愛され転生エルフの救済日記

とーふ(代理カナタ)

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第9話『消えた王のカケラ』③

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「そうですね。自己紹介をするのであれば、私から名乗るべきですね。私は、シーラ。人間の様な家名を持ちません。エルフのシーラです」

ニッコリと最上級の営業スマイルを浮かべて笑う。

ドヤ!

これで断れまい。

自己紹介をされて、断るとか結構精神ストレスデカいぞ?

「では改めて、貴方のお名前を伺ってもよろしいですか?」

「……まったく。酷い人だ。シーラ様。私の名前はオーブリー。オーブリー・ノグロ・キッフレイ。シーラ様の命を受け、キッフレイ大神聖帝国……いえ。キッフレイ聖国を治め、導く者です」

うぉぉおおお! 勝ったぞ……!

勝利! 勝利! 我が方の勝利である!

オーブリー君も、やれやれ。しょうがないな。みたいな顔してるが、やる気はあるみたいだ。

「では、早速で申し訳ないのですが、ウィルベン王国の方々に協力を願いたい。国を綺麗に掃除せねば。シーラ様に申し訳が立たない」

「……シーラ様。よろしいですか?」

なに?

なんだ。なんだ。

よく分からないけど、オーブリー君が必要だと思ってるんでしょ?

なら、手伝ってあげれば良いのでは? よく分からんけど。

「先ほども言いましたが、私は人の治世に口出しは出来ませんし。個人の行動にも口出しはしません。皆さんが必要だという事であれば、良いと思います」

「承知いたしました! では、オーブリー王子……いえ、キッフレイ聖国の新王。ご協力しましょう」

ウィルベン王国の王様とキッフレイ聖国の王様が手を握り合い、一緒に頑張って国を立て直すらしいよ。

良い話だなー。

よし。ここはいっちょ私も協力しますか!

「では、私も何かお手伝いを」

「シーラ様は先に国へご帰還下さい」

「オリヴァー。シーラ様を頼む」

「承知いたしました! 団長もお気を付けて!」

「心配は要らん。殆どの正規兵はこちらに付くだろうし、俺たちはあくまでバックアップだ。お前の方こそ気を付けろよ」

「大丈夫ですよ」

「え? あれ? 私もお手伝い出来ますよ?」

「シーラ様。シーラ様のお仕事は王国にございますよ」

「いや、え!?」

「さ。王国へ帰って花に水をあげにゆきましょう」

「ちょ、待って! 待って下さい! オリヴァー君!」

私の声も手も届かず、私は王国へ強制帰還となった。

何故!!

くぁ! 私が役立たずだからか!

なんて事だ!
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