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第11話『かくしてエルフという名の暴力装置は野に放たれた』③
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「あのー」
「何かございましたか!? シーラ様!」
「あー。いえ。その、もうそろそろ十分では無いかなと……思いまして」
「それは」
「ね、ねっ!? みんなもちゃんと反省出来たもんね!?」
「……うん」
「ごめんね。しーらさま」
「良いんだよ。みんなの気持ちは嬉しいから。でも、私以外の人には危ないからやっちゃ駄目だよ? いーい?」
「うん!」
「大丈夫!」
「ほら、反省出来てますし。ね? どうでしょうか」
「……」
無言。
前にアイヴィの所でも感じたけど、美人さんって無表情でいると結構怖いよね。
「だめ……ですか?」
「……はぁ。分かりました。シーラ様がそれで良いなら。私たちから言う事はもうありません。あなた達も。良いですね?」
「「はぁーい!」」
「はぁ。返事は良いんだけど」
「ご苦労お掛けしております。この様なお仕事を押し付けてしまって申し訳ないです」
「いえいえいえ! シーラ様からのお願いは嬉しいですから! 何も気にしないで下さい! ただ、己の不甲斐なさが情けないと感じているだけなので!」
「そうですか?」
「はい!!」
そうなんだ。
なんというか。プロフェッショナルって感じ。
ここまで真剣に仕事と向き合っているとは。
そして私は、皆さんの凄さを感じながら、今後の話をする事にしたのだった。
カップのスープを一口飲んで、真剣な眼差しで子供を含めた孤児院の全員を見据える。
「実はですね。孤児院への援助は負担が大きいという事で、打ち切られる事になってしまいまして」
「……そんな贅沢はしていない認識ですが」
「そうですね。私もそう思います。しかし、私たちが考えている以上に国を運営するというのは苦しい事なのかもしれません。それでも私が国の仕事を手伝えば捻出するとは言ってくれました」
「……」
「しかし、あまり甘えているのも良くないですからね。この際ですし、国にお世話になるのも止めて、こちらに住まわせていただいて、冒険者組合で仕事をこなし、お金を稼ごうかと思うのですが……如何でしょうか?」
突然、この家に住まわらせてくれとか、迷惑ってレベルじゃ無いけど、大丈夫だろうか?
まぁ駄目なら駄目で野宿しながら金を稼ぐだけだけど。
「私は素晴らしいご提案だと思います。子供たちもシーラ様と共に居られる事は嬉しいでしょうし。私たちとしても私欲の為にシーラ様を利用しようとする国家など離れた方が良いと思います」
「そうですか。それは良かった……皆さん。私もこの家に今日からお邪魔しますね」
「え? シーラ様、ここにずっといるの?」
「仕事もあるので、ずっと。という訳にもいきませんが、なるべく居ますよ」
「そうなんだ!」
「わーい!」
「ね。ね。しーらさま! きょうは一緒にねよ?」
「良いですよ」
「えー!? いいなぁー!」
「わたしも!」
「では順番に。ね?」
思っていたよりも好意的に受け入れてくれて嬉しい事である。
という訳で、新生活の始まりである。
シーラちゃん。社畜へ戻るの巻。
「何かございましたか!? シーラ様!」
「あー。いえ。その、もうそろそろ十分では無いかなと……思いまして」
「それは」
「ね、ねっ!? みんなもちゃんと反省出来たもんね!?」
「……うん」
「ごめんね。しーらさま」
「良いんだよ。みんなの気持ちは嬉しいから。でも、私以外の人には危ないからやっちゃ駄目だよ? いーい?」
「うん!」
「大丈夫!」
「ほら、反省出来てますし。ね? どうでしょうか」
「……」
無言。
前にアイヴィの所でも感じたけど、美人さんって無表情でいると結構怖いよね。
「だめ……ですか?」
「……はぁ。分かりました。シーラ様がそれで良いなら。私たちから言う事はもうありません。あなた達も。良いですね?」
「「はぁーい!」」
「はぁ。返事は良いんだけど」
「ご苦労お掛けしております。この様なお仕事を押し付けてしまって申し訳ないです」
「いえいえいえ! シーラ様からのお願いは嬉しいですから! 何も気にしないで下さい! ただ、己の不甲斐なさが情けないと感じているだけなので!」
「そうですか?」
「はい!!」
そうなんだ。
なんというか。プロフェッショナルって感じ。
ここまで真剣に仕事と向き合っているとは。
そして私は、皆さんの凄さを感じながら、今後の話をする事にしたのだった。
カップのスープを一口飲んで、真剣な眼差しで子供を含めた孤児院の全員を見据える。
「実はですね。孤児院への援助は負担が大きいという事で、打ち切られる事になってしまいまして」
「……そんな贅沢はしていない認識ですが」
「そうですね。私もそう思います。しかし、私たちが考えている以上に国を運営するというのは苦しい事なのかもしれません。それでも私が国の仕事を手伝えば捻出するとは言ってくれました」
「……」
「しかし、あまり甘えているのも良くないですからね。この際ですし、国にお世話になるのも止めて、こちらに住まわせていただいて、冒険者組合で仕事をこなし、お金を稼ごうかと思うのですが……如何でしょうか?」
突然、この家に住まわらせてくれとか、迷惑ってレベルじゃ無いけど、大丈夫だろうか?
まぁ駄目なら駄目で野宿しながら金を稼ぐだけだけど。
「私は素晴らしいご提案だと思います。子供たちもシーラ様と共に居られる事は嬉しいでしょうし。私たちとしても私欲の為にシーラ様を利用しようとする国家など離れた方が良いと思います」
「そうですか。それは良かった……皆さん。私もこの家に今日からお邪魔しますね」
「え? シーラ様、ここにずっといるの?」
「仕事もあるので、ずっと。という訳にもいきませんが、なるべく居ますよ」
「そうなんだ!」
「わーい!」
「ね。ね。しーらさま! きょうは一緒にねよ?」
「良いですよ」
「えー!? いいなぁー!」
「わたしも!」
「では順番に。ね?」
思っていたよりも好意的に受け入れてくれて嬉しい事である。
という訳で、新生活の始まりである。
シーラちゃん。社畜へ戻るの巻。
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