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第70話『永遠の今日』(ヤスミン視点)②
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レナちゃんは自分の顔を水の魔法で濡らして血を拭ってから、私が持ってきたコップにも同じ様に水の魔法で水を注いで口の中をゆすぐ。
最後にペッと、バケツの中に口の中の水を吐き出した後、顔をハンカチで拭って、エミリーさんを睨みつけた。
「これが永遠の魔法ですか。なんかとんでもないデメリットがあるんですけど?」
「えぇ。だから言ったでしょう? 恨んでくれて、構わないわって」
「チッ」
「いや、レナ。ガラ悪いから舌打ちするの止めなさいよ」
「だって、エミリーさんが! 酷い事するから」
「酷い事って?」
私の問いにレナちゃんは唇を尖らせて黙り込んだ。
そして、ややしてから口を開いて、寝ているシーラ様を見つめながら語る。
「永遠の魔法を使うと、私も永遠の中に囚われる事になる」
「え? どういう事?」
「つまり、さ。人間を止めなきゃいけないって事」
「……」
「どれだけ時間が経っても変わらない人間なんて、人間じゃないもの。シーラちゃんはエルフだし。みんなの為にって働いてたから良いけど。私は違う。世界を歪める事が出来る特別な力を持ってて永遠に生きる人間になるんだ」
「もし、そうなったらどうなるの?」
「さぁ? 良い事にはならないだろうね。最悪は人類の敵だって追い回されるんじゃない?」
「いや、でも、だって。聖女様なんでしょ!? レナちゃんは。なら」
「それが問題なんだよ。私みたいな人間はちゃんと人間の寿命で死ぬから良いの。私がどんな人間でも、いつか終わりは来るからね。でも、永遠の存在になったらそうじゃない。私が人類と敵対する道を歩んだら、それが永遠に続くんだ。誰だって怖いでしょ? そんなの。町の中に居て欲しくないって思うよ」
レナちゃんの言葉に、私はムカムカとお腹の中が暴れまわるのを感じた。
これは、怒りだ。
「ちょっと。レナちゃん」
「なに?」
「それはレナちゃんの事をよく知らない人の話でしょ」
「いや、まぁ。どうだろ?」
「そうだよ! そうなの!!」
「は、はい」
「だから、私は関係ない! そうでしょ!?」
「え、はい。そうですね」
「もし、レナちゃんが世界の敵になっても私は味方だから! それにシーラ様だって絶対にレナちゃんを見捨てない。そうでしょ!?」
「……うん」
最後にペッと、バケツの中に口の中の水を吐き出した後、顔をハンカチで拭って、エミリーさんを睨みつけた。
「これが永遠の魔法ですか。なんかとんでもないデメリットがあるんですけど?」
「えぇ。だから言ったでしょう? 恨んでくれて、構わないわって」
「チッ」
「いや、レナ。ガラ悪いから舌打ちするの止めなさいよ」
「だって、エミリーさんが! 酷い事するから」
「酷い事って?」
私の問いにレナちゃんは唇を尖らせて黙り込んだ。
そして、ややしてから口を開いて、寝ているシーラ様を見つめながら語る。
「永遠の魔法を使うと、私も永遠の中に囚われる事になる」
「え? どういう事?」
「つまり、さ。人間を止めなきゃいけないって事」
「……」
「どれだけ時間が経っても変わらない人間なんて、人間じゃないもの。シーラちゃんはエルフだし。みんなの為にって働いてたから良いけど。私は違う。世界を歪める事が出来る特別な力を持ってて永遠に生きる人間になるんだ」
「もし、そうなったらどうなるの?」
「さぁ? 良い事にはならないだろうね。最悪は人類の敵だって追い回されるんじゃない?」
「いや、でも、だって。聖女様なんでしょ!? レナちゃんは。なら」
「それが問題なんだよ。私みたいな人間はちゃんと人間の寿命で死ぬから良いの。私がどんな人間でも、いつか終わりは来るからね。でも、永遠の存在になったらそうじゃない。私が人類と敵対する道を歩んだら、それが永遠に続くんだ。誰だって怖いでしょ? そんなの。町の中に居て欲しくないって思うよ」
レナちゃんの言葉に、私はムカムカとお腹の中が暴れまわるのを感じた。
これは、怒りだ。
「ちょっと。レナちゃん」
「なに?」
「それはレナちゃんの事をよく知らない人の話でしょ」
「いや、まぁ。どうだろ?」
「そうだよ! そうなの!!」
「は、はい」
「だから、私は関係ない! そうでしょ!?」
「え、はい。そうですね」
「もし、レナちゃんが世界の敵になっても私は味方だから! それにシーラ様だって絶対にレナちゃんを見捨てない。そうでしょ!?」
「……うん」
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