聖女解任ですか?畏まりました(はい、喜んでっ!)

ゆきりん(安室 雪)

文字の大きさ
15 / 37

14

しおりを挟む
 「はい、マリアちゃん。今日のお菓子はパウンドケーキとフルーツゼリーよ。いっぱい食べてね?」

 にっこり笑いながら、お姉様は可愛らしいフリルのついた手提げ袋を渡してくれる。

 「職場にオヤツ・・・」

 クロイツは微妙な顔をした。

 「実は昨日、夕食の時にねーーー」

 と、話しをするとクロイツも

 「じゃあ俺も珍しい菓子を見つけたら買ってくるよ」

 笑顔で言われてしまった。

 「いえいえ。今のお仕事はきちんとお休みが頂けそうなので、自分で街に買いに行きますよ?自分でも見てみたいし。ほらっ、私金銭感覚がないので養わないと」

 「ふむ。でも1人ではソレが高いのか安いのか、適正なのか判別出来ないよな?土曜日にでも一緒に行こうか、菓子店に」

 「えっ、でも!クロイツもせっかくのお休み
に悪いよ」

 「俺に遠慮はするなよ。義姉が妹扱いするなら俺にとっても妹だろ?」

 笑いながら頭をポンポンされる。

 「ありがと、クロイツ」

 クロイツ、いい人だぁ。

 にっこりと笑いながらお礼を言う。

 クロイツは照れ屋なのか、顔を赤くしてソッポを向いた。




 作業室に着き、今日は何をしようかなぁと考えいると、ダダン様がミサンガ・お札大の紙・四角にカットされた石を各10個持ってやって来た。

 「コレにお守りとしての力を込めてくれ。昨日話した様にミサンガには3年、お札と石には1年だ」

 「分かりました。全て1時間程でお持ちしますね」

 「頼んだぞ。それとオヤツだ。妻の手作りだが食べてくれ」

 机に紙袋が置かれる。

 「わぁ、ありがとうございます。頂きますっ!!」

 今日はお菓子がいっぱいだ!!

 嬉しいっ!

 喜んでる間にダダン様はいなくなっていた。




 お守りにサッサと力を込め、お菓子を頂いている。一仕事終えた後のお菓子は美味しい!

 今はダダン様から頂いたクッキーをバリバリと食べている。お姉様はお菓子と共にお茶も持たせてくれていたので、そのお茶と共に。

 あ~、この部屋にティーセット欲しいなぁ。

 ダダン様に言ったら用意して貰えるのかなぁ?いやいや、それはさすがにダメだろうね。自分で用意しよう。



 「ダダン様、よろしいでしょうか?」

 出来上がったお守りを持ってダダン様の執務室を訪れる。

 「ああ、入れ」

 「失礼しまぁす」

 中に入ると数人の騎士が話していたが、マリアが室内に入ると、すっと部屋から出て行った。

 「すいません、よろしかったですか?」

 「ああ、方向は終わっていたからな。で、出来たのか?」

 「はい、終わりました」

 一見状態は変わらないけど。

 「しばらく預かって様子を見るとしよう。で、昨日作ってもらったポーションだが問題ない。こちらで数人に試したのと、神官長にも確認してもらった。神殿で問題が大きくなった際にはすぐに出荷してもらう。依頼が来るまでさそうだな、レベル1を100本・レベル2を20本作ってもらおうか」

 「えっ、それだけでいいんですか?午前中だけで終わりますよ?」

 「では暇な時間は、好きに過ごしていて構わない。図書館には魔術などの本もある。勉強してくれてもいい」

 「あっ、ではお願いがあります。薬草を育てたいのですが」

 「は?ああ。騎士団の裏に使ってない畑があるから好きに使うが良い。許可は取っておこう。しかし、何に使うのだ?」

 「湿布代わりになる薬草や疲労に効く薬草、後はーーー」

 「ああ、任せた。出来たものの報告はまたその時に知らせてくれ」

 「分かりました。あっ、クッキーご馳走様でした。ナッツたっぷりで凄く美味しかったです」

 ペコリとお辞儀をして室内を出た。





しおりを挟む
感想 31

あなたにおすすめの小説

婚約破棄の上に家を追放された直後に聖女としての力に目覚めました。

三葉 空
恋愛
 ユリナはバラノン伯爵家の長女であり、公爵子息のブリックス・オメルダと婚約していた。しかし、ブリックスは身勝手な理由で彼女に婚約破棄を言い渡す。さらに、元から妹ばかり可愛がっていた両親にも愛想を尽かされ、家から追放されてしまう。ユリナは全てを失いショックを受けるが、直後に聖女としての力に目覚める。そして、神殿の神職たちだけでなく、王家からも丁重に扱われる。さらに、お祈りをするだけでたんまりと給料をもらえるチート職業、それが聖女。さらに、イケメン王子のレオルドに見初められて求愛を受ける。どん底から一転、一気に幸せを掴み取った。その事実を知った元婚約者と元家族は……

【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です

葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。 王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。 孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。 王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。 働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。 何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。 隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。 そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。 ※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。 ※小説家になろう様でも掲載予定です。

誰からも愛されない悪役令嬢に転生したので、自由気ままに生きていきたいと思います。

木山楽斗
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢であるエルファリナに転生した私は、彼女のその境遇に対して深い悲しみを覚えていた。 彼女は、家族からも婚約者からも愛されていない。それどころか、その存在を疎まれているのだ。 こんな環境なら歪んでも仕方ない。そう思う程に、彼女の境遇は悲惨だったのである。 だが、彼女のように歪んでしまえば、ゲームと同じように罪を暴かれて牢屋に行くだけだ。 そのため、私は心を強く持つしかなかった。悲惨な結末を迎えないためにも、どんなに不当な扱いをされても、耐え抜くしかなかったのである。 そんな私に、解放される日がやって来た。 それは、ゲームの始まりである魔法学園入学の日だ。 全寮制の学園には、歪な家族は存在しない。 私は、自由を得たのである。 その自由を謳歌しながら、私は思っていた。 悲惨な境遇から必ず抜け出し、自由気ままに生きるのだと。

事情があってメイドとして働いていますが、実は公爵家の令嬢です。

木山楽斗
恋愛
ラナリアが仕えるバルドリュー伯爵家では、子爵家の令嬢であるメイドが幅を利かせていた。 彼女は貴族の地位を誇示して、平民のメイドを虐げていた。その毒牙は、平民のメイドを庇ったラナリアにも及んだ。 しかし彼女は知らなかった。ラナリアは事情があって伯爵家に仕えている公爵令嬢だったのである。

偽物と断罪された令嬢が精霊に溺愛されていたら

影茸
恋愛
 公爵令嬢マレシアは偽聖女として、一方的に断罪された。  あらゆる罪を着せられ、一切の弁明も許されずに。  けれど、断罪したもの達は知らない。  彼女は偽物であれ、無力ではなく。  ──彼女こそ真の聖女と、多くのものが認めていたことを。 (書きたいネタが出てきてしまったゆえの、衝動的短編です) (少しだけタイトル変えました)

そんなに聖女になりたいなら、譲ってあげますよ。私は疲れたので、やめさせてもらいます。

木山楽斗
恋愛
聖女であるシャルリナ・ラーファンは、その激務に嫌気が差していた。 朝早く起きて、日中必死に働いして、夜遅くに眠る。そんな大変な生活に、彼女は耐えられくなっていたのだ。 そんな彼女の元に、フェルムーナ・エルキアードという令嬢が訪ねて来た。彼女は、聖女になりたくて仕方ないらしい。 「そんなに聖女になりたいなら、譲ってあげると言っているんです」 「なっ……正気ですか?」 「正気ですよ」 最初は懐疑的だったフェルムーナを何とか説得して、シャルリナは無事に聖女をやめることができた。 こうして、自由の身になったシャルリナは、穏やかな生活を謳歌するのだった。 ※この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「アルファポリス」にも掲載しています。 ※下記の関連作品を読むと、より楽しめると思います。

溺愛されている妹がお父様の子ではないと密告したら立場が逆転しました。ただお父様の溺愛なんて私には必要ありません。

木山楽斗
恋愛
伯爵令嬢であるレフティアの日常は、父親の再婚によって大きく変わることになった。 妾だった継母やその娘である妹は、レフティアのことを疎んでおり、父親はそんな二人を贔屓していた。故にレフティアは、苦しい生活を送ることになったのである。 しかし彼女は、ある時とある事実を知ることになった。 父親が溺愛している妹が、彼と血が繋がっていなかったのである。 レフティアは、その事実を父親に密告した。すると調査が行われて、それが事実であることが判明したのである。 その結果、父親は継母と妹を排斥して、レフティアに愛情を注ぐようになった。 だが、レフティアにとってそんなものは必要なかった。継母や妹ともに自分を虐げていた父親も、彼女にとっては排除するべき対象だったのである。

【完結】物置小屋の魔法使いの娘~父の再婚相手と義妹に家を追い出され、婚約者には捨てられた。でも、私は……

buchi
恋愛
大公爵家の父が再婚して新しくやって来たのは、義母と義妹。当たり前のようにダーナの部屋を取り上げ、義妹のマチルダのものに。そして社交界への出入りを禁止し、館の隣の物置小屋に移動するよう命じた。ダーナは亡くなった母の血を受け継いで魔法が使えた。これまでは使う必要がなかった。だけど、汚い小屋に閉じ込められた時は、使用人がいるので自粛していた魔法力を存分に使った。魔法力のことは、母と母と同じ国から嫁いできた王妃様だけが知る秘密だった。 みすぼらしい物置小屋はパラダイスに。だけど、ある晩、王太子殿下のフィルがダーナを心配になってやって来て……

処理中です...