処刑台の皇妃、回帰して復讐を誓う ~冷酷公爵と偽りの婚約者~ おまえたちは許さない!

秦江湖

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悪夢の広場

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再来した絶望と憎悪の再現

憎悪の世界で、私たちは半透明な「魂の体」となって立っていた。

誰も私たちに気づかない。

私は、処刑台の自分自身を見た。

震える体。

絶望に歪む表情。

(ここは 1周目の私の記憶 悪魔王の力の核ということ……?) 

幻影のアランが、処刑台の私に向かって厳かに宣告する。

「皇妃エリアーナ。貴様を反逆罪で処刑する」 

幻影のイザベラは、アランの腕に寄り添い、哀れみと優越感に満ちた目で私を見た。

(嘘よ!やめて!) 

ルシアンが私の震える手を強く握りしめた。

「あれは幻影だ!エリアーナ! 記憶に引きずり込まれるな」 

「わかっている。でも……この憎しみが蘇る」 

処刑される「私」が、絶望の叫びを上げるたびに、私の魂の体が憎悪の瘴気で黒く染まろうとする。


*************


過去の裏切りと幻影の増幅
 
その時、処刑台の幻影が崩れ始め、次の幻影が始まった。

幻影の舞台は、私がアランの婚約者に決まった祝いの夜会。

幻影のアランが私に優しく囁く。

「愛しているよ エリアーナ」

そして、幻影のイザベラが私の隣で涙ながらに喜んでいる。

 (ああ 偽りの幸福の記憶)

幻影は美しい愛の光景から一転して、醜い裏切りの場面へと変わった。

イザベラがアランと密会し、私を陥れる計画を囁いている。

イザベラがアランの胸に抱かれながら嘲笑する。

「エリアーナ様は 愚かですから」 

アランが冷たい目で私を見下ろす。

「貴様の財産はいただくが魂はいらない」

 「嘘だ! 違う!」

 私はアランに駆け寄り叫んだが、幻影は私を無視し、憎悪の記憶は繰り返される


*************


ルシアンの介入と幻影の攻撃

アランとイザベラが、私の存在を無視し、執拗に私の記憶を抉り続ける。

私は、過去の裏切りの痛みに耐えきれず膝をついた。

「もういいわ……。全て私のせいよ。愚かだったのは私だわ」 

私の心が絶望に支配されかけた瞬間、「だまれ!」と、ルシアンが怒りの咆哮を上げた。

彼は魂の体でありながら、その手剣を生み出し、イザベラに振り下ろした。

「お前は幻影だ!彼女の記憶に触れるな!」

ルシアンの一撃は、イザベラを斬り裂いた。 

イザベラは悲鳴を上げ、憎悪の瘴気となって消滅した。

「ルシアン……あなた」 

「俺はお前を信じる。エリアーナ。過去の記憶に負けるな」 

アランは驚愕し、ルシアンに向かって憎悪の剣を突きつけてきた。

「貴様も裏切り者め! 消えろ!」

ルシアンはアランと対峙する。

彼の金色の瞳には、憎悪ではなく、私への愛と守るべき信念の光が宿っていた。


*************


核心への道

ルシアンの愛の力(信念)が、幻影を斬り裂くことができる。

私はそれを悟った。

悪魔王の結界は憎悪を核としているため、愛という対極の純粋な力に弱い。

「ルシアンもういいわ。アランも幻影よ」 

私はルシアンの肩に触れた。

彼の剣が幻影のアランを貫く直前だった。

「核心へ行きましょう。憎悪の根源へ」 

ルシアンが頷き剣を収めた。

アランは絶叫し、憎悪の瘴気となって消滅した。


憎悪の幻影が消えた空間は、穏やかな光に包まれた。 

そして、空間の中央に黒い渦が現れた。

「あれが憎悪の根源よ。悪魔王の真の居場所」 

私はルシアンの手を握りしめた。

「さあ、行くわ。ルシアン。最後の戦いへ」 



私とルシアンは、憎悪と記憶の渦へと飛び込んでいった。

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