馬鹿すぎる王子に婚約破棄され、国外追放が決まりましたので、しっかり復讐させていただきます。

冬吹せいら

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第8話 反省しない二人

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 あれから色々ありましたが、私は……。

「綺麗だね……。マキナ」
「いえ……。カシオ様も、すごく美しいです」

 カシオ様との婚約が決まりました。

 ランド様との件が終わってからも、私はお礼の意味を込めて、何度もカシオ様の元を訪れていたのですが……。
 ……これまた運が良いことに、どうやら気に入っていただけたようです。
 
 私が十六歳、カシオ様が十九歳。
 結婚できるのは十八歳からなので、二年後にはなりますが……。
 今から楽しみで仕方ありません。

 しかし、浮かれてばかりではダメです。
 一国の王子の妻となる責任があるのですから。
 これまで以上に努力し、誰からも認められる人間にならねばならないでしょう。
 
 ですが……。
 ……愛する人のためだと思えば、全く困難ではありません。

「やっぱりそのドレスが良いんじゃないかな」
「ありがとうございます」

 今日は、今度行われる、婚約を記念としたパーティの服装を選んでいます。
 こう言った些細な時間ですら、私にとっては幸せなのです……。
 
 ◇

 ところで、隣国の公爵家令嬢、オリーブ様と、我が国のクソ王子、ランド様は、罰として農場で牛の世話をする仕事をさせられるそうです。
 ある日私は、貴族会の指示で、彼女たちの様子を見に行くことになりました。

「こんにちは。仕事はどうですか?」
「……」

 オリーブ様に無視されました。
 どうやら、全く反省していないようですね。
 
 この農場での仕事を通じて、心を正し、立派な人間となる……。
 そういう目的があったはずなのですが。
 
 見ればランド様も、干し草の上で眠っています。
 私は思わず、ため息をついてしまいました。
 
 こんな調子では、いつお許しが出るかわかりませんね。

「何の用事よ。早く帰りなさい。ひ、め、さ、ま!」

 嫌味ったらしい言い方です……。
 やはり、私が見に来て正解でした。

 恨みの対象である私が来ても、反省の態度を取ることができていれば、更生への一歩を踏み出したことになると、貴族会の皆様がおっしゃっていたのです。
 やはり、目の付け所が良いというか、実際全く反省していませんでした。

「早くこんなところ抜け出して、あんたに必ず復讐してやるんだから!」
「……そのような態度では、いつまで経っても抜け出すことなどできませんね」
「なんですってぇ!?」

 鍬を持って、襲い掛かってきたので、慌てて牧場を後にしました。
 私が結婚する二年後と、彼女たちの更生。
 一体、どちらが早いのでしょう。
 ……もしかすると、同じくらい時間がかかるかもしれませんね。
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