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第64話『あなたへの想い』②
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私はシーラちゃんから手を離して、おどけた様に笑った。
そんな私にシーラちゃんは困った子だとでも言いたげに小さく笑う。
「……」
「何かさ。困ったなぁ。って感じ。気持ちには応えなきゃって思うのに、やっぱり何度考えても良く分からないの。恋って何なんだろう」
「これは聞いた話で、私の話では無いんですが、恋をした経験というのは色々とありまして」
「うん」
私は嫉妬も羨望もなく、ただ星の向こうを見つめる様に遠くを見るシーラちゃんを見つめながら、話を聞いた。
シーラちゃんは昔から何も変わらない。その姿で、私の知らない記憶を語る。
「例えば、寂しい時に傍に居てくれたとか」
そういえば、お母さんが亡くなった時、世界と一緒に体が引き裂かれたみたいに悲しくて、苦しくて、どうしようも無かった時に、抱きしめてくれて、傍に居てくれたのはシーラちゃんだった。
何も世界は変わらないのだと。どれだけ悲しくても明日は来るのだと教えてくれた。
「危ない! って時に助けてくれたとか」
昔から私の事を見守ってくれていて、怖い魔物に襲われても、怖い人に襲われても必ず助けに来てくれる。
でも、それは怖い事だけじゃなくて、こうやって私が困ったと助けを求めても来てくれる。
シーラちゃんは救世主なのだ。
「何となく一緒にいる事が当たり前になっていたんだけど、ふとした時に、見た事のない表情を見た時、とか。だそうですよ?」
そう言って微笑みながら月を背にして微笑むシーラちゃんは、見た目とは違って酷く大人びて見えた。
ずっと知っている人なのに、私が一番よく知っている人なのに。
違う。まるで初めて会った人みたいで……。
私はトクンと胸の奥で鼓動が跳ねるのを感じた。
何だろう。この気持ち。
ナルシス君たちに感じていた物に似ているけど、違う。
それよりもずっと強くて、重くて、心地よくて……少しだけ怖い。
何でも出来る勇気が湧いてくるのに、この気持ちがふとした拍子に消えてしまいそうで、ただ怖かった。
「……シーラちゃん」
だから私はシーラちゃんにこの気持ちを聞こうと思って、シーラちゃんの服を掴んだのだが、次の瞬間にシーラちゃんに押し倒された。
「っ!? し、しし、シーラちゃん!?」
「何の用ですか? しかもいきなり攻撃だなんて」
そんな私にシーラちゃんは困った子だとでも言いたげに小さく笑う。
「……」
「何かさ。困ったなぁ。って感じ。気持ちには応えなきゃって思うのに、やっぱり何度考えても良く分からないの。恋って何なんだろう」
「これは聞いた話で、私の話では無いんですが、恋をした経験というのは色々とありまして」
「うん」
私は嫉妬も羨望もなく、ただ星の向こうを見つめる様に遠くを見るシーラちゃんを見つめながら、話を聞いた。
シーラちゃんは昔から何も変わらない。その姿で、私の知らない記憶を語る。
「例えば、寂しい時に傍に居てくれたとか」
そういえば、お母さんが亡くなった時、世界と一緒に体が引き裂かれたみたいに悲しくて、苦しくて、どうしようも無かった時に、抱きしめてくれて、傍に居てくれたのはシーラちゃんだった。
何も世界は変わらないのだと。どれだけ悲しくても明日は来るのだと教えてくれた。
「危ない! って時に助けてくれたとか」
昔から私の事を見守ってくれていて、怖い魔物に襲われても、怖い人に襲われても必ず助けに来てくれる。
でも、それは怖い事だけじゃなくて、こうやって私が困ったと助けを求めても来てくれる。
シーラちゃんは救世主なのだ。
「何となく一緒にいる事が当たり前になっていたんだけど、ふとした時に、見た事のない表情を見た時、とか。だそうですよ?」
そう言って微笑みながら月を背にして微笑むシーラちゃんは、見た目とは違って酷く大人びて見えた。
ずっと知っている人なのに、私が一番よく知っている人なのに。
違う。まるで初めて会った人みたいで……。
私はトクンと胸の奥で鼓動が跳ねるのを感じた。
何だろう。この気持ち。
ナルシス君たちに感じていた物に似ているけど、違う。
それよりもずっと強くて、重くて、心地よくて……少しだけ怖い。
何でも出来る勇気が湧いてくるのに、この気持ちがふとした拍子に消えてしまいそうで、ただ怖かった。
「……シーラちゃん」
だから私はシーラちゃんにこの気持ちを聞こうと思って、シーラちゃんの服を掴んだのだが、次の瞬間にシーラちゃんに押し倒された。
「っ!? し、しし、シーラちゃん!?」
「何の用ですか? しかもいきなり攻撃だなんて」
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