処刑台の皇妃、回帰して復讐を誓う ~冷酷公爵と偽りの婚約者~ おまえたちは許さない!

秦江湖

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真実の処刑台

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憎悪の根源

憎悪の渦を抜け、私たち最深部にたどり着いた。

そこ空が漆黒に染まった空間だった。

足下は瓦礫のような岩でできている。

その中心にはただ一つ、光を放つ巨大な「何か」がそびえ立っていた。

「あれは……」 


それは崩壊したはずの、大聖堂の瓦礫から再構築された、私を処刑した忌まわしい断頭台だった。

 「ルシアン」

 「ああ 間違い ない エリアーナ お前の『始まりの景色』だ」 


断頭台の周囲には、憎悪に満ちた幻影の民衆が渦を巻いている。

悪魔王は、私の憎悪を最も満たした瞬間を、永遠に再現し、力を得ているのだ。


*************


悪魔王との対峙

「よく 来たな エリアーナ」 

悪魔王が姿 現した。

彼は断頭台の上に悠然と立っていた。

 「貴様らの命を諦めさせた時が、魂の最高の収穫時だ」 

「諦めないわ!悪魔王」

 私は憎悪に打ち勝つ決意を込め、悪魔王を睨みつけた。

 「私は復讐の憎悪を捨てることはできない。こうして自分の奥底を見て、一度撃ち込まれた憎悪の楔は抜けることがないことが分かった。でも あなたの 餌には ならない」 

「ほう?」

「ルシアンもそうよ。彼の憎悪は、彼の両親を守るための盾となった。あなたの燃料にはならない!」 

悪魔王は軽蔑するように笑った。

 「愛か。信念か。 貴様らはいつも、その曖昧な概念で私の力を侮る……。ならば 証明してやろう!それがいかに脆弱であるかをなあ!」


*************


ルシアンの磔

 悪魔王が指を鳴らした途端、ルシアンの体が突如として黒い鎖で拘束された。

「ルシアン!」 

ルシアンは抵抗する間もなく、処刑台の横に立てられた、巨大な十字架に磔にされた。

「くっ……!」

ルシアンが苦悶の声を上げる。

 「ルシアン! 幻影よ 惑わされないで!」 

「幻影では ないさ」

悪魔王が私に囁いた。

 「この鎖は貴様らの『憎悪』そのものだ。貴様らが互いを信じきれない瞬間があればあるほど、鎖は固くなっていく」 

悪魔王はルシアンの目の前で掌に炎を灯した。

「どうだ小僧。貴様の両親も、こうして磔にされて処刑されたのだ。身をもって思い出したか?自らの憎悪の原点を」

「き、きさま……!」

ルシアンが怒りの目を、悪魔王に向けた。

 「エリアーナ。貴様が憎悪の鎖を断ち切るには、貴様が憎悪を捨てなければならない」

 「だが、貴様が憎悪を捨てれば鎖は解けるが、貴様は私との契約を破棄したことになり、魂は私のもの」


*************


最後の真実
 
「貴様の憎悪こそが、この世界を創ったのだ。エリアーナ!」 

悪魔王は歓喜に満ちた顔で、私に最終的な真実を突きつけた。

 「貴様の処刑台での、あの憎悪が私を呼んだのだ」

 「貴様が私を招いた。故郷だ。ここで貴様は永遠に囚われる!」

 悪魔王の掌の炎が、薪に燃え移る。

 ルシアン足に炎の熱が届き始めた。

 「エリアーナ! 逃げろ! 俺の ことは いい!」

ルシアンが 叫んだ。

 「嫌よ!」 

私は処刑台の階段を駆け上がった。


 (憎悪に囚われたままでは終わらない)

 (この世界は私の始まりの景色よ) 




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