聖女解任ですか?畏まりました(はい、喜んでっ!)

ゆきりん(安室 雪)

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18 〜シャール視点1〜

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 やっと目障りな働かない大聖女を解任してやった。聖女達の祈りの時間にマリアはいつもいないのだ。夜にいるのしか見ない。昼間は遊び歩いているのに違いない。

 そもそも聖女の力を信じるのもバカらしい。祈っただけで魔獣が襲って来ないだとか敵国が領土を侵略出来ないとか、偶然だろ?しかし、俺は逆手に取り大聖女の地位を手に入れ利用する事にした。

 そう、愛するリリアーヌの為に。

 マリアが適当にやっていた仕事ならリリアーヌでも出来る筈だ。今日からは大聖女リリアーヌを皆に敬って貰おう。



 夜、隣国から戻った父である国王から呼び出された。

 「わしがおらぬ間に大聖女が変わった様だな?しかもお前がその場を取り仕切っただと?」

 「はっ。大聖女マリアは聖女達と祈りの仕事をせずサボっていました。なので次の大聖女を任命させ解任しました」

 「任命された次の大聖女は聖女から選ばれていない様だが?」

 「それは・・・、リリアーヌは力が強いのでマリアが是非にと任命をーーー」

 「馬鹿者がっ!マリアの署名とその下の文章を見ればマリアの意思ではないのは一目瞭然だ!!『シャール殿下の進言により、リリアーヌを大聖女に、任命した』と書かれておる。通常はこんな事は書かぬわっ!!」

 「なっ!!マリアは理由を書くものだと」

 「馬鹿者が。まあ、マリアがコレを書かなくてもワシには報告が来るがな。神官長をここに」

 部屋の隅に控えていた神官長がやってきた。

 「シャール殿下が無理矢理解任したのでございます。シャール殿下の連れてきた女では大聖女の仕事は出来ません」

 「マリアが出来ていたんだ!出来るに決まっている!!」

 「では殿下。明日朝6時に神殿にお越し下さい。大聖女の仕事がどんなものか理解して頂きます」

 「何で俺が・・・」

 「シャール、大聖女の仕事を理解してこい」

 父の言葉に逆らう事は出来なかった。



 翌朝6時に俺は神殿にいた。その為に5時に起きたのだ。眠い目を擦りながら神官長付いて歩く。神殿内で聖女が祈りを捧げている。そこにはリリアーヌの姿もあるか、ユラユラ揺れている。神官長がそばに行くので付いて行くと、他の聖女達と違いリリアーヌは間抜けな顔して半分寝ていた。

 神官長は隣の部屋に行き

 「昨日はそれはそれは大変でしたよ。今日は更に荒れるでしょうね?」

 と呟いた。

 朝食は神殿内の食堂で食べる事になったのだが、

 「たったこれだけか?」

 いくら朝でも少なくないか?

 「神殿内の予算をシャール殿下が削られましたので。元々聖女達の予算は少なかったのです。今日は大聖女の仕事と共に聖女の待遇も体験して下さい。ああ、因みに食べ物は神官も同じ物を食べてますよ」

 食事が終わり聖女達の打ち合わせの時間だ。神官長は場を仕切り、大聖女・聖女に仕事を言い渡す。

 「神官長、リリアーヌだけ別なのか?」

 「大聖女の役目です。昨日は荒れましたが、今日も荒れますよ?わかってますね、リリアーヌ?」

 「私っ、無理ですっ、もうイヤですっ!!殿下助けてっ!!」

 リリアーヌが泣きながら走って来る。


 

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