【完結】神官として勇者パーティーに勧誘されましたが、幼馴染が反対している

カシナシ

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本編

11 二年後

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「やっと倒れた……!」

「やりましたね、レオン様!」


 ようやく、南方の迷宮踏破達成!

 僕、レオン様、ヴァネッサ様、ガルフ様はみんなボロボロのへとへとになっているが、そこは僕の強力になった守護魔法。光り輝く膜に守られて怪我ひとつなく迷宮主を倒し、巨大な宝箱が出現した……!

 ヴァネッサ様は四つの魔法袋を最大限まで開き、ガルフ様はせっせよいせと投げ入れている。
 レオン様は最終戦の疲れを癒そうとしているのか、黄金の中にダイブして寝転んでいた。お疲れ様である。


「お疲れ様でした。レオン様。癒しを……」

「いや、いい。もう帰還の陣に乗るだけだ。フェリスの神力を無駄遣いしないでくれ」

「……そうですか?」

「それより、キスをしてくれないかい?」

「はい」


 ちゅっ、と頬へキスを送った。元気になりますようにと願うだけで、僕のキスには僅かな神力が乗る。ふわふわの光が頬へ吸い込まれ、ほんのりと血色を良くした。


「ずるいわ!フェリスちゃん!あたくしにもキスちょうだい~っ!」

「お前はおれので我慢しておけ、ほら」

「ギャーッ!むさい!むさすぎるわ!」


 嫌がるヴァネッサ様に、ぶっちゅううと口付けるガルフ様。……相変わらずである。

 レオン様も呆れて顔をあげ、肩をすくめた。あ、その仕草、カッコいい……。



 この旅に出てしばらくして、僕とレオン様は恋仲となった。
 レオン様は僕の5つ年上だった。優しさだけの人ではないことも知っている。少し意地悪な所も、僕の卑屈さを叱ってくれるのも。けれどその根源はやっぱり優しさなのだ。

 もちろん、一度も『別れると言ったら死ぬ』なんて言わないし、急に不機嫌になって黙ったりしないし、それどころか、僕が困ってしまうくらいに甘くて甘くて……消え入りそうになってしまう。


 『我慢出来なくなるから』という理由で、唇へのキスはまだだし、それ以上も当然まだの、清い関係。間接キスや、食べさせあいっこや、指を絡める手の繋ぎ方なんかはしていて、それは僕にとって、とても心地よかった。

 そうしているうちに、レオン様なら、という期待が頭をもたげてきていた。その、大人の行為は僕はもう、こりごりだと思っていたのに。



 全てを魔法袋へ収納し終えると、僕はレオン様と、ガルフ様はヴァネッサ様と手を繋ぎ、帰還の陣へ乗る。次に目を開けたらば、いち早く迷宮踏破に勘づいた人々が、わっと僕らを取り囲んで騒いでいた。





 僕たちは爽やかな顔をして手を振り踏破アピールをこなすと、『疲れているから』と懇意の宿屋へと駆け込んだ。
 もちろん、ガルフ様は顔を真っ赤にして暴れるヴァネッサ様と。もう、素直じゃないんだから。

 僕は、レオン様に掻っ攫われて。暴れる隙もないくらいガチガチに拘束されているけど、レオン様なので、仕方ない。勇者だもの。


「~~っ、その……っ!れお、さま……っ」

「ああ、フェリス。フェリス……!もういいだろう?さぁ、見せてくれ。君の全てを」

「う、で、でも……」


 僕の身体なんて、そんな、大したものじゃない。

 レオン様だって見ている。僕がどれだけ、あの人に雑に扱われたか。……あんなに乱暴に使われた僕の身体は、一層価値のないもののように思えた。


 そう口ごもる僕なんか、レオン様はまるっと無視をして、大切なプレゼントの包み紙をそうっと開けるように丁寧に服を脱がしていく。その繊細な指先とは真逆に、口からは本音のような荒っぽい言葉が出てしまっている。


「あ~、やばい。もう出そうだ。クソッ、あー。あーあーあー、よく我慢した、俺」

「レオン様……?」

「お人形さんみたいに綺麗だね。汗かいて泥もついてるのにどうしてこんなに綺麗なんだろ?舐めて綺麗にしてあげるね」

「ちょっ!!それはだめです!!!」


 そんなことはさせられない!

 レオン様に見惚れている場合じゃなかった。僕はサッと身体に浄化をかけた。ついでに、レオン様も。
 そうするとレオン様は子犬のように眉を下げ、しゅんとしてしまったのだ。なんで……?


「ああ……フェリスの汗……匂い……全部味わいたかったのに……」

「や、やめてくださいったら!僕、そんなの耐えられませんっ!」

「じゃあ、次は楽しみにしているね。はぁ、なんて可愛い胸なんだ。お腹も薄くて……俺の入れたら破れちゃわないかな。心配だな。優しくするからね」

「ひぃ……、は、はい……」

「下揃えも産毛みたいで可愛い。かわいい。ヴァネッサに言ったら悔しがりそうだけど想像もさせたくないから秘密にするよ。はぁ。どうしよう。食べちゃいたい」


 レオン様の気に入った高級宿。そのふわふわの雲の上ベッドに寝かされて、僕はレオン様と初めてのキスをした。最初はちょん、て小鳥みたいな可愛いキス。僕のぷりっとした唇が、レオン様の薄い唇にくっついて、もちっと離れて。

 もっとくっつきたいな。そう自然に思った。


「ふぁ……」

「気持ちいい?気持ちいい、ね」

「はい……」

「かわい。ぽやっとしてる」


 可愛い、可愛い、と仕切りに愛でられながら、キスは深くなっていった。レオン様はするりと衣服を脱ぎ、下穿きだけになって覆い被さってきた。裸の肌同士が擦れ合って、熱い。僕の耳や首筋を撫で撫で、さわさわされて、もっともっと触って欲しくなる。

 そうだ、僕だって触りたい。

 レオン様のお身体は、本当にそのまま彫刻にしたっていいくらいに見事な身体だ。もちろんそんなけしからん彫像、僕が許さない。この人は、僕のだ。


 恐る恐る、手を伸ばした。硬そうな胸は、意外と弾力があって、その下のお腹は洗濯板みたいにかっちこち。
 でも背中は柔らかいしっとりとした筋肉で、少し汗をかいてぺたぺたしているのが、レオン様の興奮を感じて愛おしくなる。


「ふふっ、くすぐったい。どうかな。私の身体は。お気に召しましたか」

「はい……とっても格好良いです……はぁ……」

「あ~、その悩ましい息……ごと、食べちゃおうね」


 ぱくっ、と口を塞がれた。あ、舌が、レオン様の舌が、僕の舌をねぶって……っ!

 それに、手が。怪しい手つきはどんどん下へ降りていって、胸へ。ちっちゃいぽちを撫でて擦って捏ねている。

 むず痒い。恥ずかしい。そこだけ皮膚が薄いのか、レオン様の手が熱くてあっためられたからか、どんどん敏感になっていく。


「ふあ……っ、あっ、んんっ……」

「子猫が鳴いてるみたいだね……さあ、もっとその声を聞かせて……」


 レオン様は唇を離して、首筋に、鎖骨に、そして胸のぽちに吸いついていく。時折ちくりと痛みが走っても、もう僕にとっては甘美な刺激でしかなかった。

 大きくて無骨な手が、僕の腰をなぞっている。なんてことのない肌のはずが、ぴくぴくと動いてしまう。僕のおちんちんは期待に膨らみ、いつしかレオン様のごりごりに割れたお腹に擦り付けていた。


「こら、フェリス……そこで気持ちよくなるなんて、えっちだな。もう少し、我慢してごらん」

「えっ、あっ、ご、ごめんなさい、レオン様……!」

「ふふっ、怒ってないどころか、可愛くてたまらないよ」


 レオン様のお腹がごつごつしてて気持ちいいから……!
 腰はゆらゆらして、おちんちんからはきっと透明のつゆが出てしまっている。だってべとべとするもの。
 自分の腹を勝手に使われたというのに、レオン様はそれはもう蕩けたように笑って許してくれた。優しい。この人は本当に、優しい。

 レオン様は僕の尻に指を伸ばした。もちっ、さらさら、ふにふに……と何度も感触を確かめて、ようやく窄まりに触れてくれる。レオン様の指にはもうヌルついた何かが塗されているから、ゆっくりと広げられるのにまったく痛みは感じなかった。

 絶対に大丈夫。そう思うのに、久しぶりのソレの感覚に恐怖を覚え、きゅっと締まる。目の前にはレオン様がいて、優しく触れてくれているのに。


「……大丈夫。ここで出来なくても、他にやりようはあるからね。無理をしないでいいんだ。フェリス、ほら、息を吸って。はい」

「~~っ、は、あ……っ」

「それじゃ吐いてるから。大丈夫。ね?」


 震える身体を、抱きしめてくれる。肌と肌が密着して、鼓動が、体温が伝わってくる。

 あの納屋や、野外でされた時みたいな、寒さや、緊張、痛み、不快感は、一瞬思い出して、打ち消した。ここにそんなものは、一つだってないもの。

 レオン様は、いつだって優しい。お酒を飲んだらみんなの前で僕を大仰に褒めたてたり、机の下で手を握ってきたりと少し意地悪な所もあるけど、それだって僕は嬉しくて困ってしまうくらいで、本当は困ってない。

 だから、震えてたって、これは僕の気持ちじゃない。僕は、レオン様が望むなら、なんだって差し出したいのだ。


「だ、大丈夫です……っ!僕は、レオンさま、に、全部、あげたいから……」

「……――――――っ」


 息を呑んだレオン様は、ぐっと低く唸り、僕の胸元に顔を埋める。サラサラの銀髪がくすぐったい。ちょっと、大胆すぎたかな。引かれちゃったかな?




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