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本編
第102話 夜会その後
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イーサン様、マーガレット様、ジェイシス様と私はやはり王族プライベートの部屋に案内された。
「マーガレット夫人、今まですまなかった。君があのような嫌がらせにあっていたなんて、そしてあんなことをしでかすような女がいるなんて思ってもみなかった」
国王陛下はマーガレット様に謝っていた。男は女のそう言った陰湿な部分は見えないし、騙させることも多いのだろう。狡猾な女は沢山いる。
「やっと、やっとマーガレットの悩みが解決してよかったわ。侯爵夫人には私からも言っていたけど、私はそんなことをしておりませんって躱されていたのよ。歯痒い思いだったわ。でも、あの装置はすごいわね。映像?というのかしら、あれが流れて声まで聞こえてきて、すごい装置だったわね。あれもアイリちゃんが考えたのかしら?」
王妃様もサイエンス侯爵夫人に苦言を呈していたのか。それでも辞めなかったのは性格が悪いすぎる。
「ああ、あの装置はすごい。いろいろ活用できるのではないか?ジェイシス、アイリ嬢、あとで詳しく教えて欲しい。しかし、あんな場面を貴族全員に曝け出してしまっては、サイエンス侯爵夫人は社交界でやっていけないだろう」
サイエンス侯爵と離縁後どうなることやら。
「皆さま、ありがとうございます。本当に感謝しきれません。ジェイシスの番がアイリちゃんで本当によかったわ。あんな装置を作ることができるなんて、あれに助けられました。サイエンス侯爵夫人は一生許すことはできませんが、夜会などの苦痛がなくなってよかったです」
「それではマーガレット、今後、夜会やお茶会に参加してくれるでしょう」
「ええ、もちろんイーサン様と夜会には参加いたします。お茶会も参加しますわ」
よかった。あの侯爵夫人のせいで夜会やお茶会を欠席することが多かったからのこれからは楽しく参加して欲しい。
「ところでアイリ嬢、そろそろ辺境伯の視察に行く日程を決めるのだが、そちらの用意は大丈夫なのか?いつ行ってもいいのか?アイリ嬢は、学園が休みとなる時期がよかろう。こちらもそのように日程調整する」
一大イベントが待ってました。
「準備は整っております。そうですね、学園が長期休暇の方がルルーシェ様とたくさん遊ぶ予定ですので、その頃がいいかと思います。日程を父の方へ教えてください。あと人数です。国王陛下と他の方の人数と護衛騎士たちの人数をお願いします」
「あら、あなた私も連れて行きますわよね?ルルーシェはアイリちゃんに招待されているけど、カイデールとフェルナンドも何だかこの前アイリちゃんと約束したから行くと楽しそうに話していたのよ。あなた、私だけお留守番ではないですわよね。王太子のギルバートは今回はお留守番でも致し方ないと思うけど、私も連れていってくれるのでしょうね?あなた!」
「伯父上、あまりアイリを困らさないでください。アイリが忙しくなるではないですか。まぁ、今回私も行きますので会える時間はありますが、あまりワガママを言わないでください」
「ジェイシスも行くのか?おお、そうか。私はサウシードのところに視察も兼ねてだから遊びではないぞ。そうだ、カイデールが行くと言っているなら、一緒に視察に同行させれば勉強になるな。遊んでばかりではダメだ。ははは」
カイデール殿下は視察同行となってしまったのかしら。あらら。王族の責務よね。致し方ない。
「それでは、追って来訪する日を伝える。滞在時は、王妃、カイデール、フェルナンドも一緒に行く。そのように手配しておいて欲しい。その後、サウシード辺境伯領へ視察に行く予定だ。よろしく頼む。あと、薄々わかっていると思うが、そなたの兄アレクセイ殿とルルーシェを縁組を進めている。そなた自身はジェイシスの番だ。その実家であるモンテスキュー家だ。それも魔道具開発に力を入れて、すでに筆頭侯爵家になっている。尚且つスタンフォート公爵家と縁続きとなり、アイリ嬢と仲良しだ。これほどいい条件はないと王家としては考えておる。ステファンや奥方にも打診はしている。家族で話し合ってもらうとありがたい」
「は、はい。家族で話をしてみます。私の意見を申し上げますと、縁組という枠に囚われず自然に恋人同士になって欲しいですが、王女という立場では難しいでしょうか。家族と話をしてみます」
「頼むぞ」
もうこれは王命としか言えないわね。ルーはお兄さまのことを前世で好きだったからいいのかなぁと思うけど、肝心のお兄さまね。お兄さまに今まで浮ついた話は聞かないし、女性の影が見えない。これはBなLではないでしょうか?ルーを不幸にしたくない。自然な流れで本当は恋人同士とかになって欲しかった。
「アイリどうした?アレクセイのことか?」
考え事をしていたら、すでに馬車の中だった。
「そうなのです。お兄さまに女性の影が見えないと思って、お兄さまは一体どんな女性が好みなのかしら、と思ったのです。お兄さまはあまり浮ついた話など聞かないので」
「そうだな、政略結婚でうまくいく人もいれば、愛人を作る貴族もいる。貴族の政略結婚は普通に行われていることだ。アレクセイも分かっていると思うよ。それに、番という立場も女性にとっては政略結婚のようなものだと思っている。身分に関係なく、いきなり貴女は番だ、婚姻だとなるわけだから、女性にとっては気持ちが追いつかないこともあるだろう。そこは政略結婚と同じ割り切りかもしれないが。まぁ、我々は本能のまま、愛するのだがな。行きすぎる愛情表現もあるかもしれない。そこは、まぁ、受け入れて欲しい」
番という立場も、政略結婚と言えばそういうものか。お兄さまにもルーにも幸せになって欲しいな。今世のルーには、長生きし、楽しい人生を歩んで欲しい。よし、私がくよくよ考えても仕方がない。
考え事をしていると、ふわっと抱き抱えられ、ジェイシス様の膝の上にいます。
「ずっと考え事をしていて、私の方をそろそろ向いてくれないか。今日は本当にありがとう」
ここで一つ口づけを落とされた。
「アイリのおかげでずっと解決できないと思っていた嫌がらせが解決できた。母上がこれから夜会や茶会に快く参加できる言っていた。あぁ、本当にありがとう。ダメな男たちで面目ない。私たちが言っても、そんなことやっていないの一点張りで権力に物を合わすわけにもいかず歯痒かったのだ。ありがとう、本当にありがとう」
ぎゅうぎゅうに抱きしめられてます。
「作ったのはお父さまとお兄さまなので私は考えだけですよ。すごいのは作ったお父さまとお兄さまです」
「ああ、2人もすごいよ。モンテスキュー家はこれからますます栄えていくな」
「そうですね。ふふふっ、ここだけの話ですが、お母さまのお腹に赤ちゃんがいるのです。女の子がいいなぁと思っているのですよ」
「えっ?そうなのか?大事にしないとな。領地に行く時アグリ様の転移魔法出いけるように手配しよう。その方が良い」
「ありがとうございます。お母さまの体調が心配だったのです。馬車は快適になったからと言っても揺れは少しあるので心配だったのです。高齢出産なの体調管理をしないといけないのです。嬉しい。ありがとうございます、ジェイシス様」
抱きしめ合い口づけを交わしていく。深く口づけされ,見上げればジェイシス様のお顔がある。押し倒されていた?
「アイリが学園を卒業したらと思っていたのだが待てないな。子どもはまだ作らないまでも、私と番って欲しい。ただ、番うとなると私は蜜月休暇を取らないといけないな。アイリの学園が休みとなる時期は私の誕生日がある。一緒に祝って欲しい。そしてアイリが欲しい」
ふぁー、番う、番うとは!きゃー、夜のですよね。いや夜とは限らないか。はわはわ。
蜜月休暇を取るとは、みんなにバレバレですよ?両親にもバレる。恥ずかしいような気がする。
ジェイシス様の誕生日か。お祝いもしてあげたいわね。
受け入れている自分がいる。
「マーガレット夫人、今まですまなかった。君があのような嫌がらせにあっていたなんて、そしてあんなことをしでかすような女がいるなんて思ってもみなかった」
国王陛下はマーガレット様に謝っていた。男は女のそう言った陰湿な部分は見えないし、騙させることも多いのだろう。狡猾な女は沢山いる。
「やっと、やっとマーガレットの悩みが解決してよかったわ。侯爵夫人には私からも言っていたけど、私はそんなことをしておりませんって躱されていたのよ。歯痒い思いだったわ。でも、あの装置はすごいわね。映像?というのかしら、あれが流れて声まで聞こえてきて、すごい装置だったわね。あれもアイリちゃんが考えたのかしら?」
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「ああ、あの装置はすごい。いろいろ活用できるのではないか?ジェイシス、アイリ嬢、あとで詳しく教えて欲しい。しかし、あんな場面を貴族全員に曝け出してしまっては、サイエンス侯爵夫人は社交界でやっていけないだろう」
サイエンス侯爵と離縁後どうなることやら。
「皆さま、ありがとうございます。本当に感謝しきれません。ジェイシスの番がアイリちゃんで本当によかったわ。あんな装置を作ることができるなんて、あれに助けられました。サイエンス侯爵夫人は一生許すことはできませんが、夜会などの苦痛がなくなってよかったです」
「それではマーガレット、今後、夜会やお茶会に参加してくれるでしょう」
「ええ、もちろんイーサン様と夜会には参加いたします。お茶会も参加しますわ」
よかった。あの侯爵夫人のせいで夜会やお茶会を欠席することが多かったからのこれからは楽しく参加して欲しい。
「ところでアイリ嬢、そろそろ辺境伯の視察に行く日程を決めるのだが、そちらの用意は大丈夫なのか?いつ行ってもいいのか?アイリ嬢は、学園が休みとなる時期がよかろう。こちらもそのように日程調整する」
一大イベントが待ってました。
「準備は整っております。そうですね、学園が長期休暇の方がルルーシェ様とたくさん遊ぶ予定ですので、その頃がいいかと思います。日程を父の方へ教えてください。あと人数です。国王陛下と他の方の人数と護衛騎士たちの人数をお願いします」
「あら、あなた私も連れて行きますわよね?ルルーシェはアイリちゃんに招待されているけど、カイデールとフェルナンドも何だかこの前アイリちゃんと約束したから行くと楽しそうに話していたのよ。あなた、私だけお留守番ではないですわよね。王太子のギルバートは今回はお留守番でも致し方ないと思うけど、私も連れていってくれるのでしょうね?あなた!」
「伯父上、あまりアイリを困らさないでください。アイリが忙しくなるではないですか。まぁ、今回私も行きますので会える時間はありますが、あまりワガママを言わないでください」
「ジェイシスも行くのか?おお、そうか。私はサウシードのところに視察も兼ねてだから遊びではないぞ。そうだ、カイデールが行くと言っているなら、一緒に視察に同行させれば勉強になるな。遊んでばかりではダメだ。ははは」
カイデール殿下は視察同行となってしまったのかしら。あらら。王族の責務よね。致し方ない。
「それでは、追って来訪する日を伝える。滞在時は、王妃、カイデール、フェルナンドも一緒に行く。そのように手配しておいて欲しい。その後、サウシード辺境伯領へ視察に行く予定だ。よろしく頼む。あと、薄々わかっていると思うが、そなたの兄アレクセイ殿とルルーシェを縁組を進めている。そなた自身はジェイシスの番だ。その実家であるモンテスキュー家だ。それも魔道具開発に力を入れて、すでに筆頭侯爵家になっている。尚且つスタンフォート公爵家と縁続きとなり、アイリ嬢と仲良しだ。これほどいい条件はないと王家としては考えておる。ステファンや奥方にも打診はしている。家族で話し合ってもらうとありがたい」
「は、はい。家族で話をしてみます。私の意見を申し上げますと、縁組という枠に囚われず自然に恋人同士になって欲しいですが、王女という立場では難しいでしょうか。家族と話をしてみます」
「頼むぞ」
もうこれは王命としか言えないわね。ルーはお兄さまのことを前世で好きだったからいいのかなぁと思うけど、肝心のお兄さまね。お兄さまに今まで浮ついた話は聞かないし、女性の影が見えない。これはBなLではないでしょうか?ルーを不幸にしたくない。自然な流れで本当は恋人同士とかになって欲しかった。
「アイリどうした?アレクセイのことか?」
考え事をしていたら、すでに馬車の中だった。
「そうなのです。お兄さまに女性の影が見えないと思って、お兄さまは一体どんな女性が好みなのかしら、と思ったのです。お兄さまはあまり浮ついた話など聞かないので」
「そうだな、政略結婚でうまくいく人もいれば、愛人を作る貴族もいる。貴族の政略結婚は普通に行われていることだ。アレクセイも分かっていると思うよ。それに、番という立場も女性にとっては政略結婚のようなものだと思っている。身分に関係なく、いきなり貴女は番だ、婚姻だとなるわけだから、女性にとっては気持ちが追いつかないこともあるだろう。そこは政略結婚と同じ割り切りかもしれないが。まぁ、我々は本能のまま、愛するのだがな。行きすぎる愛情表現もあるかもしれない。そこは、まぁ、受け入れて欲しい」
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考え事をしていると、ふわっと抱き抱えられ、ジェイシス様の膝の上にいます。
「ずっと考え事をしていて、私の方をそろそろ向いてくれないか。今日は本当にありがとう」
ここで一つ口づけを落とされた。
「アイリのおかげでずっと解決できないと思っていた嫌がらせが解決できた。母上がこれから夜会や茶会に快く参加できる言っていた。あぁ、本当にありがとう。ダメな男たちで面目ない。私たちが言っても、そんなことやっていないの一点張りで権力に物を合わすわけにもいかず歯痒かったのだ。ありがとう、本当にありがとう」
ぎゅうぎゅうに抱きしめられてます。
「作ったのはお父さまとお兄さまなので私は考えだけですよ。すごいのは作ったお父さまとお兄さまです」
「ああ、2人もすごいよ。モンテスキュー家はこれからますます栄えていくな」
「そうですね。ふふふっ、ここだけの話ですが、お母さまのお腹に赤ちゃんがいるのです。女の子がいいなぁと思っているのですよ」
「えっ?そうなのか?大事にしないとな。領地に行く時アグリ様の転移魔法出いけるように手配しよう。その方が良い」
「ありがとうございます。お母さまの体調が心配だったのです。馬車は快適になったからと言っても揺れは少しあるので心配だったのです。高齢出産なの体調管理をしないといけないのです。嬉しい。ありがとうございます、ジェイシス様」
抱きしめ合い口づけを交わしていく。深く口づけされ,見上げればジェイシス様のお顔がある。押し倒されていた?
「アイリが学園を卒業したらと思っていたのだが待てないな。子どもはまだ作らないまでも、私と番って欲しい。ただ、番うとなると私は蜜月休暇を取らないといけないな。アイリの学園が休みとなる時期は私の誕生日がある。一緒に祝って欲しい。そしてアイリが欲しい」
ふぁー、番う、番うとは!きゃー、夜のですよね。いや夜とは限らないか。はわはわ。
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