深刻な女神パワー不足によりチートスキルを貰えず転移した俺だが、そのおかげで敵からマークされなかった

ぐうのすけ

文字の大きさ
15 / 113
投資の基本は節約と自己投資だよな

死霊部隊の襲来

しおりを挟む
 うさぎ族のパーティーの最中、俺のステータスに女神からのメッセージが届く。
『魔将とデーモン、死霊部隊が街に来るから今日は城に泊って』

 王にこの事を伝えると王は急いで城に戻っていった。
 更に経験値投資の契約をしているうさぎ族が急いで集まり、経験値投資の契約を解除する。

「私も一緒に戦うです!」
「俺も戦う!」
「俺も俺も!」

「駄目だ、皆は自分の身を守って欲しい。レベル10じゃ無駄死にする!」
 実際にはレベル10は弱くはない。
 だが、うさぎ族の強みは生産力にあり、戦う事ではない。
 戦うとしてももっと強くなってからだ。

 この王都のネックは生産力の低さだ。
 うさぎ族の犠牲を出すのは悪手だ。
 俺は街の中央にある王城へと向かった。

 王城に着くと勇者パーティーが目に入るが何故か全員離れて立っている。
 夜が始まり空が黒く染まると兵士が大急ぎで叫びながら城に入ってきた、

「死霊部隊の大軍が王城に迫りつつあります!」
 辺りが騒がしくなり剣戟の音が飛び交う。
 始まったか。

「は!俺一人で倒してやるよ!もうお前らはパーティーじゃねーんだ!足を引っ張るなよ!」

 賢者リンが馬鹿にするように笑う。
「どうぞご自由に」

 聖騎士イツキは2人を無視するように死霊部隊と闘う為前線に向かって行った。

 なんだ?喧嘩してパーティーを解散したのか?
 3人とも癖が強くて協調性が無いから、そうなっても不思議じゃないか。

 本格的に戦闘が始まり、血の匂いがする。

 勇者・賢者・聖騎士が外に出て死霊部隊と闘うが、周りの兵士は3人から距離を取る。
 そういえば勇者が兵士長をぼこぼこにしたんだったな。
 それと奴らは兵士を巻き込んで大技を使いかねない。

 俺も前に出ようとするが勇者の放った斬撃が飛んでくる。
 ほら危ない!

 俺は反射的にステップを踏んで後ろに下がった。
 後ろから声が聞こえる。

「王城に死霊部隊が突入してきたああ!」
 俺は勇者たちの元を離れ、悲鳴の聞こえた王城の内部に走り出す。



 声の方向に走ると多くの兵が倒れている。
 兵士長グレスが血を流しながら息を荒くする。
 完全に魔物に包囲されている。
 やられるのは時間の問題だった。
「ぐ!戦えるのはすでに私一人か!」

 広間に戦える者はグレスのみで、孤立していた。
 俺はスケルトンを蹴り飛ばす。

 吹き飛んだスケルトンは後ろに居た魔物にぶつかり分解するように砕け霧のように消える。

 グレスが驚愕する。
「な!君は一体!君は投資家のはずだ!その力はなんだ!その強さはなんだ!?」

 俺はグレスにポーションを投げて渡す。
「話は後にしてくれ」

 俺は全力で魔物を掴んで投げ飛ばす。
 魔物は柱に当たって柱を破壊する。

 俺は魔物を縫うように走り、近くにいる魔物を殴っていく。
 魔物が倒れ、霧のように消えると魔石が地面に落ちた。
 俺は何度も魔物を殴って倒していく。



「ばかな!この大量の魔物を全滅させるというのか!」
 グレスが叫んだ。

 広間にいるすべての魔物を倒すと、俺はストレージから大量のポーションを取り出した。
「これをみんなに飲ませてくれ!早く!」

 時は一刻を争う。
 処置が遅れるほど生存率は低くなっていく。
 俺とグレスは無言で倒れた兵士にポーションを飲ませる。



 幸い死者は少なく、多くの者が助かった。

「君は、その力は一体?」
「俺の戦闘力は100だ。だがこの事は誰にも言わないでくれ。この事は女神と一部の者しか知らない」

 グレスがごくりと喉を鳴らす。
「君の、英雄の考えか?」
 俺は頷く。

「だが、王にだけは真実を伝える事を許して欲しい!王を裏切るような行為をしたくない!」
 グレスが頭を下げる。

「分かった。だが、噂が広まらないようにして欲しい。魔将にばれれば俺が殺されて終わるだろう」

「世界が……終わる。ジュン殿に世界の命運がかかっている」
 グレスが呟いた。
 そこまでは言ってない。
 だがその認識のままでもいいだろう。

 俺が立ち去ろうとすると、グレスが声をかけてきた。
「待ってくれ!この余ったポーションを持って行って欲しい」

「それは、うさぎ族からの寄付だ」
「君からではなくか?」
「うさぎ族からの寄付だ。うさぎ族が目の前に居たら同じことをしただろう。それにこのポーションはすべてうさぎ族が作った」

「うさぎ族の勢いが増しているのは感じていた。だが最弱と呼ばれるうさぎ族がこんな大量のポーションを作ったというのか!君たちは裏で一体何を!いや、聞かないでおこう」

 俺はその場を立ち去った。



しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

昔義妹だった女の子が通い妻になって矯正してくる件

マサタカ
青春
 俺には昔、義妹がいた。仲が良くて、目に入れても痛くないくらいのかわいい女の子だった。 あれから数年経って大学生になった俺は友人・先輩と楽しく過ごし、それなりに充実した日々を送ってる。   そんなある日、偶然元義妹と再会してしまう。 「久しぶりですね、兄さん」 義妹は見た目や性格、何より俺への態度。全てが変わってしまっていた。そして、俺の生活が爛れてるって言って押しかけて来るようになってしまい・・・・・・。  ただでさえ再会したことと変わってしまったこと、そして過去にあったことで接し方に困っているのに成長した元義妹にドギマギさせられてるのに。 「矯正します」 「それがなにか関係あります? 今のあなたと」  冷たい視線は俺の過去を思い出させて、罪悪感を募らせていく。それでも、義妹とまた会えて嬉しくて。    今の俺たちの関係って義兄弟? それとも元家族? 赤の他人? ノベルアッププラスでも公開。

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について

のびすけ。
恋愛
春から一人暮らしを始めた大学一年生、天城コウは――ただの一般人だった。 だが、再会した義妹・ひよりのひと言で、そんな日常は吹き飛ぶ。 「お兄ちゃんにしか頼めないの、私の“中の人”になって!」 ひよりはフォロワー20万人超えの人気Vtuber《ひよこまる♪》。 だが突然の喉の不調で、配信ができなくなったらしい。 その代役に選ばれたのが、イケボだけが取り柄のコウ――つまり俺!? 仕方なく始めた“妹の中の人”としての活動だったが、 「え、ひよこまるの声、なんか色っぽくない!?」 「中の人、彼氏か?」 視聴者の反応は想定外。まさかのバズり現象が発生!? しかも、ひよりはそのまま「兄妹ユニット結成♡」を言い出して―― 同居、配信、秘密の関係……って、これほぼ恋人同棲じゃん!? 「お兄ちゃんの声、独り占めしたいのに……他の女と絡まないでよっ!」 代役から始まる、妹と秘密の“中の人”Vライフ×甘々ハーレムラブコメ、ここに開幕!

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

幼馴染が家出したので、僕と同居生活することになったのだが。

四乃森ゆいな
青春
とある事情で一人暮らしをしている僕──和泉湊はある日、幼馴染でクラスメイト、更には『女神様』と崇められている美少女、真城美桜を拾うことに……? どうやら何か事情があるらしく、頑なに喋ろうとしない美桜。普段は無愛想で、人との距離感が異常に遠い彼女だが、何故か僕にだけは世話焼きになり……挙句には、 「私と同棲してください!」 「要求が増えてますよ!」 意味のわからない同棲宣言をされてしまう。 とりあえず同居するという形で、居候することになった美桜は、家事から僕の宿題を見たりと、高校生らしい生活をしていくこととなる。 中学生の頃から疎遠気味だったために、空いていた互いの時間が徐々に埋まっていき、お互いに知らない自分を曝け出していく中──女神様は何でもない『日常』を、僕の隣で歩んでいく。 無愛想だけど僕にだけ本性をみせる女神様 × ワケあり陰キャぼっちの幼馴染が送る、半同棲な同居生活ラブコメ。

隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする

夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】 主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。 そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。 「え?私たち、付き合ってますよね?」 なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。 「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】かつて憧れた陰キャ美少女が、陽キャ美少女になって転校してきた。

エース皇命
青春
 高校でボッチ陰キャを極めているカズは、中学の頃、ある陰キャ少女に憧れていた。実は元々陽キャだったカズは、陰キャ少女の清衣(すい)の持つ、独特な雰囲気とボッチを楽しんでいる様子に感銘を受け、高校で陰キャデビューすることを決意したのだった。  そして高校2年の春。ひとりの美少女転校生がやってきた。  最初は雰囲気が違いすぎてわからなかったが、自己紹介でなんとその美少女は清衣であるということに気づく。  陽キャから陰キャになった主人公カズと、陰キャから陽キャになった清衣。  以前とはまったく違うキャラになってしまった2人の間に、どんなラブコメが待っているのだろうか。 ※小説家になろう、カクヨムでも公開しています。 ※表紙にはAI生成画像を使用しています。

処理中です...