処刑台の皇妃、回帰して復讐を誓う ~冷酷公爵と偽りの婚約者~ おまえたちは許さない!

秦江湖

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契約成立

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ルシアンは、私の差し出した手を取らなかった。 

代わりに、彼はゆっくりと立ち上がり、私の目の前に立った。 

長身の彼に見下ろされると、すごい圧迫感だ。 


「その情報、確かなんだろうな」 

「ええ、この命を賭けて」 

「……よかろう」 

ルシアンは、私ではなく、私の父(リステン侯爵)に向き直った。

 「リステン侯爵。あんたの娘は、最高に狂っている。だが、俺はその狂気、嫌いではない」 

「……公爵様」 

「リステン家が、俺とヴァレリウス家につくというのなら、その覚悟を、俺も受け入れよう」 


そして、彼は再び私に向き直った。

 「エリアーナ・リステン」

 「はい」

 「その復讐、手伝ってやる」


※※※※※※※※※※※※※※※


 共犯者の握手 

ルシアンは、ごつごつとした、分厚い手を私に差し出した。

 1周目では、決して交わることのなかった手。 

私は、その手を、強く握り返した。

 「感謝いたします、ルシアン公爵閣下」 

「勘違いするな。これは取引だ」

 ルシアンの金色の瞳が、私を射抜く。

 「俺を裏切れば、その命はない。アランより先に、俺がお前を殺す」 

「望むところです」 

私たちは、共犯者として、固い握手を交わした。

 父は、その光景を、信じられないものを見るような顔で、ただ黙って見つめていた。 


契約は、成立した。



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