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第13章 双子と遊園地
第181話 好きな人と勘違い
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「あんたに、ずっと聞きたかったことがあるんだけど」
少しだけ改まった顔で、そういった葉月に、航太は目を丸くする。
「……聞きたいこと?」
「うん。あんたさ、華のこと好きだよね?」
「!?」
その言葉に、航太は瞠目する。
いきなり、とんでもないことを聞かれた! また遊園地に入場すらしてないのに、しょっぱなから、ハードなことを聞かれた!?
しかも、好きな女の子の──友人に!!
「な、何いってんだよ。なんで、そんなこと」
内心パニックになりかけたが、流石に葉月にバレるのはマズイ!そう思った航太は、なんとか平静を装い、その理由を問う。すると、葉月は──
「なんていうか、女の勘」
(怖ぇぇ! 女の勘、怖ぇぇ!!!?)
ちなみに、葉月と航太は中学一年の時、同じ体育委員になったのをきっかけに、そこそこ仲良くなった。
ある意味、友人歴は蓮と同じくらいかもしれない。当時から、サバサバしたお姉さんタイプだった葉月。男子とも、気兼ねなく話ができるタイプだったからか、航太も蓮も、特に気にせず話ができる女子の一人だったのだが……
「べ、別に好きじゃねーよ! それに、ほら! 神木は蓮の姉だし!」
顔を赤くしながらも、航太は、苦しまぎれの言い訳する。
好きじゃない──なんて言うのは不本意だが、葉月にバレるのは、よくない気がする。
だが葉月は、どうやら納得しなかったらしい。その後、航太を見てニヤリと笑うと
「へ~。なら別にいいけど~。でも、いっとくけど、華、恋愛事には、すっごい鈍感だから、それなりにアプローチしないと、絶対、実らないと思うよ?」
「……ッ」
その言葉を聞いて、航太は確信する。これはもう、自分が華を好きだということを、ほぼ確信してる!
しかし、なぜだ!?
今まで、蓮にも気づかれなかったのに!!?
「い、いつから……?」
「中3くらい」
「マジかよ!?」
「だって、あんた、華にはやたら優しかったし。今日だって華のために、わざわざ男とお化け屋敷入りに来たんでしょ?」
「言うな、それ。てか、神木には絶対いうなよ!」
「はいはい。言わないよ。あ~~しかし、すっきりした~! ずっとモヤモヤしてたんだよね! これで私も、心置きなく遊園地を楽しめる~!」
すると、えらくスッキリとした顔で、葉月は華たちの元に駆け出していって、航太は目を見開いた。
つまり、自分が遊園地を満喫するために、わざわざ入場前に、こんな赤裸々な話をしてきたのか?
「女って、怖ぇぇ……」
葉月の後ろ姿をみつめながら、航太は、ボソリと呟いたのだった。
第180話 好きな人と勘違い
***
「あれー、おかしいなー」
それから華たちは、ブラブラと他のアトラクションも楽しみながら、ラビットランドの奥にある、お化け屋敷に向かっていた。
「この辺じゃないのかな?」
「もう少し、先なんじゃない?」
パンフレットと現在地を照らし合わせながら、華と葉月が、お化け屋敷までの道筋を確認する。
すると、お化け屋敷が近づくに連つ、今にも吐きそうな顔をする蓮に気付き、航太が声をかけた。
「蓮、まだ覚悟決まらないのか?」
「決まるわけないだろ! 全く華のやつ、お化け屋敷は、最後でいいって言ってんのに!」
「そんなこと言ってたら、帰る時間になっちまうだろ? 神木、5回は入れるとか言ってたぞ!」
「5回も!?」
とんでもない数字を提示され、蓮は更に顔を青くする。どうやら、華は本気で克服させるつもりらしい。
「マジかよ!? お化け屋敷に5回も入ることに、なんの意味があんの!?」
「お前には、克服するっていう最大の意味があるけどな。それに付き合わされる俺こそ、全く意味無いからな」
「じゃぁ、断ればよかっただろ! なに、このこのついてきてんだよ!?」
「そりぁ……っ」
瞬間、頬を赤くし言葉をつまらせた航太に、蓮は複雑な心境になる。これはつまり「華」にさそわれたから──と言うことだろう。
確かに好きな女の子に、遊園地に行きたいなんて誘われたら、断る男なんていないかもしれないが
「スゲーな。そのために、男と二人っきりでお化け屋敷に入りにきたのか? バカだろ?」
「うるせーよ、悪かったな!」
「あ! ねぇ、蓮! あったよ、お化け屋敷!」
だが、その時、華が前方に見えたお化け屋敷を指さしながら蓮の腕に抱きついてきた。
(……あれ?)
だが、抱きついたあと、華は、いつもと違う感覚に疑問を抱く。前を向いていた視線を、そのまま横に向けると、今、自分が抱きついている腕の持ち主を見上げる。
するとその瞬間、目が合ったのは蓮ではなく、なんと航太くん!
そう、どうやら華は、蓮と間違えて、航太の腕に抱きついてしまったようで……?
少しだけ改まった顔で、そういった葉月に、航太は目を丸くする。
「……聞きたいこと?」
「うん。あんたさ、華のこと好きだよね?」
「!?」
その言葉に、航太は瞠目する。
いきなり、とんでもないことを聞かれた! また遊園地に入場すらしてないのに、しょっぱなから、ハードなことを聞かれた!?
しかも、好きな女の子の──友人に!!
「な、何いってんだよ。なんで、そんなこと」
内心パニックになりかけたが、流石に葉月にバレるのはマズイ!そう思った航太は、なんとか平静を装い、その理由を問う。すると、葉月は──
「なんていうか、女の勘」
(怖ぇぇ! 女の勘、怖ぇぇ!!!?)
ちなみに、葉月と航太は中学一年の時、同じ体育委員になったのをきっかけに、そこそこ仲良くなった。
ある意味、友人歴は蓮と同じくらいかもしれない。当時から、サバサバしたお姉さんタイプだった葉月。男子とも、気兼ねなく話ができるタイプだったからか、航太も蓮も、特に気にせず話ができる女子の一人だったのだが……
「べ、別に好きじゃねーよ! それに、ほら! 神木は蓮の姉だし!」
顔を赤くしながらも、航太は、苦しまぎれの言い訳する。
好きじゃない──なんて言うのは不本意だが、葉月にバレるのは、よくない気がする。
だが葉月は、どうやら納得しなかったらしい。その後、航太を見てニヤリと笑うと
「へ~。なら別にいいけど~。でも、いっとくけど、華、恋愛事には、すっごい鈍感だから、それなりにアプローチしないと、絶対、実らないと思うよ?」
「……ッ」
その言葉を聞いて、航太は確信する。これはもう、自分が華を好きだということを、ほぼ確信してる!
しかし、なぜだ!?
今まで、蓮にも気づかれなかったのに!!?
「い、いつから……?」
「中3くらい」
「マジかよ!?」
「だって、あんた、華にはやたら優しかったし。今日だって華のために、わざわざ男とお化け屋敷入りに来たんでしょ?」
「言うな、それ。てか、神木には絶対いうなよ!」
「はいはい。言わないよ。あ~~しかし、すっきりした~! ずっとモヤモヤしてたんだよね! これで私も、心置きなく遊園地を楽しめる~!」
すると、えらくスッキリとした顔で、葉月は華たちの元に駆け出していって、航太は目を見開いた。
つまり、自分が遊園地を満喫するために、わざわざ入場前に、こんな赤裸々な話をしてきたのか?
「女って、怖ぇぇ……」
葉月の後ろ姿をみつめながら、航太は、ボソリと呟いたのだった。
第180話 好きな人と勘違い
***
「あれー、おかしいなー」
それから華たちは、ブラブラと他のアトラクションも楽しみながら、ラビットランドの奥にある、お化け屋敷に向かっていた。
「この辺じゃないのかな?」
「もう少し、先なんじゃない?」
パンフレットと現在地を照らし合わせながら、華と葉月が、お化け屋敷までの道筋を確認する。
すると、お化け屋敷が近づくに連つ、今にも吐きそうな顔をする蓮に気付き、航太が声をかけた。
「蓮、まだ覚悟決まらないのか?」
「決まるわけないだろ! 全く華のやつ、お化け屋敷は、最後でいいって言ってんのに!」
「そんなこと言ってたら、帰る時間になっちまうだろ? 神木、5回は入れるとか言ってたぞ!」
「5回も!?」
とんでもない数字を提示され、蓮は更に顔を青くする。どうやら、華は本気で克服させるつもりらしい。
「マジかよ!? お化け屋敷に5回も入ることに、なんの意味があんの!?」
「お前には、克服するっていう最大の意味があるけどな。それに付き合わされる俺こそ、全く意味無いからな」
「じゃぁ、断ればよかっただろ! なに、このこのついてきてんだよ!?」
「そりぁ……っ」
瞬間、頬を赤くし言葉をつまらせた航太に、蓮は複雑な心境になる。これはつまり「華」にさそわれたから──と言うことだろう。
確かに好きな女の子に、遊園地に行きたいなんて誘われたら、断る男なんていないかもしれないが
「スゲーな。そのために、男と二人っきりでお化け屋敷に入りにきたのか? バカだろ?」
「うるせーよ、悪かったな!」
「あ! ねぇ、蓮! あったよ、お化け屋敷!」
だが、その時、華が前方に見えたお化け屋敷を指さしながら蓮の腕に抱きついてきた。
(……あれ?)
だが、抱きついたあと、華は、いつもと違う感覚に疑問を抱く。前を向いていた視線を、そのまま横に向けると、今、自分が抱きついている腕の持ち主を見上げる。
するとその瞬間、目が合ったのは蓮ではなく、なんと航太くん!
そう、どうやら華は、蓮と間違えて、航太の腕に抱きついてしまったようで……?
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