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第2章
勝手な思い込み
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「やらかしたわ……」
ヴィオラは小屋の中で一人落ち込んでいた。昨晩の夕食時もセオドアに告げられた言葉がずっと頭から離れず、意識をセオドアのほうに向けすぎていたせいで、フォークを取り落とすという失態を晒してしまったのだ。
目を細め、眉を僅かにひそめたものの、セオドアは何も言わなかった。それが逆に居たたまれなくて席を立ちたかったが、それもまたマナー違反だ。
料理を味わう余裕もなく、これ以上の失敗を避けるためひたすら黙々と食事を終わらせることに専念した結果、その後は何事もなく終えることができたと思っていた。
だけど今日、朝食にセオドアは現れず一人で朝食を済ませたヴィオラは、昨日の出来事を反芻しては溜息を吐いている。何も言われなかったからといって、夕食での出来事と無関係だとは思えない。
フォークもまともに使えないと呆れられたのかもしれない。
(ヴィーがいれば……)
ずっと傍にいた存在は近くて遠い。お守りのようなぬいぐるみも今はカイルとともにいる。
いつだってヴィーの存在に助けられていたのだと改めて実感するとともに、何とかしなければという気持ちが湧いてきた。
一緒に幸せになろうねと言ったヴィーの笑顔が浮かび、自然と口の端が上がる。
「うん、幸せになるために自分で選んでここに来たのだもの」
レイが娘にならないかと言ってくれて、新しい家族が出来たと思った。セオドアに望まれていないのは悲しいが、できることなら家族になりたい。
貴族らしい振る舞いや教養が身に付けば少しは認めてくれるかもしれない。生まれ育ちはどうしても変えられないけど、公爵家の一員として認めてもらうためには何が必要なのか。
(人に認めてもらうには、ううん、誰かと仲良くなるためにはどうしたら良かったんだっけ?)
両親や村の人たちと良好な関係を築くのを諦め、師匠に引き取られてからもヴィオラは師匠以外の人と積極的に関わらずにいた。仕事を覚え一人でも生きていけることを優先した結果、というのは言い訳だ。
根っこのところでは人を信じることが怖かった。
優しかった両親が掌を返すように嫌悪を浮かべて非難の言葉を浴びせられるのは、幼く柔らかい心に深い傷を残していた。
こんな時こそ前世の記憶が有用だというのに、ヴィーと一緒になって地面に足が付いたような感覚と引き換えに、今はほとんど失われている。
人生は一度きり。ヴィオラがこの世界で生きていくのに本来は不要なものだったのだろう。
(嫌われているのに近づくのは怖いし、お互いにそのほうが良いのだと思っていたけど、話してみないと結局はすれ違ったままだわ。あれ、でもだったら……)
セオドアのことを考えているうちに、何かが引っ掛かった。小さな違和感とこれまで考えていなかった発想にあり得ないと思いながらも、セオドアの言動を思い出す。
「セオドア様は私をアスタン公爵家に迎え入れることに反対している」
これは事実で、本人も明言していることだ。
だけどその理由をセオドアの口から聞いたことはない。
「生まれも育ちも平民だからと思っていたけど、もしかしてそうじゃない?」
レイは自由な気質で、身分を笠に着るような人ではない。そんなレイが引き取って育てた息子が、生まれを理由に公爵家の一員になることを拒否するだろうか。
(それにレイお父様が決めたことを、冷静で生真面目なセオドア様が感情論だけで反対するかしら……?)
不在の間に託されたという理由で一緒に食事を摂ったり、食事の世話をするような人だ。気遣う部分が食に限定されているのは、衣食住のうち他の二つは既に十分に与えられているからだろう。
決してヴィオラが食いしん坊だと思われているのではないと信じたい。
「………私、セオドア様のこと、何も知らないわ」
レイの息子でありアスタン公爵令息――高位貴族だとしか認識しておらず、セオドア自身のことを何も見ようとしていなかった。
嫌われているかもしれないという不安。平民だからといって勝手に萎縮し、誰よりも身分を気にしていたのはヴィオラのほうだ。
セオドアは一度もヴィオラに侮蔑の眼差しを向けることなく、非難や嫌悪の言葉を口にしなかったというのに。
勝手な思い込みで決めつけるなんて、ヴィオラを悪者だと決めつけた村の人たちと変わらない。
「セオドア様に謝ろう」
ヴィオラに足りないのは人と向き合う勇気と覚悟だ。すぐに変われないとしても変わる努力をしていかなければ、ヴィオラを受け入れてくれたレイやカイルに顔向けができない。
勢いよく立ち上がったヴィオラは、そのまま執事の元へと向かった。今日の予定はもう埋まっているかもしれないが、短い時間でも良いから話をする時間が欲しい。
「すみません、ルドルフさんは今どちらに――」
邸に入り、偶然見かけた侍女に声を掛けようとしたヴィオラだったが、彼女の顔に焦りが浮かんでいるのを見て、言葉を呑み込んだ。
「お嬢様、その、大変申し訳ございませんが、今取り込んでいる最中ですので、お部屋にお戻りいただけますでしょうか。ご案内いたします」
何があったのか聞きたかったが、早口に話す侍女の表情に切迫したものを感じ取って、ヴィオラは即座に頷いた。
ほっとした表情の侍女の後に付いて行こうとした時、近くの扉が開く音がして振り向いたのは無意識のことだった。
「………ヴィオラ?」
しまったというように顔を顰めたルドルフの前に、緩く巻かれた艶やかな胡桃色の髪の女性がいた。驚いたように見開かれた瞳はエメラルドのように鮮やかで、何だか嫌な予感がせり上がってくる。
「まあ、こんなに大きくなって。ヴィオラ、会いたかったわ!」
駆け寄ってくる女性にどうしていいか分からずにいると、ヴィオラを背後に庇うように侍女が半歩前に立ってくれた。はしゃいだように笑みを浮かべていた女性は、一転して不満そうに尖った眼差しを向けている。
「ようやく会えた娘との再会を邪魔するなんてひどいわ」
「先ほども申し上げたとおり、彼女の保護者は現在留守にしている。出直していただきたい」
ヴィオラと同じ瞳をした女性は悲しげに眉を下げたが、セオドアはどこか冷ややかな口調で毅然とした態度を崩さない。
その雰囲気から招かれざる客であることが明らかな女性は、ヴィオラを捨てたはずの母親らしい。
何故という言葉だけが頭の中を駆け巡り、言い知れない不安にヴィオラはその場に立ち竦むばかりだった。
ヴィオラは小屋の中で一人落ち込んでいた。昨晩の夕食時もセオドアに告げられた言葉がずっと頭から離れず、意識をセオドアのほうに向けすぎていたせいで、フォークを取り落とすという失態を晒してしまったのだ。
目を細め、眉を僅かにひそめたものの、セオドアは何も言わなかった。それが逆に居たたまれなくて席を立ちたかったが、それもまたマナー違反だ。
料理を味わう余裕もなく、これ以上の失敗を避けるためひたすら黙々と食事を終わらせることに専念した結果、その後は何事もなく終えることができたと思っていた。
だけど今日、朝食にセオドアは現れず一人で朝食を済ませたヴィオラは、昨日の出来事を反芻しては溜息を吐いている。何も言われなかったからといって、夕食での出来事と無関係だとは思えない。
フォークもまともに使えないと呆れられたのかもしれない。
(ヴィーがいれば……)
ずっと傍にいた存在は近くて遠い。お守りのようなぬいぐるみも今はカイルとともにいる。
いつだってヴィーの存在に助けられていたのだと改めて実感するとともに、何とかしなければという気持ちが湧いてきた。
一緒に幸せになろうねと言ったヴィーの笑顔が浮かび、自然と口の端が上がる。
「うん、幸せになるために自分で選んでここに来たのだもの」
レイが娘にならないかと言ってくれて、新しい家族が出来たと思った。セオドアに望まれていないのは悲しいが、できることなら家族になりたい。
貴族らしい振る舞いや教養が身に付けば少しは認めてくれるかもしれない。生まれ育ちはどうしても変えられないけど、公爵家の一員として認めてもらうためには何が必要なのか。
(人に認めてもらうには、ううん、誰かと仲良くなるためにはどうしたら良かったんだっけ?)
両親や村の人たちと良好な関係を築くのを諦め、師匠に引き取られてからもヴィオラは師匠以外の人と積極的に関わらずにいた。仕事を覚え一人でも生きていけることを優先した結果、というのは言い訳だ。
根っこのところでは人を信じることが怖かった。
優しかった両親が掌を返すように嫌悪を浮かべて非難の言葉を浴びせられるのは、幼く柔らかい心に深い傷を残していた。
こんな時こそ前世の記憶が有用だというのに、ヴィーと一緒になって地面に足が付いたような感覚と引き換えに、今はほとんど失われている。
人生は一度きり。ヴィオラがこの世界で生きていくのに本来は不要なものだったのだろう。
(嫌われているのに近づくのは怖いし、お互いにそのほうが良いのだと思っていたけど、話してみないと結局はすれ違ったままだわ。あれ、でもだったら……)
セオドアのことを考えているうちに、何かが引っ掛かった。小さな違和感とこれまで考えていなかった発想にあり得ないと思いながらも、セオドアの言動を思い出す。
「セオドア様は私をアスタン公爵家に迎え入れることに反対している」
これは事実で、本人も明言していることだ。
だけどその理由をセオドアの口から聞いたことはない。
「生まれも育ちも平民だからと思っていたけど、もしかしてそうじゃない?」
レイは自由な気質で、身分を笠に着るような人ではない。そんなレイが引き取って育てた息子が、生まれを理由に公爵家の一員になることを拒否するだろうか。
(それにレイお父様が決めたことを、冷静で生真面目なセオドア様が感情論だけで反対するかしら……?)
不在の間に託されたという理由で一緒に食事を摂ったり、食事の世話をするような人だ。気遣う部分が食に限定されているのは、衣食住のうち他の二つは既に十分に与えられているからだろう。
決してヴィオラが食いしん坊だと思われているのではないと信じたい。
「………私、セオドア様のこと、何も知らないわ」
レイの息子でありアスタン公爵令息――高位貴族だとしか認識しておらず、セオドア自身のことを何も見ようとしていなかった。
嫌われているかもしれないという不安。平民だからといって勝手に萎縮し、誰よりも身分を気にしていたのはヴィオラのほうだ。
セオドアは一度もヴィオラに侮蔑の眼差しを向けることなく、非難や嫌悪の言葉を口にしなかったというのに。
勝手な思い込みで決めつけるなんて、ヴィオラを悪者だと決めつけた村の人たちと変わらない。
「セオドア様に謝ろう」
ヴィオラに足りないのは人と向き合う勇気と覚悟だ。すぐに変われないとしても変わる努力をしていかなければ、ヴィオラを受け入れてくれたレイやカイルに顔向けができない。
勢いよく立ち上がったヴィオラは、そのまま執事の元へと向かった。今日の予定はもう埋まっているかもしれないが、短い時間でも良いから話をする時間が欲しい。
「すみません、ルドルフさんは今どちらに――」
邸に入り、偶然見かけた侍女に声を掛けようとしたヴィオラだったが、彼女の顔に焦りが浮かんでいるのを見て、言葉を呑み込んだ。
「お嬢様、その、大変申し訳ございませんが、今取り込んでいる最中ですので、お部屋にお戻りいただけますでしょうか。ご案内いたします」
何があったのか聞きたかったが、早口に話す侍女の表情に切迫したものを感じ取って、ヴィオラは即座に頷いた。
ほっとした表情の侍女の後に付いて行こうとした時、近くの扉が開く音がして振り向いたのは無意識のことだった。
「………ヴィオラ?」
しまったというように顔を顰めたルドルフの前に、緩く巻かれた艶やかな胡桃色の髪の女性がいた。驚いたように見開かれた瞳はエメラルドのように鮮やかで、何だか嫌な予感がせり上がってくる。
「まあ、こんなに大きくなって。ヴィオラ、会いたかったわ!」
駆け寄ってくる女性にどうしていいか分からずにいると、ヴィオラを背後に庇うように侍女が半歩前に立ってくれた。はしゃいだように笑みを浮かべていた女性は、一転して不満そうに尖った眼差しを向けている。
「ようやく会えた娘との再会を邪魔するなんてひどいわ」
「先ほども申し上げたとおり、彼女の保護者は現在留守にしている。出直していただきたい」
ヴィオラと同じ瞳をした女性は悲しげに眉を下げたが、セオドアはどこか冷ややかな口調で毅然とした態度を崩さない。
その雰囲気から招かれざる客であることが明らかな女性は、ヴィオラを捨てたはずの母親らしい。
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