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エピローグ
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「……」
私は、手紙を閉じ、静かにその場に座り込んだ。
我が息子……。
フォーラン・アモーリオが、死んでしまったそうだ。
死因は、あの娼婦と盛り上がりすぎて、血圧が上がったことによる、脳出血だという。
全く信じられない話だ……。
五年も一緒にいて、まだそれほど盛ってしまうというのは。
可愛い息子だった。
私なりに、厳しくも、大切に育ててきたはずなのに。
五年前のある日、大きく道を踏み外した。
それが許せなくて、親戚には、絶対に手を貸さないようにと伝えた。
きっと、苦労しただろう。
手切れ金として渡した、八億ペンゾは、違約金として、すぐに消費してしまったらしい。
日々を暮らすための金にも、住む場所にも、困ったはずだ。
あのまま、プレーメン家の令嬢との婚約が、順調に進んでいれば。
きっとフォーランは、死なずに済んだ。
残されたケスラは……。
一体、どうやって生きていくつもりなのだろうか。
……フォーランの後を、追うだろうか。
何にせよ、連絡を取る気にはなれなかった。
我が息子を誘惑し。
人生を破壊した、あの娼婦……。
フォーランの遺体は、すでに向こうで、処理されてしまったのだという。
せめて、葬式くらいはしてやろうと思ったのに。
五年前、私に向けた、憎しみの表情。
あれが、最後となってしまった。
……あの時の私の判断は、間違いだったのだろうか。
しばらくは、うなされることになりそうだ。
☆ ☆ ☆
「お、おい! お前、何を……」
「ん……。邪魔しないでちょうだい。フォーラン様がなかなか起きないのよ」
「だって、そいつはもう……」
「うるさい! 光は嫌がるの!」
「うるさいのはお前の方だ……。近隣から苦情があって、俺たちがここに来たんだよ」
「……警察?」
「……ようやく目を覚ましたか?」
「えっ……? え? フォーラン様?」
「……死んでるだろうよ。どう見ても」
「嘘。嘘だ。だって、こんなに笑顔で……」
「そこを退いてくれ。死体を運ばせてもらう」
「いやぁ! やめて! 連れて行かないで!」
「酷い匂いだ……。全く、勘弁してくれよ」
「あぁ……。フォーラン様……」
私は、手紙を閉じ、静かにその場に座り込んだ。
我が息子……。
フォーラン・アモーリオが、死んでしまったそうだ。
死因は、あの娼婦と盛り上がりすぎて、血圧が上がったことによる、脳出血だという。
全く信じられない話だ……。
五年も一緒にいて、まだそれほど盛ってしまうというのは。
可愛い息子だった。
私なりに、厳しくも、大切に育ててきたはずなのに。
五年前のある日、大きく道を踏み外した。
それが許せなくて、親戚には、絶対に手を貸さないようにと伝えた。
きっと、苦労しただろう。
手切れ金として渡した、八億ペンゾは、違約金として、すぐに消費してしまったらしい。
日々を暮らすための金にも、住む場所にも、困ったはずだ。
あのまま、プレーメン家の令嬢との婚約が、順調に進んでいれば。
きっとフォーランは、死なずに済んだ。
残されたケスラは……。
一体、どうやって生きていくつもりなのだろうか。
……フォーランの後を、追うだろうか。
何にせよ、連絡を取る気にはなれなかった。
我が息子を誘惑し。
人生を破壊した、あの娼婦……。
フォーランの遺体は、すでに向こうで、処理されてしまったのだという。
せめて、葬式くらいはしてやろうと思ったのに。
五年前、私に向けた、憎しみの表情。
あれが、最後となってしまった。
……あの時の私の判断は、間違いだったのだろうか。
しばらくは、うなされることになりそうだ。
☆ ☆ ☆
「お、おい! お前、何を……」
「ん……。邪魔しないでちょうだい。フォーラン様がなかなか起きないのよ」
「だって、そいつはもう……」
「うるさい! 光は嫌がるの!」
「うるさいのはお前の方だ……。近隣から苦情があって、俺たちがここに来たんだよ」
「……警察?」
「……ようやく目を覚ましたか?」
「えっ……? え? フォーラン様?」
「……死んでるだろうよ。どう見ても」
「嘘。嘘だ。だって、こんなに笑顔で……」
「そこを退いてくれ。死体を運ばせてもらう」
「いやぁ! やめて! 連れて行かないで!」
「酷い匂いだ……。全く、勘弁してくれよ」
「あぁ……。フォーラン様……」
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