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酒屋でマジックバッグ?
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カイザーの頼みで酒屋さんへ。
いいですよ。
行きましょう!
みんなで人混みをぬって酒屋に来た。
ここの酒屋さんは試飲もしているらしい。
この間みたいに良い酒ないかな~~?
おっ! 酒樽が光った!
もしかして!? 鑑定!
【御神酒】
神に供えるお酒。妖精族が造っていて貴重。神にドストライクなお酒。お供えすると何かあるかも。
「こりぇ、かいましゅ」
サチは考える前に口に出していた。
ラズは抱っこしていたサチを床に優しく下ろしてから言った。
「それでは、店主との交渉に行って参ります」
戦う戦士のようにズカズカとラズがカイザーと店主との間に割り込む。
が、気分を悪くするでもなくカイザーがまた、ラズの代わりに値切りをしてくれている。
何度かやり取りをして、店主が参った~! て顔をした後にラズが戻って来た。
少しドヤ顔だ。
サチはそのままラズを見上げる。
仁王立ちしているが、ちんまりとした身体は大きく見せれない。
……かわいい……。
「……サチ様が御所望のお酒は貴重なお酒らしく、金貨1枚と大銀貨3枚です。どうしますか?」
日本円で130万円だ。
だが、サチは迷わない。
少しキリッとした顔つきで言う。
その小さな手の中には金貨1枚と大銀貨3枚がいつの間にか握られていた。
……いや、収納から出したんだけどね。
「かいましゅ。おかにぇでしゅ」
ラズは屈んでサチからお金を受け取る。
「はい、預かりました」
ラズが支払いに行ってくれてる間に、サチはさっさと購入したお酒を収納にしまう。
お金を貰った店主は笑顔でカイザーと話している。
サチが大きな買い物をしたから、またカイザーが得をするかな?
っと、サチは少し首を傾けた。
それを見ていたエレナがプルプルと震えている。
20分ほど待っていると、カイザーと店主が握手した。
交渉が成立したようだ。
店主が酒を何種類も、持ち帰りの小樽に移し変えている。
おお! 沢山買ったなカイザー!
カイザーは小樽に入れられたお酒を自分のマジックバッグに入れて、また店主を驚かせている。
ん? なんかカイザーが店主に詰め寄られているぞ。
あっ、カイザーが逃げて来た!
そしてサチに泣きつく。
「サチ様ぁ、店主がマジックバッグを売って欲しいって言うんですよぉ。どうします?」
店主の剣幕が怖かったようだ。
聖騎士なのに情けない。
ちんまりとしたサチが「仕方ないなぁ」とばかりに腕を組んだ。
……組めて、いない。
「いくりゃでしゅか?」
カイザーはすかさず答える。
「ミスリル貨1枚で」
サチは「うむ」と偉そうに小さく頷く。
「しょれにゃら、じかんていしで、こにょみしぇくりゃいにょ、おおきしゃでしゅね」
噛んでいる。
聞き取りが難しいくらいに、噛んでいるが、偉そうだ。
全て、ラズやカイザーやエレナがサチの噛み噛みの言葉を理解しているから、サチは自分が噛んでいるのを忘れている。
注略:「それなら、時間停止で、この店(酒屋デカい)の、大きさですね(マジックバッグの容量)」
当たり前のように聞き取ったカイザーはサチの気持ちを裏切らない。
「伝えてきます」
カイザーが店主に話しかけて説明すると店主が満面の笑顔になった。
サチは「値段が安かったかな?」と、小首をまた傾げた。
まあ、大した手間では無いのだが。
良い酒も買えたし。
でも、今度商業ギルドに行ってみよう。
物価の調査は大事だ。
あ、店主とカイザーがサチに近づいて来た。
店主はマジックバッグを購入出来ると聞いて舞い上がっているのか、赤ちゃん並みに小さいサチに満面の笑みで話しかけてくる。
……サチが小さすぎて、対比がおかしい。
「やぁ、小さなレディ! 君が売ってくれるのかい?」
一応サチを女性と認めているらしい。
「しょうでしゅ。どんにゃ、ばっぐがいいでしゅか?」
子供もいそうな年齢の店主は、サチの言葉を理解した。
そして、その内容に驚いた!
「えっ! 見た目も希望していいのかい!? それならお金と鞄を持ってくるから待っててくれ!」
店主が慌てて店の奥に消えた。
サチは「お気に入りの鞄でもあるのかな?」と、また首を傾げた。
空気な護衛のエレナの口が決壊しそうだ。
……小さいのに偉そうなサチが可笑しくて。
あっ! 店主が帰ってきた。
手には古ぼけた鞄を持っている。
サチの目の前に来た店主が鞄を大事そうに持って、いきなり語り出した。
「この鞄は妻が買ってくれた物でね。そう高くはないが、お気に入りなんだ。この鞄に似た物はあるかい?」
サチはジッと真面目に鞄を見て、また「うむ」と瞬きした。
……ジッと見すぎてドライアイだ。
サチは天使だが、生きている。
?
……生きている……よね……?
「しょにょかばんを、マジックバッグにできましゅけど、どうしましゅか?」
サチの言葉は店主の胸にダイレクトアタックした!
「えっ! 本当かい! それならしてもらいたい気持ちはあるけれど、この鞄も壊れかけでね。直せればいいんだけども……」
とか言いながらも、店主は期待している顔だ。
……幼児の、サチに。
またしてもサチは大の字に立って胸を張った。
……元から、大の字に立って踏ん張っていたが。
……小さな足で立ち続けるのはバランスが大事なのだ。
「にゃおしぇましゅ、ちかくにくだしゃい」
サチは「鞄をちょーだい」のポーズをした。
店主は大事な鞄をサチにそっと渡す。
鞄を持ってバランスを崩したサチは、そのまま後ろに倒れ……いや、素早くエレナがサポートして、無事に座り込んで鞄を検分している。
皮で出来た丈夫な鞄だったんだろう。
擦り切れて壊れている。
傷や擦り跡なんかに愛着があるといけないから、それはそのままにして壊れた箇所だけサチの能力で直して、不壊をつける。
それから時間停止のこの店くらいの容量のマジックバッグにする。
出来た。
この間15秒。
サチはマジックバッグになった鞄を持ち上げた。
「できましゅた。たしかめてくだしゃい」
信じられない顔で店主は鞄を受け取り、いろいろと確かめた。
マジックバッグにしてもらう金額は『ミスリル貨1枚』。
酒屋の店主には大金だ。
あっ、日本円で1億円ね。
検分を終えた店主は驚きの声を上げた!
「おお、直ってる! 中もマジックバッグだ! ありがとう! はい、お金だよ。落とさないでね」
サチの小さな手に店主は硬貨を乗せてくれた。
いい人だ。
確かめてちゃんと収納にしまう。
ミスリル貨1枚、ちょうどだ。
サチはラズに抱っこされて店を出た。
店主が店先に出て手を振ってお見送りしてくれる。
サチも手を振った。
カイザーが護衛をしながらサチに自分のマジックバッグを渡した。
荷物持ちはサチなので、素早く収納に仕舞う。
「今回もサチ様が酒を買ってくれたから、他の酒が安く買えましたよ。ありがとうございます!」
カイザーがご機嫌だ。
「よかったでしゅね」
ちょっと他人事なサチだ。
「さて、後は何処に行きますか?」
そして歩き出しているのにラズが行き先をサチに聞く。
どこに向かって歩いているのだ?
……無計画で、のんびりとして危機感が無い。
「しょうぎょうぎりゅどに、いきたいでしゅ」
サチは酒屋でマジックバッグの価値が気になっていたので、目的地を商業ギルドにした。
「分かりました。行きましょう」
ラズが当然のように肯定して、カイザーが通行人に商業ギルドの場所を聞くと、方向が少し間違っていたのでカイザーが護衛をしながら先導する。
エレナが最後尾を歩く。
富裕層の通りに出たら人波が無くなった。
ふぅ、一安心。
後は商業ギルドまで一直線だ。(道はわかって無いサチ)
いいですよ。
行きましょう!
みんなで人混みをぬって酒屋に来た。
ここの酒屋さんは試飲もしているらしい。
この間みたいに良い酒ないかな~~?
おっ! 酒樽が光った!
もしかして!? 鑑定!
【御神酒】
神に供えるお酒。妖精族が造っていて貴重。神にドストライクなお酒。お供えすると何かあるかも。
「こりぇ、かいましゅ」
サチは考える前に口に出していた。
ラズは抱っこしていたサチを床に優しく下ろしてから言った。
「それでは、店主との交渉に行って参ります」
戦う戦士のようにズカズカとラズがカイザーと店主との間に割り込む。
が、気分を悪くするでもなくカイザーがまた、ラズの代わりに値切りをしてくれている。
何度かやり取りをして、店主が参った~! て顔をした後にラズが戻って来た。
少しドヤ顔だ。
サチはそのままラズを見上げる。
仁王立ちしているが、ちんまりとした身体は大きく見せれない。
……かわいい……。
「……サチ様が御所望のお酒は貴重なお酒らしく、金貨1枚と大銀貨3枚です。どうしますか?」
日本円で130万円だ。
だが、サチは迷わない。
少しキリッとした顔つきで言う。
その小さな手の中には金貨1枚と大銀貨3枚がいつの間にか握られていた。
……いや、収納から出したんだけどね。
「かいましゅ。おかにぇでしゅ」
ラズは屈んでサチからお金を受け取る。
「はい、預かりました」
ラズが支払いに行ってくれてる間に、サチはさっさと購入したお酒を収納にしまう。
お金を貰った店主は笑顔でカイザーと話している。
サチが大きな買い物をしたから、またカイザーが得をするかな?
っと、サチは少し首を傾けた。
それを見ていたエレナがプルプルと震えている。
20分ほど待っていると、カイザーと店主が握手した。
交渉が成立したようだ。
店主が酒を何種類も、持ち帰りの小樽に移し変えている。
おお! 沢山買ったなカイザー!
カイザーは小樽に入れられたお酒を自分のマジックバッグに入れて、また店主を驚かせている。
ん? なんかカイザーが店主に詰め寄られているぞ。
あっ、カイザーが逃げて来た!
そしてサチに泣きつく。
「サチ様ぁ、店主がマジックバッグを売って欲しいって言うんですよぉ。どうします?」
店主の剣幕が怖かったようだ。
聖騎士なのに情けない。
ちんまりとしたサチが「仕方ないなぁ」とばかりに腕を組んだ。
……組めて、いない。
「いくりゃでしゅか?」
カイザーはすかさず答える。
「ミスリル貨1枚で」
サチは「うむ」と偉そうに小さく頷く。
「しょれにゃら、じかんていしで、こにょみしぇくりゃいにょ、おおきしゃでしゅね」
噛んでいる。
聞き取りが難しいくらいに、噛んでいるが、偉そうだ。
全て、ラズやカイザーやエレナがサチの噛み噛みの言葉を理解しているから、サチは自分が噛んでいるのを忘れている。
注略:「それなら、時間停止で、この店(酒屋デカい)の、大きさですね(マジックバッグの容量)」
当たり前のように聞き取ったカイザーはサチの気持ちを裏切らない。
「伝えてきます」
カイザーが店主に話しかけて説明すると店主が満面の笑顔になった。
サチは「値段が安かったかな?」と、小首をまた傾げた。
まあ、大した手間では無いのだが。
良い酒も買えたし。
でも、今度商業ギルドに行ってみよう。
物価の調査は大事だ。
あ、店主とカイザーがサチに近づいて来た。
店主はマジックバッグを購入出来ると聞いて舞い上がっているのか、赤ちゃん並みに小さいサチに満面の笑みで話しかけてくる。
……サチが小さすぎて、対比がおかしい。
「やぁ、小さなレディ! 君が売ってくれるのかい?」
一応サチを女性と認めているらしい。
「しょうでしゅ。どんにゃ、ばっぐがいいでしゅか?」
子供もいそうな年齢の店主は、サチの言葉を理解した。
そして、その内容に驚いた!
「えっ! 見た目も希望していいのかい!? それならお金と鞄を持ってくるから待っててくれ!」
店主が慌てて店の奥に消えた。
サチは「お気に入りの鞄でもあるのかな?」と、また首を傾げた。
空気な護衛のエレナの口が決壊しそうだ。
……小さいのに偉そうなサチが可笑しくて。
あっ! 店主が帰ってきた。
手には古ぼけた鞄を持っている。
サチの目の前に来た店主が鞄を大事そうに持って、いきなり語り出した。
「この鞄は妻が買ってくれた物でね。そう高くはないが、お気に入りなんだ。この鞄に似た物はあるかい?」
サチはジッと真面目に鞄を見て、また「うむ」と瞬きした。
……ジッと見すぎてドライアイだ。
サチは天使だが、生きている。
?
……生きている……よね……?
「しょにょかばんを、マジックバッグにできましゅけど、どうしましゅか?」
サチの言葉は店主の胸にダイレクトアタックした!
「えっ! 本当かい! それならしてもらいたい気持ちはあるけれど、この鞄も壊れかけでね。直せればいいんだけども……」
とか言いながらも、店主は期待している顔だ。
……幼児の、サチに。
またしてもサチは大の字に立って胸を張った。
……元から、大の字に立って踏ん張っていたが。
……小さな足で立ち続けるのはバランスが大事なのだ。
「にゃおしぇましゅ、ちかくにくだしゃい」
サチは「鞄をちょーだい」のポーズをした。
店主は大事な鞄をサチにそっと渡す。
鞄を持ってバランスを崩したサチは、そのまま後ろに倒れ……いや、素早くエレナがサポートして、無事に座り込んで鞄を検分している。
皮で出来た丈夫な鞄だったんだろう。
擦り切れて壊れている。
傷や擦り跡なんかに愛着があるといけないから、それはそのままにして壊れた箇所だけサチの能力で直して、不壊をつける。
それから時間停止のこの店くらいの容量のマジックバッグにする。
出来た。
この間15秒。
サチはマジックバッグになった鞄を持ち上げた。
「できましゅた。たしかめてくだしゃい」
信じられない顔で店主は鞄を受け取り、いろいろと確かめた。
マジックバッグにしてもらう金額は『ミスリル貨1枚』。
酒屋の店主には大金だ。
あっ、日本円で1億円ね。
検分を終えた店主は驚きの声を上げた!
「おお、直ってる! 中もマジックバッグだ! ありがとう! はい、お金だよ。落とさないでね」
サチの小さな手に店主は硬貨を乗せてくれた。
いい人だ。
確かめてちゃんと収納にしまう。
ミスリル貨1枚、ちょうどだ。
サチはラズに抱っこされて店を出た。
店主が店先に出て手を振ってお見送りしてくれる。
サチも手を振った。
カイザーが護衛をしながらサチに自分のマジックバッグを渡した。
荷物持ちはサチなので、素早く収納に仕舞う。
「今回もサチ様が酒を買ってくれたから、他の酒が安く買えましたよ。ありがとうございます!」
カイザーがご機嫌だ。
「よかったでしゅね」
ちょっと他人事なサチだ。
「さて、後は何処に行きますか?」
そして歩き出しているのにラズが行き先をサチに聞く。
どこに向かって歩いているのだ?
……無計画で、のんびりとして危機感が無い。
「しょうぎょうぎりゅどに、いきたいでしゅ」
サチは酒屋でマジックバッグの価値が気になっていたので、目的地を商業ギルドにした。
「分かりました。行きましょう」
ラズが当然のように肯定して、カイザーが通行人に商業ギルドの場所を聞くと、方向が少し間違っていたのでカイザーが護衛をしながら先導する。
エレナが最後尾を歩く。
富裕層の通りに出たら人波が無くなった。
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