聖女解任ですか?畏まりました(はい、喜んでっ!)

ゆきりん(安室 雪)

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 「そういう事ですか」

 クロイツもニヤリと笑った。

 「えっ?えっ!?」

 私は1人だけ理解が出来ない。普通の言葉は一応理解出来るし、コミュニケーション能力も人並にあるはずなんだけどな?

 「ダダン様も腹黒い」

 「そういうクロイツも腹黒い」

 2人はひとしきり黒い笑みを浮かべた後、ダダン様が話し始めた。

 「まずは、マリアの今までの仕事量から考えるに、すぐに神殿は機能しなくなるだろう。通常であれは大聖女の後釜はきちんと育てられているはずだ、多少の能力の違いがあるにしてもだ。しかし、今回はバカ王太子のせいで正常には回っていかない。聖女は、今迄通りだとしても無力な大聖女なんだろ?民衆は当てにならない大聖女に、不満を抱くと共に他に手立てを考える。ソレが魔獣避けのお守りだったり、ポーションだ。さすがにこの辺境地ではなく神殿に収めて売る。神殿には騒ぎが大きくなってから、『辺境地にいる聖なる力を持つ者』が作っていると売り込みに行く。まあ、神官長様はコレを既に狙っていると思うがな。そうなれば今の大聖女は偽者だし不要という事になる。その後は・・・、分かるよな?」

 3人は顔を見合わせて、ニヤリと笑う。

 あら、私も悪どい顔をしてしまったわ。

 「マリアには主にポーションとお守り作り。その合間に怪我人が出た際には治癒を頼む。擦り傷如きの治癒は不要だ。そうだな、骨折以上の怪我だな。騎士としての能力に関わる怪我を治癒の基準にしてくれ。明日からポーションの試作を考えよう」

 ダダン様は話し終わるとクロイツとマリアを部屋から追い出した。

 廊下に出たマリアは呟く。

 「ダダン様って、仕事出来過ぎ?」

 「いや、時間の無駄使いが嫌いなんだ。仕事をチャッチャと片付けて、妻子の待つ家に早く帰りたいのだと思いますよ?」

 


 マリアは1人で城に戻り、お姉様に明日から仕事を開始する事になったと伝えると、非難轟々だった。

 「え~っ?マリアちゃんとお茶したり、お買い物したり、お茶したりしたいのに~」

 いや、お姉様。今、お茶を2回言いましたよ?

 「そうだわっ、今からお仕事用の服を選びに行きましょう!!」

 昼食を食べ、街に連れ出されるのだった。

 




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