23 / 72
侍女の救出
しおりを挟む
エリアーナの違和感
北のルシアン公爵の居城に、仮の住まいを移して数日。
私は、帝都のリステン家に残してきた父や、侍女のアンナと、秘密のルートで毎日連絡を取り合っていた。
塩の流通は、今のところ順調だ。アランは、私たちの流通ルートを特定できず、焦っていることだろう。
だが、ここ数日、私には奇妙な「違和感」があった。
(……胸騒ぎがする)
1周目の処刑台の記憶が、私に警告している。
(イザベラが、皇宮で大人しくしているはずがない)
アランの寵愛を受け、夜会で私を「悪女」に仕立て上げた彼女が、塩の一件で黙っているはずがない。
1周目、彼女は私を陥れるために、何をしていた?
(……そうだ。彼女は、私の周りから、信頼できる人を奪っていった)
(真っ先に狙われたのが、アンナだった)
私は、アンナがイザベラに「横領」の濡れ衣を着せられ、リステン家を追い出された日のことを、鮮明に思い出した。
(あの時も、今と同じ……私が大きな成功を収めた(皇妃に内定した)直後だった)
私は、すぐさまルシアンの元へ向かった。
「ルシアン。帝都にいるあなたの密偵に、至急、リステン家の屋敷の様子を探らせて」
「……どうした。何かあったか」
玉座で執務をしていたルシアンが、怪訝な顔で私を見る。
「イザベラが、動く気がする。狙いは、私の侍女、アンナよ」
※※※※※※※※※※※※※※※
アンナへの罠
ルシアンの密偵(影)は、優秀だった。
半日後、私は帝都からの緊急報告を受け、血の気が引いた。
「……やはり」
報告書には、信じがたい、しかし予想通りの内容が記されていた。
「本日、バートン伯爵が皇太子の近衛兵を引き連れ、リステン侯爵邸を訪問」
「名目は『リステン家内部のスパイ容疑の捜査』」
「捜査は、エリアーナ様の元侍女、アンナの部屋に集中」
「アンナの部屋から、ヴァレリウス公爵家の金貨(偽造)と、リステン家の機密書類(偽造)が『発見』される」
「アンナは、現在、屋敷の一室に軟禁状態。リステン侯爵は、皇太子(アラン)側近の強引な捜査に激怒するも、動かぬ『証拠』を前に、対応に苦慮している」
(……間に合わなかった)
1周目と、まったく同じ。いや、1周目よりも手が込んでいる。
今回は、私とルシアンの関係を裂くため、「ヴァレリウス公爵のスパイ」として仕立て上げたのだ。
「ルシアン!」
私は報告書を握りしめ、再びルシアンの元へ走った。
「報告は聞いた。どうする」
ルシアンは、すでに事態を把握していた。
「アンナを助け出すわ。今すぐに」
※※※※※※※※※※※※※※※
ルシアンの「一手」
「無茶だ」
ルシアンが、私の計画を即座に否定する。
「帝都はアランの庭だ。今、リステン家の屋敷にヴァレリウスの兵を送れば、それこそ『リステン家が北と通じていた』という、アランの筋書き通りの証拠を与えることになる」
「では、アンナを見殺しに?」
「……」
ルシアンは、黙って地図を広げた。
「アンナは、まだ『容疑者』だ。バートン伯爵も、リステン侯爵の手前、すぐにアンナを皇宮に連行することはできん。屋敷で軟禁したまま、侯爵に『娘と縁を切れ』と圧力をかける材料に使うだろう」
「……つまり、アンナはまだ屋敷にいる」
「ああ。だが、明日にはどうなるか分からん」
ルシアンは、帝都の地図の一点を指差した。
「リステン家の屋敷は、ここだ。皇宮からは遠い。だが、バートン伯爵の屋敷とは目と鼻の先だ」
「……」
「今夜、リステン家の屋敷を、バートン伯爵の『私兵』が襲うとしたら、どうだ?」
「え……?」
「表向きは『盗賊』だ。盗賊が屋敷に押し入り、混乱の中で『スパイ容疑者』のアンナが殺害される。……アランやイザベラなら、やりかねん手だ」
私は、ルシアンの言葉の真意を測りかねた。
「だが」
ルシアンは、冷たい笑みを浮かべた。
「その『盗賊』を、我がヴァレリウスの『影』が捕らえ、リステン侯爵に突き出したら?」
「……!」
「リステン侯爵は、アンナを殺そうとした『盗賊』が、バートン伯爵の手の者であることを知る。そして、アンナの『無実』を確信するだろう」
ルシアンの策は、イザベラとバートンの罠を、逆手に取るものだった。
※※※※※※※※※※※※※※※
公爵邸への引き抜き
ルシアンの計画は、完璧に実行された。
その夜、リステン家の屋敷を「盗賊」が襲撃した。
しかし、屋敷に侵入する前に、待ち構えていたルシアンの「影」たちによって、全員無力化された。
捕らえられた「盗賊」は、バートン伯爵の私兵であり、彼らの懐には「アンナの殺害」と「バートン伯爵からの報酬」を示す証文が入っていた(もちろん、ルシアンが用意させた偽物だが、本物以上に本物らしかった)。
リステン侯爵は、娘の婚約者が送った「影」に屋敷を救われ、同時に、皇太子の側近が侍女を殺そうとした事実を突きつけられた。
父は、激怒した。
翌日、父は皇宮に対し、「屋敷が盗賊に襲われた。スパイ容疑者の侍女も恐怖で錯乱している。これ以上の捜査は、リステン家への侮辱とみなす」と、強硬に抗議した。
バートン伯爵は、自らの私兵が捕らえられたことで、何も言い返せなかった。
そして、その日のうちに。
アンナは、父の「護衛」という名目で、帝都を脱出し、北の黒鷲城へと送られてきた。
「エリアーナ様……!」
私を見て泣き崩れるアンナを、私は強く抱きしめた。
「よく、戻ってきてくれたわ、アンナ!無事で良かった!」
私は、1周目で失った、最も信頼できる侍女を、今度こそ守り抜いたのだ。
(イザベラ。あなたの負けよ。あなたは、わたくしから、もう誰も奪えない!)
北のルシアン公爵の居城に、仮の住まいを移して数日。
私は、帝都のリステン家に残してきた父や、侍女のアンナと、秘密のルートで毎日連絡を取り合っていた。
塩の流通は、今のところ順調だ。アランは、私たちの流通ルートを特定できず、焦っていることだろう。
だが、ここ数日、私には奇妙な「違和感」があった。
(……胸騒ぎがする)
1周目の処刑台の記憶が、私に警告している。
(イザベラが、皇宮で大人しくしているはずがない)
アランの寵愛を受け、夜会で私を「悪女」に仕立て上げた彼女が、塩の一件で黙っているはずがない。
1周目、彼女は私を陥れるために、何をしていた?
(……そうだ。彼女は、私の周りから、信頼できる人を奪っていった)
(真っ先に狙われたのが、アンナだった)
私は、アンナがイザベラに「横領」の濡れ衣を着せられ、リステン家を追い出された日のことを、鮮明に思い出した。
(あの時も、今と同じ……私が大きな成功を収めた(皇妃に内定した)直後だった)
私は、すぐさまルシアンの元へ向かった。
「ルシアン。帝都にいるあなたの密偵に、至急、リステン家の屋敷の様子を探らせて」
「……どうした。何かあったか」
玉座で執務をしていたルシアンが、怪訝な顔で私を見る。
「イザベラが、動く気がする。狙いは、私の侍女、アンナよ」
※※※※※※※※※※※※※※※
アンナへの罠
ルシアンの密偵(影)は、優秀だった。
半日後、私は帝都からの緊急報告を受け、血の気が引いた。
「……やはり」
報告書には、信じがたい、しかし予想通りの内容が記されていた。
「本日、バートン伯爵が皇太子の近衛兵を引き連れ、リステン侯爵邸を訪問」
「名目は『リステン家内部のスパイ容疑の捜査』」
「捜査は、エリアーナ様の元侍女、アンナの部屋に集中」
「アンナの部屋から、ヴァレリウス公爵家の金貨(偽造)と、リステン家の機密書類(偽造)が『発見』される」
「アンナは、現在、屋敷の一室に軟禁状態。リステン侯爵は、皇太子(アラン)側近の強引な捜査に激怒するも、動かぬ『証拠』を前に、対応に苦慮している」
(……間に合わなかった)
1周目と、まったく同じ。いや、1周目よりも手が込んでいる。
今回は、私とルシアンの関係を裂くため、「ヴァレリウス公爵のスパイ」として仕立て上げたのだ。
「ルシアン!」
私は報告書を握りしめ、再びルシアンの元へ走った。
「報告は聞いた。どうする」
ルシアンは、すでに事態を把握していた。
「アンナを助け出すわ。今すぐに」
※※※※※※※※※※※※※※※
ルシアンの「一手」
「無茶だ」
ルシアンが、私の計画を即座に否定する。
「帝都はアランの庭だ。今、リステン家の屋敷にヴァレリウスの兵を送れば、それこそ『リステン家が北と通じていた』という、アランの筋書き通りの証拠を与えることになる」
「では、アンナを見殺しに?」
「……」
ルシアンは、黙って地図を広げた。
「アンナは、まだ『容疑者』だ。バートン伯爵も、リステン侯爵の手前、すぐにアンナを皇宮に連行することはできん。屋敷で軟禁したまま、侯爵に『娘と縁を切れ』と圧力をかける材料に使うだろう」
「……つまり、アンナはまだ屋敷にいる」
「ああ。だが、明日にはどうなるか分からん」
ルシアンは、帝都の地図の一点を指差した。
「リステン家の屋敷は、ここだ。皇宮からは遠い。だが、バートン伯爵の屋敷とは目と鼻の先だ」
「……」
「今夜、リステン家の屋敷を、バートン伯爵の『私兵』が襲うとしたら、どうだ?」
「え……?」
「表向きは『盗賊』だ。盗賊が屋敷に押し入り、混乱の中で『スパイ容疑者』のアンナが殺害される。……アランやイザベラなら、やりかねん手だ」
私は、ルシアンの言葉の真意を測りかねた。
「だが」
ルシアンは、冷たい笑みを浮かべた。
「その『盗賊』を、我がヴァレリウスの『影』が捕らえ、リステン侯爵に突き出したら?」
「……!」
「リステン侯爵は、アンナを殺そうとした『盗賊』が、バートン伯爵の手の者であることを知る。そして、アンナの『無実』を確信するだろう」
ルシアンの策は、イザベラとバートンの罠を、逆手に取るものだった。
※※※※※※※※※※※※※※※
公爵邸への引き抜き
ルシアンの計画は、完璧に実行された。
その夜、リステン家の屋敷を「盗賊」が襲撃した。
しかし、屋敷に侵入する前に、待ち構えていたルシアンの「影」たちによって、全員無力化された。
捕らえられた「盗賊」は、バートン伯爵の私兵であり、彼らの懐には「アンナの殺害」と「バートン伯爵からの報酬」を示す証文が入っていた(もちろん、ルシアンが用意させた偽物だが、本物以上に本物らしかった)。
リステン侯爵は、娘の婚約者が送った「影」に屋敷を救われ、同時に、皇太子の側近が侍女を殺そうとした事実を突きつけられた。
父は、激怒した。
翌日、父は皇宮に対し、「屋敷が盗賊に襲われた。スパイ容疑者の侍女も恐怖で錯乱している。これ以上の捜査は、リステン家への侮辱とみなす」と、強硬に抗議した。
バートン伯爵は、自らの私兵が捕らえられたことで、何も言い返せなかった。
そして、その日のうちに。
アンナは、父の「護衛」という名目で、帝都を脱出し、北の黒鷲城へと送られてきた。
「エリアーナ様……!」
私を見て泣き崩れるアンナを、私は強く抱きしめた。
「よく、戻ってきてくれたわ、アンナ!無事で良かった!」
私は、1周目で失った、最も信頼できる侍女を、今度こそ守り抜いたのだ。
(イザベラ。あなたの負けよ。あなたは、わたくしから、もう誰も奪えない!)
368
あなたにおすすめの小説
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
【3月中ーー完結!!】
私は、夫にも子供にも選ばれなかった。
二十年の裏切りの果て、その事実だけを抱え、離縁状を置いて家を出た。
そこで待っていたのは、凍てつく絶望――。
けれど同時に、それは残酷な運命の扉がひらく瞬間でもあった。
夫は愛人と共に好きに生きればいい。
今さら「本当に愛していたのは君だ」と縋られても、
死の淵を彷徨った私には、裏切ったあなたを許す力など残っていない。
「でも、子供たちの心だけは、
必ず取り戻す」
妻にも母にもなれなかった伯爵夫人イネス。
過去を悔い、歪な愛でもいいと手を伸ばした彼女が辿り着いた先。
それは、「歪で、完全な幸福」か、それとも――。
これは、"石"に翻弄された者たちの、狂おしい物語。
婚約破棄された公爵令嬢は冤罪で地下牢へ、前世の記憶を思い出したので、スキル引きこもりを使って王子たちに復讐します!
山田 バルス
ファンタジー
王宮大広間は春の祝宴で黄金色に輝き、各地の貴族たちの笑い声と音楽で満ちていた。しかしその中心で、空気を切り裂くように響いたのは、第1王子アルベルトの声だった。
「ローゼ・フォン・エルンスト! おまえとの婚約は、今日をもって破棄する!」
周囲の視線が一斉にローゼに注がれ、彼女は凍りついた。「……は?」唇からもれる言葉は震え、理解できないまま広間のざわめきが広がっていく。幼い頃から王子の隣で育ち、未来の王妃として教育を受けてきたローゼ――その誇り高き公爵令嬢が、今まさに公開の場で突き放されたのだ。
アルベルトは勝ち誇る笑みを浮かべ、隣に立つ淡いピンク髪の少女ミーアを差し置き、「おれはこの天使を選ぶ」と宣言した。ミーアは目を潤ませ、か細い声で応じる。取り巻きの貴族たちも次々にローゼの罪を指摘し、アーサーやマッスルといった証人が証言を加えることで、非難の声は広間を震わせた。
ローゼは必死に抗う。「わたしは何もしていない……」だが、王子の視線と群衆の圧力の前に言葉は届かない。アルベルトは公然と彼女を罪人扱いし、地下牢への収監を命じる。近衛兵に両腕を拘束され、引きずられるローゼ。広間には王子を讃える喝采と、哀れむ視線だけが残った。
その孤立無援の絶望の中で、ローゼの胸にかすかな光がともる。それは前世の記憶――ブラック企業で心身をすり減らし、引きこもりとなった過去の記憶だった。地下牢という絶望的な空間が、彼女の心に小さな希望を芽生えさせる。
そして――スキル《引きこもり》が発動する兆しを見せた。絶望の牢獄は、ローゼにとって新たな力を得る場となる。《マイルーム》が呼び出され、誰にも侵入されない自分だけの聖域が生まれる。泣き崩れる心に、未来への決意が灯る。ここから、ローゼの再起と逆転の物語が始まるのだった。
奪う人たちは放っておいて私はお菓子を焼きます
タマ マコト
ファンタジー
伯爵家の次女クラリス・フォン・ブランディエは、姉ヴィオレッタと常に比較され、「控えめでいなさい」と言われ続けて育った。やがて姉の縁談を機に、母ベアトリスの価値観の中では自分が永遠に“引き立て役”でしかないと悟ったクラリスは、父が遺した領都の家を頼りに自ら家を出る。
領都の端でひとり焼き菓子を焼き始めた彼女は、午後の光が差す小さな店『午後の窓』を開く。そこへ、紅茶の香りに異様に敏感な謎の青年が現れる。名も素性も明かさぬまま、ただ菓子の味を静かに言い当てる彼との出会いが、クラリスの新しい人生をゆっくりと動かし始める。
奪い合う世界から離れ、比較されない場所で生きると決めた少女の、静かな再出発の物語。
白い結婚の末、離婚を選んだ公爵夫人は二度と戻らない』
鍛高譚
恋愛
白い結婚の末、「白い結婚」の末、私は冷遇され、夫は愛人を溺愛していた――ならば、もう要らないわ」
公爵令嬢 ジェニファー・ランカスター は、王弟 エドワード・クラレンス公爵 のもとへ政略結婚として嫁ぐ。
だが、その結婚生活は冷たく空虚なものだった。夫は愛人 ローザ・フィッツジェラルド に夢中になり、公爵夫人であるジェニファーは侮辱され、無視され続ける日々。
――それでも、貴族の娘は耐えなければならないの?
何の愛もなく、ただ飾り物として扱われる結婚に見切りをつけたジェニファーは 「離婚」 を決意する。
しかし、王弟であるエドワードとの離婚は容易ではない。実家のランカスター家は猛反対し、王宮の重臣たちも彼女の決断を 「公爵家の恥」 と揶揄する。
それでも、ジェニファーは負けない。弁護士と協力し、着々と準備を進めていく。
そんな折、彼女は北方の大国 ヴォルフ公国の大公、アレクサンダー・ヴォルフ と出会う。
温かく誠実な彼との交流を通じて、ジェニファーは 「本当に大切にされること」 を知る。
そして、彼女の決断は、王都の社交界に大きな波紋を呼ぶこととなる――。
「公爵夫人を手放したことを、いつか後悔しても遅いわ」
「私はもう、あなたたちの飾り人形じゃない」
離婚を巡る策略、愛人の凋落、元夫の後悔――。
そして、新たな地で手にした 「愛される結婚」。
【完】出来損ない令嬢は、双子の娘を持つ公爵様と契約結婚する~いつの間にか公爵様と7歳のかわいい双子たちに、めいっぱい溺愛されていました~
夏芽空
恋愛
子爵令嬢のエレナは、常に優秀な妹と比較され家族からひどい扱いを受けてきた。
しかし彼女は7歳の双子の娘を持つ公爵――ジオルトと契約結婚したことで、最低な家族の元を離れることができた。
しかも、条件は最高。公の場で妻を演じる以外は自由に過ごしていい上に、さらには給料までも出してくてれるという。
夢のような生活を手に入れた――と、思ったのもつかの間。
いきなり事件が発生してしまう。
結婚したその翌日に、双子の姉が令嬢教育の教育係をやめさせてしまった。
しかもジオルトは仕事で出かけていて、帰ってくるのはなんと一週間後だ。
(こうなったら、私がなんとかするしかないわ!)
腹をくくったエレナは、おもいきった行動を起こす。
それがきっかけとなり、ちょっと癖のある美少女双子義娘と、彼女たちよりもさらに癖の強いジオルトとの距離が縮まっていくのだった――。
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
『婚約破棄されたので王太子女となります。殿下より上位です』
鷹 綾
恋愛
「君は王太子妃に相応しくない」
その一言で、私は婚約を破棄されました。
理由は“真実の愛”。選ばれたのは、可憐な令嬢。
……ええ、どうぞご自由に。
私は泣きません。縋りません。
なぜなら——王家は、私を手放せないから。
婚約は解消。
けれど家格、支持、実務能力、そして民の信頼。
失ったのは殿下の隣の席だけ。
代わりに私は、王太子女として王政補佐の任を命じられます。
最初は誰もが疑いました。
若い、女だ、感情的だ、と。
ならば証明しましょう。
怒らず、怯えず、排除せず。
反対も忠誠も受け止めながら、国を揺らさずに保つことを。
派手な革命は起こしません。
大逆転も叫びません。
ただ、静かに積み上げます。
そして気づけば——
“殿下の元婚約者”ではなく、
“揺れない王”と呼ばれるようになるのです。
これは、婚約破棄から始まる静かな逆転譚。
王冠の重みを受け入れた一人の女性が、
国を、そして自分の立場を塗り替えていく物語です。
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる