の顕現。
一度目でも負担があったものを、さらに無理を強いて行ったのだ。
バチカル派の司教であれ、その反動を受けることには違いなく────、
「……あれだけ出し切って負けたなら仕方ねぇか。お互い無茶したんだ、敗者は大人しく退場するさ」
「お前、意外と潔いんだな。最期まで足掻くつもりなら、俺も受けて立つつもりだったけど」
「笑わせんな、これ以上どうしろってんだよ。権能の大元を潰された上に、身体はこの有様。何もしなくても出血で死ぬのは目に見えてるだろうが」
ボタボタと、抉り取られたヴェヘイアの半身から血が落ち続ける。
片膝を付いた状態で、彼は己の死を悟っていた。
「……尤も、当の魔神がそんな簡単な死を許すハズがないがな」
「おい──お前……!」
満身創痍のヴェヘイアが自嘲気味に笑った刹那──既に力を失った筈の業火が、司教を襲うように激しく燃え盛った。
さながら、己の主を喰い殺すかのように。
人でありながら魔神の力を好き勝手に振るった者に、報いを与えるかのようでもあった。
「オレたちみたいな魔人は、お前みたいな偽神とは「力の引き出し方」が違う。お前らは神との契約の下に権能を行使しているだろうが、こっちは核──魔神の断片から無理やり権能を引き摺りだして使ってんだよ。そんな真似した上、似たような神の力に負けたとなりゃ、怒りを買うのは当然だろうが」
「────」
「我らが魔神の糧になれるんだったら、寧ろ光栄だ。喜んで身を捧げようじゃないか」
魔神の怒りとも言える炎は、異端の司教の身体を無慈悲に焼き尽くしていく。
当のヴェヘイアも狼狽えることはなく、また、アウラもその光景を見て何も言うことはなかった。
バチカル派の司教の討伐。
冒険者として、ひいては神の力を代行する偽神として、為すべきことを成し遂げたのだ。
数えきれない程の無辜の民を手に掛けたヴェヘイアの末路は、至極当然とも言える。
(止める理由はない。コイツはどうあれ、罪のない人を大勢殺したんだから)
自分に言い聞かせるように、アウラは心の中で呟いた。
男の身体が、灰となって消えていく。
存在の痕跡は何一つ残らない。その魂は、権能の大本である魔神の糧となる。
少しでも風が吹けば、完全にヴェヘイア・ベーリットという人間は現世から消失する──その間際、彼は口を開いて、
「お前らみたいな人間が他の司教を退けるか、オレたちが人の世を否定して魔神や悪魔を再臨させるか。地獄の底から見届けてやるよ」
今際の言葉を吐き、異端の司教の身体は焼き尽くされた。
司教序列十三位。数十年に渡って活動していた冥界の魔人は、此処に討ち取られた。
更地と化した大地。
かつて茂っていた緑は一つもなく、各所にある地割れやクレーターが戦いの激しさを物語っていた。
二柱の神の権能がぶつかり合った場所にある、一つの影。
魔神の化身と、神の力の代行者。その勝者の姿があった。
「っ……やっぱり、一瞬でも全力で権能を行使したらこうなるか……」
片膝をつき、ヴァジュラを支えにしながらアウラはひとりごちる。
エクレシアの王都以来の、二度目の神化の行使。
前回のように権能を全力で解放したのは、ヴァジュラを投擲した瞬間のみ。それでも、アウラの身体にかかる負担は尋常ではない。
(ぶっつけ本番で出力の制御もやってみたけど、まだまだ扱い切れてないな……)
どうにか呼吸を整え、絶え間なく襲い来る悪寒と吐き気に耐える。
アウラの勝利の決め手となったのは、最初から権能を全力で使わず、ある程度温存していたこと。
ヴォグと交戦した際には、圧倒的な火力を以て短期決戦で押し切る形を取ったが──今回は、初撃とヴァジュラの投擲時以外、権能の出力を抑えていたのだ。
(でも、権能の出力を抑えれば多少は長く戦える。反動も、前回に比べれば遥かにマシか……テウルギアを使う度に昏睡状態になってちゃ世話ないし)
反動が収まっていくのを感じながら、深呼吸する。
まだ立つことはできない様子で、その場で座り込んだ。そのまま袖の布を破り、流血した部分を覆って止血する。
痛みはあるが、少し経てば引くと見越していた。
「少しでも回復したら、クロノの方に行かないと……ん?」
緊張感が解け、溜め息を零したアウラの視線が、何かを捉えた。
「魔鉱石にしては小さい……? いや、まさかアイツの────」
ヴェヘイアの身体があった場所に、赤黒い物体が転がっていた。
人間の拳よりも少し小さいサイズの、煌めく石のようなもの。しかし状況的に見て、その物体が一体何であるかは一目瞭然だ。
その時。
アウラの推測を肯定するように、彼の背後から一人の男が姿を見せた。
「推察通り、これは魔神の核だよ。ソテル教会では「神骸」って呼ばれてる代物だな」
「えっ……ロギア!? なんでこんなところに!?」
現れたのは、落ちた核を布で包んで懐に仕舞い込む、黒髪の見知った顔。
紺色の法衣を纏うソテル教の使徒にして異端狩り──ロギア・エルアザルだった。
「エクレシアで捕えたバチカル派の司教代理が、この辺りで十三位が活動してるって情報を吐いたんでね。盗賊がおかしな力を持ってるって噂もあったから、まさかと思って来てみたんだ。俺が直接十三位を仕留めるつもりだったが、その様子じゃ、もう終わってたみたいだな」
「丁度今しがた終わったところ──って、こんなとこで喋ってる場合じゃない。クロノの方に行かないと……!」
「クロノ? あの神言魔術使いの魔術師の子か?」
「アイツ、俺より先に司教と交戦してたんだよ。今はカレンに治療して貰ってるんだけど、相当追い詰められたみたいだった。……多分、自滅覚悟で神言魔術を使ったんだと思う」
ゆっくりと立ち上がり、ロギアに語る。
ルーン魔術に加え、己の魂すら触媒にした神言魔術の行使。
魔人を相手取り、文字通り命懸けで戦ったクロノはカレンの治療を受けている状態だ。
「クロノの神言魔術はヘカテーの権能を再現するもので、ヴェヘイアの権能は冥界神モレクの炎だった。同じ冥界の神なら十分通用するだろ?」
「……同系統の権能をぶつけるってことか。確かにヘカテーはモレクと同じ豊穣と冥界の神、西方の冥界神の中でも相当な大物だし、モレク神の権能に対抗できるだろうな」
一つの冥界を統べた神と、今なお信仰され、天、地、冥界に姿を現す死の女神。
神格の強さとしては申し分ない。
ロギアは顎に手を当てて、アウラの言葉を肯定する。
すると何か思いついたように、ロギアは続けた。
「──そうだ、傷の治療ならこれ持っていきな」
「え?」
言うと、ロギアは布で覆った魔神の核をアウラに投げた。
両手でキャッチするアウラ。
つい数分前まで全力で殺し合った魔神の断片。そんな代物を渡された彼は当然困惑する訳で、
「いやこれ、教会で保存しなくて良いのか?」
「別に構わないさ。厳重に保管する選択肢もあるが、魔神の断片なら魔力源としても使える。最悪、破壊しても誰も困らないしな」
目的であったであろう代物を、ロギアは何の躊躇もなくアウラに明け渡した。
そもそも、バチカル派の司教を討つのが異端狩りとしての職務である。
当の司教本人が既に討伐された以上、その力の根源である核の破壊も兼ねることができるのであれば、教会で保管しておく必要もない。
「最高位の魔術師の弟子……クロノも重要な戦力だ。ここで失う訳にはいかないし、魔術において、冥界は豊穣の源泉と見なされる。治癒の魔術とも相性は良い筈だから、残りの魔力が尽きるまで使ってくれ」
「分かった。んで、ロギアはこの後どうするんだ?」
「俺はこの辺りを少し調査してからイェレドの街の教会に立ち寄って、使徒たちと情報を共有するさ。それと、エドムの冒険者二人は先に街に戻って、ギルドに一連のことを伝えに行ったそうだ」
「二人と会ったんだな。一先ず無事みたいで安心した」
「あの二人が戦ってた盗賊のリーダーも、魔神の核を宿してたんでな。助太刀がてら、不意打ちで核を破壊して拘束しただけだよ」
「そんなことがあったのか……わざわざ出張って貰ったってのに、恩に着るよ」
アウラの感謝の言葉に、ロギアは軽く笑って返す。
そのやりとりを最後に、二人は別れたのだった。
腕ごと右半身を消し飛ばされ、その場で悶えるバチカル派司教──ヴェヘイア・ベーリット。
アウラがゼロ距離で叩き込んだ雷霆は、魔人としての要である核を打ち抜いていた。
ヴェヘイアの常軌を逸した肉体の再生力も、元は魔神の核に起因している。故に、核を破壊されることは権能のコントロールが出来なくなるだけでなく、致命傷であることを意味する。
「アンタの敗因は、俺がヴァジュラの投擲以外に策がないと踏んでたことだ……っ。第一位のアラストルは下位の司教なら跡形もなく消し飛ばせるって言ってたが……代替わりしたアンタには通用しそうになかったんでな……」
「チッ……」
反動に耐えながら、アウラは淡々と語っていく。
皮肉にも、アウラはヴォグに敗北した際の一言から、ヴェヘイアを倒す為のヒントを得ていた。
ヴェヘイアではない、先代の十三位であれば、ヴァジュラの投擲の時点で決着は着いていただろう。
互いに全力を尽くした上での結果だ。
(こいつ、腹ごと雷霆を炸裂させただけじゃない。的確に核を狙い打ちして破壊しやがった……)
ヴェヘイアはその場で歯を食いしばる
権能である業火を使おうにも、根本である核が破壊されているためにコントロールすぐことができずにいた。
加えて、二度にも及ぶ冥界の顕現。
一度目でも負担があったものを、さらに無理を強いて行ったのだ。
バチカル派の司教であれ、その反動を受けることには違いなく────、
「……あれだけ出し切って負けたなら仕方ねぇか。お互い無茶したんだ、敗者は大人しく退場するさ」
「お前、意外と潔いんだな。最期まで足掻くつもりなら、俺も受けて立つつもりだったけど」
「笑わせんな、これ以上どうしろってんだよ。権能の大元を潰された上に、身体はこの有様。何もしなくても出血で死ぬのは目に見えてるだろうが」
ボタボタと、抉り取られたヴェヘイアの半身から血が落ち続ける。
片膝を付いた状態で、彼は己の死を悟っていた。
「……尤も、当の魔神がそんな簡単な死を許すハズがないがな」
「おい──お前……!」
満身創痍のヴェヘイアが自嘲気味に笑った刹那──既に力を失った筈の業火が、司教を襲うように激しく燃え盛った。
さながら、己の主を喰い殺すかのように。
人でありながら魔神の力を好き勝手に振るった者に、報いを与えるかのようでもあった。
「オレたちみたいな魔人は、お前みたいな偽神とは「力の引き出し方」が違う。お前らは神との契約の下に権能を行使しているだろうが、こっちは核──魔神の断片から無理やり権能を引き摺りだして使ってんだよ。そんな真似した上、似たような神の力に負けたとなりゃ、怒りを買うのは当然だろうが」
「────」
「我らが魔神の糧になれるんだったら、寧ろ光栄だ。喜んで身を捧げようじゃないか」
魔神の怒りとも言える炎は、異端の司教の身体を無慈悲に焼き尽くしていく。
当のヴェヘイアも狼狽えることはなく、また、アウラもその光景を見て何も言うことはなかった。
バチカル派の司教の討伐。
冒険者として、ひいては神の力を代行する偽神として、為すべきことを成し遂げたのだ。
数えきれない程の無辜の民を手に掛けたヴェヘイアの末路は、至極当然とも言える。
(止める理由はない。コイツはどうあれ、罪のない人を大勢殺したんだから)
自分に言い聞かせるように、アウラは心の中で呟いた。
男の身体が、灰となって消えていく。
存在の痕跡は何一つ残らない。その魂は、権能の大本である魔神の糧となる。
少しでも風が吹けば、完全にヴェヘイア・ベーリットという人間は現世から消失する──その間際、彼は口を開いて、
「お前らみたいな人間が他の司教を退けるか、オレたちが人の世を否定して魔神や悪魔を再臨させるか。地獄の底から見届けてやるよ」
今際の言葉を吐き、異端の司教の身体は焼き尽くされた。
司教序列十三位。数十年に渡って活動していた冥界の魔人は、此処に討ち取られた。
更地と化した大地。
かつて茂っていた緑は一つもなく、各所にある地割れやクレーターが戦いの激しさを物語っていた。
二柱の神の権能がぶつかり合った場所にある、一つの影。
魔神の化身と、神の力の代行者。その勝者の姿があった。
「っ……やっぱり、一瞬でも全力で権能を行使したらこうなるか……」
片膝をつき、ヴァジュラを支えにしながらアウラはひとりごちる。
エクレシアの王都以来の、二度目の神化の行使。
前回のように権能を全力で解放したのは、ヴァジュラを投擲した瞬間のみ。それでも、アウラの身体にかかる負担は尋常ではない。
(ぶっつけ本番で出力の制御もやってみたけど、まだまだ扱い切れてないな……)
どうにか呼吸を整え、絶え間なく襲い来る悪寒と吐き気に耐える。
アウラの勝利の決め手となったのは、最初から権能を全力で使わず、ある程度温存していたこと。
ヴォグと交戦した際には、圧倒的な火力を以て短期決戦で押し切る形を取ったが──今回は、初撃とヴァジュラの投擲時以外、権能の出力を抑えていたのだ。
(でも、権能の出力を抑えれば多少は長く戦える。反動も、前回に比べれば遥かにマシか……テウルギアを使う度に昏睡状態になってちゃ世話ないし)
反動が収まっていくのを感じながら、深呼吸する。
まだ立つことはできない様子で、その場で座り込んだ。そのまま袖の布を破り、流血した部分を覆って止血する。
痛みはあるが、少し経てば引くと見越していた。
「少しでも回復したら、クロノの方に行かないと……ん?」
緊張感が解け、溜め息を零したアウラの視線が、何かを捉えた。
「魔鉱石にしては小さい……? いや、まさかアイツの────」
ヴェヘイアの身体があった場所に、赤黒い物体が転がっていた。
人間の拳よりも少し小さいサイズの、煌めく石のようなもの。しかし状況的に見て、その物体が一体何であるかは一目瞭然だ。
その時。
アウラの推測を肯定するように、彼の背後から一人の男が姿を見せた。
「推察通り、これは魔神の核だよ。ソテル教会では「神骸」って呼ばれてる代物だな」
「えっ……ロギア!? なんでこんなところに!?」
現れたのは、落ちた核を布で包んで懐に仕舞い込む、黒髪の見知った顔。
紺色の法衣を纏うソテル教の使徒にして異端狩り──ロギア・エルアザルだった。
「エクレシアで捕えたバチカル派の司教代理が、この辺りで十三位が活動してるって情報を吐いたんでね。盗賊がおかしな力を持ってるって噂もあったから、まさかと思って来てみたんだ。俺が直接十三位を仕留めるつもりだったが、その様子じゃ、もう終わってたみたいだな」
「丁度今しがた終わったところ──って、こんなとこで喋ってる場合じゃない。クロノの方に行かないと……!」
「クロノ? あの神言魔術使いの魔術師の子か?」
「アイツ、俺より先に司教と交戦してたんだよ。今はカレンに治療して貰ってるんだけど、相当追い詰められたみたいだった。……多分、自滅覚悟で神言魔術を使ったんだと思う」
ゆっくりと立ち上がり、ロギアに語る。
ルーン魔術に加え、己の魂すら触媒にした神言魔術の行使。
魔人を相手取り、文字通り命懸けで戦ったクロノはカレンの治療を受けている状態だ。
「クロノの神言魔術はヘカテーの権能を再現するもので、ヴェヘイアの権能は冥界神モレクの炎だった。同じ冥界の神なら十分通用するだろ?」
「……同系統の権能をぶつけるってことか。確かにヘカテーはモレクと同じ豊穣と冥界の神、西方の冥界神の中でも相当な大物だし、モレク神の権能に対抗できるだろうな」
一つの冥界を統べた神と、今なお信仰され、天、地、冥界に姿を現す死の女神。
神格の強さとしては申し分ない。
ロギアは顎に手を当てて、アウラの言葉を肯定する。
すると何か思いついたように、ロギアは続けた。
「──そうだ、傷の治療ならこれ持っていきな」
「え?」
言うと、ロギアは布で覆った魔神の核をアウラに投げた。
両手でキャッチするアウラ。
つい数分前まで全力で殺し合った魔神の断片。そんな代物を渡された彼は当然困惑する訳で、
「いやこれ、教会で保存しなくて良いのか?」
「別に構わないさ。厳重に保管する選択肢もあるが、魔神の断片なら魔力源としても使える。最悪、破壊しても誰も困らないしな」
目的であったであろう代物を、ロギアは何の躊躇もなくアウラに明け渡した。
そもそも、バチカル派の司教を討つのが異端狩りとしての職務である。
当の司教本人が既に討伐された以上、その力の根源である核の破壊も兼ねることができるのであれば、教会で保管しておく必要もない。
「最高位の魔術師の弟子……クロノも重要な戦力だ。ここで失う訳にはいかないし、魔術において、冥界は豊穣の源泉と見なされる。治癒の魔術とも相性は良い筈だから、残りの魔力が尽きるまで使ってくれ」
「分かった。んで、ロギアはこの後どうするんだ?」
「俺はこの辺りを少し調査してからイェレドの街の教会に立ち寄って、使徒たちと情報を共有するさ。それと、エドムの冒険者二人は先に街に戻って、ギルドに一連のことを伝えに行ったそうだ」
「二人と会ったんだな。一先ず無事みたいで安心した」
「あの二人が戦ってた盗賊のリーダーも、魔神の核を宿してたんでな。助太刀がてら、不意打ちで核を破壊して拘束しただけだよ」
「そんなことがあったのか……わざわざ出張って貰ったってのに、恩に着るよ」
アウラの感謝の言葉に、ロギアは軽く笑って返す。
そのやりとりを最後に、二人は別れたのだった。
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