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第19話 建国祭と守られた約束③
しおりを挟む「相変わらず、お互いしか見えてないわね」
「ヴェロニカ様!お久しぶりです」
「バカップルを見てるとこっちまで恥ずかしくなるわ」
「…バ、バカ?」
シャルロットが不思議そうに頭を傾げる。
「今日はフリード殿下はいらっしゃってないのですか?」
「……公務から帰ってきてそのまま南方の辺境地に向かったらしいわ」
「まあ、お忙しいのですね」
「待っていても埒が明かないとわかったわ。会えなければこちらから会いに行くまでよ」
「まあ!」
「明朝に馬車で向かうわ」
「すごい行動力ですわ!ヴェロニカ様のそういう所が好きです」
「んなっ、別に私はあなたのこと!……嫌い、ではないけど」
自分の信じた道を貫くヴェロニカは潔く気持ちがいい。
フリードにとっては迷惑かもしれないが、フリードに直接断られると諦めもつくかもしれない。
軽食スペースではオードブルに目移りするシャルロットにアランがひょいと一つ手元の皿にすくうと、シャルロットの口元に運ぶ。
シャルロットが小さな口を開きパクリと咥える。
美味しい!と頬を緩めるシャルロットが可愛くいくつも食べさせた。
お返しにとシャルロットがアランの口元に運ぶと、アランが少し屈んで食べてくれた。
隣でヴェロニカが、あんた達見せつけてくれるじゃない……!と怒っている。
王城の素晴らしい料理を満喫すると、今日の目的は達したと客室に向かった。
フリード殿下は二ヶ月間アランを連れ回した詫びだと、建国祭の間は二人が王城の客室を利用できるよう計らってくれた。
スラットレイ伯爵家のタウンハウスは高級住宅街にあり、出店で盛り上がる街の中心からは少し離れているためだろう。
遠征は仕事のため気を使っていただく必要はないと断ったが、付き合ったばかりの二人を引き離したと後ろめたさがあるらしく、有り難くこの三日間は滞在させてもらうことした。
通された客室の扉が閉まるとアランはシャルロットの背中と両手を扉に押し付けた。
アランがシャルロットの首元に顔を埋める。
「んっ」
「もう、待てません」
「私だって」
「……煽るのはおやめください」
「だって本当だもの。私だって、あなたに触れたかった……顔を見せて、アラン」
アランが首元から顔を上げると、両手が使えないシャルロットは背伸びをすると自分からちゅっと、口付けた。
一瞬驚いたアランだったが、僅かに残っていた理性が吹き飛びシャルロットに勢いよく口付けた。
「んっ!……んっ」
ちゅう、ちゅぱ、ちゅう。
わざとリップ音を立てるようなキスに卑猥な気持ちがどんどん膨らんでくる。
触れるだけのキスをしたのも束の間、アランがシャルロットの唇を自分のそれで挟むと、シャルロットの口がすこし開いた。
すかさずアランの舌がシャルロットの口内に侵入する。
舌を回しながら絡める。
歯列を舐めてから上顎を舐め上げる。
再び舌を絡めては、何度も角度を変えてキスをする。
すべてを食べつくすかのような激しいキスにシャルロットは翻弄された。
「はん、……んっ」
シャルロットから漏れる声にアランの気持ちがどんどん昂まる。
「シャルロット……」
「んっ、アラン……」
シャルロットも強く求められている気がしてどんどんいやらしい気持ちになっていく。
押さえつけられていた手が解放されたかと思うと強く腰を抱かれ、もう片方の手で腰を撫でられる。
「んっ」
アランの手がゆったりと脇腹を上っていき胸にたどり着く。
やんわりの解すように揉むと、シャルロットは恥ずかしさのあまり唇を離した。
「恥ずかしい……」
「いやですか?」
「いやじゃないけど、初めてだから、恥ずかしいの」
目を潤ませ顔を赤らめながら恥ずかしがるシャルロットにアランは今すぐにでも押し倒したくなるが、シャルロットの首筋に口付けて自分の欲を誤魔化した。
「恥ずかしがるあなたも、たまらなく可愛い」
ちゅ、ちゅうと首に吸い付く。
「んっ、アラン……」
やわやわと胸への愛撫を再開する。
シャルロットの今日のドレスはデコルテが綺麗に見えるような首元が開かれたデザインだった。
首に吸い付いていた唇を少しずつ下げていき鎖骨を舐めて、口付ける。
片手から両手で胸を揉むとシャルロットが声を上げた。
「あん!……ここだと、声が聞こえてしまうかもっ……」
それは確かに一理あると、少し冷静になったアランはシャルロットの手を引いて室内に足を進める。
大きな寝台にシャルロットを座らせた。
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