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第二章 後編
第三十四話 前編
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廊下を進み、辿り着いた先にあった部屋の扉の前は、おそらく少し前までそれを閉ざしていたであろう、病的な数の鎖や錠前で溢れていた。
それら全てが金で出来ているように見える
グレアとラーラは、ある二つの事を同時に考えていた。
一つは、これらを形作っているのは恐らく「腕輪」と同じ物質であるということ。
もう一つは、この扉の向こうに、念願の暗殺対象と、これらを創り上げた張本人が居るということ。
「開けますよ」
「はい」
グレアが右の取っ手を、ラーラが左の取っ手を掴み、二人同時に、身体ごとぐいっと引っ張る。
ガシャンという音を響かせ、遂に重厳な扉が開かれた。
薄暗い空間の中、まず見えたのは幅の大きな階段。
一瞬顔を見合わせた後、二人意を決して上っていく。
かなりの面積を持つ広間の端にはジャサー辺境伯がひっそりと立っていた。
その姿を見るなりグレアは「火球」を放った。
すると、伯爵の前に結界が出現し、攻撃を打ち消した。
「私の『眼』達を潰したのはお前達だな」
声のする方に目をやった時、二人の視界が真っ白になる。
ラーラの「黒壁」展開が何とか間に合い、二人は光線から何とか身を守る。
さらに休む間もなく二発追撃されるが、これも「黒壁」を拡大して打ち消す。
「結界を使わず魔法で自衛したか。良い判断だ」
そこには不気味な風貌の怪物が立っていた。
鹿に似た二本の角を生やし、丈の異常に長い焦げ茶色のローブを羽織り、フードの奥にある顔は「闇」に包まれている。角を除いても身長は2m近く、人間と同様の二本腕があり、左手で長い木の杖を支えている。加えて脇腹の辺りからさらに二対の短い腕が生えているが、足は一向に見えない。
溢れ出る魔力を一目見て、二人は理解した。
この怪物は遥かな高みにいる魔法使いである、と。
「お前は何者だ?」
グレアが魔力を溜めながら問う。
「そうだな、その小さな身体でここまで大それた計画を実行出来る勇気に免じて、答えてやろう。…私はゼゼゾーム。シーゾとの『契約』でここに留まっている」
そう言うと、ゼゼゾームは再び杖を構えた。
「お前達を排除するのも『契約』の内なんでな。悪く思うなよ」
再び、「光槍」を凌ぐ太さと発射速度の光線、「殺光」が放たれる。
決戦の火蓋が切って落とされた。
それら全てが金で出来ているように見える
グレアとラーラは、ある二つの事を同時に考えていた。
一つは、これらを形作っているのは恐らく「腕輪」と同じ物質であるということ。
もう一つは、この扉の向こうに、念願の暗殺対象と、これらを創り上げた張本人が居るということ。
「開けますよ」
「はい」
グレアが右の取っ手を、ラーラが左の取っ手を掴み、二人同時に、身体ごとぐいっと引っ張る。
ガシャンという音を響かせ、遂に重厳な扉が開かれた。
薄暗い空間の中、まず見えたのは幅の大きな階段。
一瞬顔を見合わせた後、二人意を決して上っていく。
かなりの面積を持つ広間の端にはジャサー辺境伯がひっそりと立っていた。
その姿を見るなりグレアは「火球」を放った。
すると、伯爵の前に結界が出現し、攻撃を打ち消した。
「私の『眼』達を潰したのはお前達だな」
声のする方に目をやった時、二人の視界が真っ白になる。
ラーラの「黒壁」展開が何とか間に合い、二人は光線から何とか身を守る。
さらに休む間もなく二発追撃されるが、これも「黒壁」を拡大して打ち消す。
「結界を使わず魔法で自衛したか。良い判断だ」
そこには不気味な風貌の怪物が立っていた。
鹿に似た二本の角を生やし、丈の異常に長い焦げ茶色のローブを羽織り、フードの奥にある顔は「闇」に包まれている。角を除いても身長は2m近く、人間と同様の二本腕があり、左手で長い木の杖を支えている。加えて脇腹の辺りからさらに二対の短い腕が生えているが、足は一向に見えない。
溢れ出る魔力を一目見て、二人は理解した。
この怪物は遥かな高みにいる魔法使いである、と。
「お前は何者だ?」
グレアが魔力を溜めながら問う。
「そうだな、その小さな身体でここまで大それた計画を実行出来る勇気に免じて、答えてやろう。…私はゼゼゾーム。シーゾとの『契約』でここに留まっている」
そう言うと、ゼゼゾームは再び杖を構えた。
「お前達を排除するのも『契約』の内なんでな。悪く思うなよ」
再び、「光槍」を凌ぐ太さと発射速度の光線、「殺光」が放たれる。
決戦の火蓋が切って落とされた。
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