処刑台の皇妃、回帰して復讐を誓う ~冷酷公爵と偽りの婚約者~ おまえたちは許さない!

秦江湖

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愛の誓いと最終決戦の夜明け

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夜明けの執務室

私は執務室の窓から差し込む、柔らかい朝の光を 見つめていた。

昨夜の激しい精神攻撃から回復した私は、驚くほど穏やかな感情に包まれていた。

隣のソファでルシアンが珍しく眠っていた。

私は彼の剣を取り、静かにその刃を磨いた。

「この剣がアランを打ち破ったのね」

愛と憎悪の戦いの証だ。


扉がノックされ、侍女のアンナが静かに入ってきた。

「エリアーナ様。夜が明けました。コーヒーと焼きたてのパンです」

アンナの表情には安堵が滲んでいた。

私の幸福が彼女の幸福だと知っている。

「ありがとうアンナ。私の大切な友だち」

アンナはコーヒーを差し出しながら、私の左手の指輪を見つめた。

「ルシアン様の指輪……。本当にお似合いでございます」


**************


アンナの懸念と忠誠

アンナは私の薬指の指輪を見て、感動の息を漏らした。

私はコーヒーカップを置き、アンナの柔らかな肩に手を置いた。

「アンナ。貴女はもう自由よ。摂政公妃の侍女は危険が多すぎる。私の故郷、北の領地へ戻って良いのよ」

アンナはまっすぐに私の目を見つめた。

その瞳は、揺るがなかった。

「何を仰います、エリアーナ様。私は貴女様の侍女です。私は貴女様の覚悟を知っています」

「貴女様が愛と責任を選んだのなら、私は貴女様の、その光を守ります。どこへも行きません」

アンナは、強く忠誠を誓った。

私は彼女の愛に、心から感謝し、抱きしめた。



**************


大聖堂への道

「アンナ、ありがとう。あなたの忠誠は私の命綱よ」

私は、ソファに眠るルシアンを起こした。彼は瞬時に覚醒し私の目を見た。

「おはようエリアーナ。覚悟は決まったか」

「ええ、ルシアン。憎悪の根源を断ち切ったことを、大神官様に報告し、感謝を伝えに行きたいわ」

ルシアンは頷き、壁に掛けてあった剣を抜き取った。

「承知した。俺が警護する。アンナも来い。危険な時は私たちの後ろに隠れていろ」

私たちは、摂政公邸の門を静かに出た。

ルシアンが最小限の警護兵を連れ、帝都大聖堂へ向かう。

朝日が帝都の瓦礫の街並みを照らし、黄金色に輝かせていた。

道すがら、復興作業に従事する帝都の民衆が、私たちに気がつき歓声を上げた。

「摂政公妃様 万歳! 帝国を救ってくださり、ありがとうございます!」

私は民衆の純粋な笑顔を見て、復讐が「愛」に変わった意味を実感した。


**************


破られた青空

私たちは大聖堂前の広場に到着した。

大聖堂は炎上したが、崩壊は免れていた。

大神官様は中で祈りを捧げているはずだ。

私は、ルシアンとアンナに微笑みかけた。


「平和よ……。ルシアン、憎悪のない朝だわ」

その瞬間、晴れ渡っていた青空が突如として黒い瘴気に覆われた。
太陽の光が瞬時に遮断され、帝都は深い闇に閉ざされた。

「ルシアン!」

ルシアンは瞬時に剣を抜き、空を睨みつけた。

「来たか 悪魔王」
「エリア―ナ様……!」
「大丈夫よ!アンナ」

私は、不安になるアンナの手を握った。

瘴気は急速に渦を巻き、巨大な黒い翼の影が、大聖堂の上空に姿を現した。

最後の戦いが今、始まろうとしていた。




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