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第35話『風が、呼んでいるんです』④
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『アメリア姫様』
「……お久しぶりです。マルコさん」
「マルコだと!?」
まだ殆ど完成していない飛行機に乗って現れたその人は、あの時と何も変わらない自信に満ちた笑顔を浮かべながら頭を下げる。
そして驚愕するオークのマルコさんをそのままに、人間のマルコさんは空を指差しながら微笑んだ。
『姫様。美しいでしょう? ここが姫様にご案内したかった場所でございます。争いのない。ただ、皆が同じ光を受けて、同じ未来を見て、同じ希望を持って生きていける場所』
「そうですね。とても、美しいです」
私は心からの安堵を感じながら、立ち上がろうとした。
しかし、不意に腕を引っ張られる感触があって、私はそちらに視線を向ける。
そこには必死な顔をして、私の手を握っているオークのマルコさんが居た。
「……」
「お嬢ちゃん。いやっ、アメリア! まだ、俺達がここに辿り着くのは早すぎる。そうだろう?」
『なるほど。どうやら姫様はまだ地上でやり残した事があるようだ。では、全てが終わった後に、またお迎えに行きましょう』
「マルコさん!」
『我が名を受け継いだオークの勇者よ。姫様を無事、地上まで送り届けてくれ』
「あぁ……!」
「また、また! お会いしましょう! マルコさん!」
『えぇ。必ず!』
飛行機はガクンと衝撃を受けて雲の下へと落ち始めた。
そして、そのまま私はマルコさんに引っ張られて操縦席で小さく丸くなる。
「っ!? 動く!」
「マルコさん」
「あぁ。今から地上へ帰るぞ」
「はい」
私は胸の奥で広がる力に、これが風の精霊との最上位契約かと頷きながら、遠くなっていく雲の世界と近づいてくる地上を見て、静かに目を閉じた。
「……お久しぶりです。マルコさん」
「マルコだと!?」
まだ殆ど完成していない飛行機に乗って現れたその人は、あの時と何も変わらない自信に満ちた笑顔を浮かべながら頭を下げる。
そして驚愕するオークのマルコさんをそのままに、人間のマルコさんは空を指差しながら微笑んだ。
『姫様。美しいでしょう? ここが姫様にご案内したかった場所でございます。争いのない。ただ、皆が同じ光を受けて、同じ未来を見て、同じ希望を持って生きていける場所』
「そうですね。とても、美しいです」
私は心からの安堵を感じながら、立ち上がろうとした。
しかし、不意に腕を引っ張られる感触があって、私はそちらに視線を向ける。
そこには必死な顔をして、私の手を握っているオークのマルコさんが居た。
「……」
「お嬢ちゃん。いやっ、アメリア! まだ、俺達がここに辿り着くのは早すぎる。そうだろう?」
『なるほど。どうやら姫様はまだ地上でやり残した事があるようだ。では、全てが終わった後に、またお迎えに行きましょう』
「マルコさん!」
『我が名を受け継いだオークの勇者よ。姫様を無事、地上まで送り届けてくれ』
「あぁ……!」
「また、また! お会いしましょう! マルコさん!」
『えぇ。必ず!』
飛行機はガクンと衝撃を受けて雲の下へと落ち始めた。
そして、そのまま私はマルコさんに引っ張られて操縦席で小さく丸くなる。
「っ!? 動く!」
「マルコさん」
「あぁ。今から地上へ帰るぞ」
「はい」
私は胸の奥で広がる力に、これが風の精霊との最上位契約かと頷きながら、遠くなっていく雲の世界と近づいてくる地上を見て、静かに目を閉じた。
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