虐げられた歌姫

頭フェアリータイプ

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後編

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カラン、カラン、運命の女神が託宣する。



ーーーーーーーーーーーーーーー



モタモタしているうちに母がミッシェルのすぐそばに来ていた。

情に訴え引き止めてみせるに違いない。

その場にいた誰もが安堵し、捕まえていた騎士(?!)二人の手にかかる力がゆるんだ。レイチェルを除いて。


パアン、パアン


母が、妹の頬を打った。
2回も、2回も!
ミッシェル・レオニードの、白毛の子の、精霊の愛し子の頬を打った!
咄嗟に、邪魔をしていた騎士が今度は母をイザベラを捕らえにかかる。騎士の手から離れたミッシェルを目を離した間に降りてきていたレイチェルが抱きしめる。


ミッシェルも一緒に行く!


眩い光が目を焼く。
痛みが収まり、目をゆっくりと開いたときには2人はもう居なかった。


大気が唸り、雲が流されていく。しばらくすれば、激しい雨が轟くだろう。




ーーーーーーーーーーー

短いけれどこんなもの。
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