聖女解任ですか?畏まりました(はい、喜んでっ!)

ゆきりん(安室 雪)

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プロローグ

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 「大聖女マリアっ!!お前は大聖女とは名ばかりで聖女達と祈りもしないで、遊び歩いている様だな。そんな大聖女など必要も無い。お前は解任だっ!よって俺との婚約も無しだっ!わかったら今すぐココから出て行け!」

 顔を真っ赤にして叫んでいるのは、ダグラス王国第1王子シャール殿下、婚約者だ、今婚約破棄って言ったからね。

 私はマリア、職業は大聖女。ダグラス王国の聖女のトップだ。さっきまではね。そんな私にある日災難(婚約者)が災難(難癖を付け)を呼び、聖女を解任された。

 やった~っ!

 私は孤児として教会の施設で育ったが、全国民が7歳で受ける聖女適性検査で適性が出てしまったので、聖女養成学校に入学させられた。全寮制の学校には孤児は私のみで他は平民・商人・貴族など色々いたが、いじめの的はいつも私だった。

 食事の量が減らされ、掃除を押し付けられるのが主だった。よく小説にあるような殴られたり蹴られたり、物を隠されたりはしなかった。あくまでも聖女養成学校だ。ソコの所のプライド?みたいなのはちょっとはあるらしい。それに学校からの支給品は国、しかも王妃様名義で頂いているので、それにイタズラは出来ないみたいだ。

 そんなこんなで友達も出来ず、黙々と勉強に励んだため、成績常にトップだった。それが貴族の癪に触ったようだが、聖女養成学校の教師は皆さんすばらしく、孤児だったからと差別する事なく平等に扱ってくれた。

 聖女養成学校に入ったからと言って全ての人が聖女になれる訳ではない。在学中に聖女としてのレベルを上げなくてはならない。素質と努力だ。聖女になれなかった者は貴族以外は教会に行くらしい。

 マリアは卒業後は聖女になり、毎日祈りを捧げていた。ほかの聖女よりも能力が高かったため、新たな依頼の祈りをこなし評価を受けて行った。

 依頼は多岐にわたる。あまり力の無い聖女は何人かで一日中神に祈る。力がある聖女は、助けを求めてやってきた者に祈りを捧げ助ける。例えば体調不良の人の体調を良くしたり、骨折を治したり。探し物の在り処を探したり。雨が降らない地域に雨を降らせたり。助けを求めてやって来た次第で祈る事は異なるのだ。

 前大聖女が引退する時、まだ若いマリアが後継者として任命された。能力的にはマリアが1番だったが若いマリアが大聖女になるにはかなり反対があったが、前大聖女の任命は絶対だ。かくしてマリアが大聖女になった際、国王は何故か第1王子シャール殿下との婚約を結ばせた。これには貴族が大反対したが、国王の言葉に従うしか無かった。

 正直、マリアもイヤだった。

 自分を見下す相手と結婚したいと思う訳が無い。

 しかし、今、婚約破棄・聖女解任を宣言された!

 「聖女解任ですか?畏まりました」

 淡々と答え頭を下げる。

 が、心の中は

 『やった~!』

 と喜んでいるのだ。



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