【完結】舞雪(作品251226)

菊池昭仁

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最終話

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 運がいいとか悪いとか、私についで言わせてもらえば「運がいい」と言えるだろう。
 確かに私は色んなものを失ったが、それ以上に多くの真理に近づく事が出来た気がする。
 そしてその最たるものが、


   生きている事の奇跡


 人間は計り知れない大いなる力と様々な多くの人たちに支えられて生かされているのだ。
 この世に当たり前など何ひとつない。
 手があり、足がある。目が見えて耳も聞こえ、鼻も効く。
 口から飲食も出来、排泄も出来る。
 会話も出来る。

 そして私は生きている、生かされている。

 ない物を数えるな、今ある物に感謝するのだ。
 あれがない、これが足らないではなく、あれもある、これもあるなのである。


 しあわせとは物ではない。
 しあわせを感じる心なのだ。
 それを養う事なのだ。


私はやっとそれに気づいた。そして最も大切なこと、それは、

   
   愛のあるやさしさ


 なんだということを。


 家族にも沢山の人たちにも迷惑をかけてしまった。
 たとえ地獄の業火に焼かれようと、甘んじて受けよう。


     名も知れず
     咲いて散りゆく
     我が身かな


 素晴らしきかな我が人生。

          『舞雪』完


 
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