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ドクダミの花言葉は「自己犠牲」
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待ちに待った日曜日
目指すべき場所はメンズオタクの聖地秋葉原である。
朝早くに起き趣味の世界へいざ行かんとすべく玄関を威勢よく飛び出したのだが……
「蒼汰さんはこれから秋葉原ですか?一応今日はマンションの部屋案内をしようと思っていたのですが」
威勢よく玄関を飛び出したのだが…
「蒼汰さん、朝食は食べていませんよね。いくら好きな事とはいえ朝食の抜くのは身体に悪いですよ」
威勢よく玄関に飛び出したのだが生態系ピラミッドの頂点系女子こと甘夏さんが餌を求めて待ち構えていたらしい。
朝方で昨日のようなラフな格好とは違い今日はおめかしをしている。
春にピッタリな淡い桃色のワンピースは甘夏さんの大きな胸を強調させずにシルエットを隠すような格好にも関わらず、甘夏さんの独特の色香が妙な色っぽさを醸し出していた。
「あ、甘夏さんおはよう。ごめんね。マンションの紹介は後で書類にして送ってもらうだけでいいからじゃあね」
しかし、俺には2次元が待っている!
3次元の色香に惑わされている暇は無いのだ。
スタスタと甘夏さんの前を通り過ぎようとしたのだが…
「なんで甘夏さんはついて来ているのかな?」
「それはもちろん蒼汰さんと朝食をご一緒するためですよ?」
同じエレベーターの前までついて来たので質問をすると
なんでそんなこと聞くの?という感じで首を可愛らしく傾げていた。
「なんで俺が甘夏さんと朝食を食べる必要があるの?」
「私が蒼汰さんに朝食を食べてもらいたいからです」
「ちゃんと食べるからついてこないでくれる?」
「ダメです!昨日回収されましたけど盗聴器で聞いていましたよ、お財布があんまり入ってない時点で蒼汰さんはATMの空く9時ぐらいにお金を下ろしたら秋葉原で遊んでからお昼ご飯のルートに違いありません」
「なんで僕のことをそんな詳しく調べているのかな?」
探偵を雇うにしても時系列がおかしすぎる。
聞き込みのよる調査も無しに悪しからずだが明らかに傾向を言っていることから俺の移動時間などを知っているということになる。
これは聞き込みだけでは不可能に近い。
「それはお父さんが調べた際に色々教えてもらったんですよ」
「へえ、それ個人情報保護法違反だよね」
「か、家族だから大丈夫です!」
普段攻め手な甘夏さんを攻めていくのは楽しく感じる。(健全少年の育成のために作者は尽力していますが不適切な表現技法がございましたらお伝えください)
楽しくは感じるがあまり自分には合ってないように感じるのでこの辺りで辞めることにした。
「はあ、もういいよ。朝食はマックでも良いなら行くよ」
「はい!」
今にも萎みそうな表情からパァっと花を咲かせるような表情に切り替わり腕を組んできた。
「何故腕を組む必要があるのかな?」
「お金は私が払いますのでそれの報酬という形で腕を組ませてもらってるだけですよ」
蒼汰にとっては偉く高い等価交換のような気もしたが気にしないことにした。
なぜなら甘夏さんが狂喜に憑りつかれたような強制的に快楽を宿すような目で無く自然なただそこに咲いた野花のようだったからだ。
「今日は、楽しそうだね」
「————……え?」
気が付いたらそんな言葉を呟いていた。
もちろん先ほど考えていたことも起因しているのだろうがそれだけではないだろう。
今まで貼り付けたようにも感じる感謝を表しているような笑顔ではなく年相応の春菊さんと一緒に居た時のような自然な表情、それに不覚にもひとめぼれしてしまったのかもしれないと思うほどの感情の高ぶりに
「いつもと違って良い顔してるよ」
「あ、あれ……あれれれ?嬉しい、嬉しくて堪らない筈なんです。蒼汰さんにそう言われて取っても満たされてます。それなのにそれなのに涙が止まりません!」
乗り行くエレベーターで涙をボロボロと流していく甘夏さん。
もうすぐ地上に辿り着くためとりあえずハンカチを渡す蒼汰だったが、蒼汰も甘夏さんがどうして泣いているのかはわからなかった。
「とりあえず裏口から行こうか、場所はわかる?」
「はい゛」
このままハンカチで拭いてるとはいえ泣いたまま人目の付く正面エントランスから出るのは不味いと思い甘夏さんに裏口から行くように勧める。
裏口に回り外に出た時甘夏さんは泣き止んだのか僕に話しかけてきた。
「蒼汰さん、あの花は?」
甘夏さんは指さす先には季節外れに咲いている花、ドクダミがあった。
「あれはドクダミだよ。花言葉は「野生」「白い追憶」「自己犠牲」、繁殖力が高くてそこら中に生えて匂いがきついのとその葉っぱ十の薬にもなると言われてることから民間の万能薬とも言われて重宝されてきた草だよ」
「そうなんですか、その話を聞いてわかった気がします。私、ドクダミみたいな花に成ろうとしたんですね」
「?」
イマイチ要領がつかめなかった蒼汰だが甘夏さんは蒼汰の腕をより強く抱きしめ言葉を続ける。
「私は誰もが成れる存在で
誰もが印象を持ってくれる存在で
誰よりも自分を大切にするよりも他人を大切にしたかった存在に
成りたかったんだと思います。」
勇気を踏みしめるように彼女は言った。
「けど私は、もうドクダミのようになりたいとは思いません。私はタンポポのようになりたいです」
「タンポポ?」
「そうです。あなたが育てようとしたニホンタンポポのように今までの自分から旅立って蒼汰さんに幸福を授けたいです」
これは今までのような身勝手な言葉でなく、単純な願い。
「そっかそれなら俺は2次元の方が好きだから、甘夏さんがそれを超えられるようにしないとね」
キッカケは小さな小さな傷かもしれない。
しかしその傷はいずれ輝かしい花々の美しさに勝るかもしれない傷、否、研磨を始めるキッカケになったのだった。
ダイヤモンドの原石は掘り当て磨かれなければ美しさを得ることはない。
だが、すでに掘り起こされたダイヤモンドはただ周りの石が剥がれ落ちていくのを待つだけだということを蒼汰は知らない
目指すべき場所はメンズオタクの聖地秋葉原である。
朝早くに起き趣味の世界へいざ行かんとすべく玄関を威勢よく飛び出したのだが……
「蒼汰さんはこれから秋葉原ですか?一応今日はマンションの部屋案内をしようと思っていたのですが」
威勢よく玄関を飛び出したのだが…
「蒼汰さん、朝食は食べていませんよね。いくら好きな事とはいえ朝食の抜くのは身体に悪いですよ」
威勢よく玄関に飛び出したのだが生態系ピラミッドの頂点系女子こと甘夏さんが餌を求めて待ち構えていたらしい。
朝方で昨日のようなラフな格好とは違い今日はおめかしをしている。
春にピッタリな淡い桃色のワンピースは甘夏さんの大きな胸を強調させずにシルエットを隠すような格好にも関わらず、甘夏さんの独特の色香が妙な色っぽさを醸し出していた。
「あ、甘夏さんおはよう。ごめんね。マンションの紹介は後で書類にして送ってもらうだけでいいからじゃあね」
しかし、俺には2次元が待っている!
3次元の色香に惑わされている暇は無いのだ。
スタスタと甘夏さんの前を通り過ぎようとしたのだが…
「なんで甘夏さんはついて来ているのかな?」
「それはもちろん蒼汰さんと朝食をご一緒するためですよ?」
同じエレベーターの前までついて来たので質問をすると
なんでそんなこと聞くの?という感じで首を可愛らしく傾げていた。
「なんで俺が甘夏さんと朝食を食べる必要があるの?」
「私が蒼汰さんに朝食を食べてもらいたいからです」
「ちゃんと食べるからついてこないでくれる?」
「ダメです!昨日回収されましたけど盗聴器で聞いていましたよ、お財布があんまり入ってない時点で蒼汰さんはATMの空く9時ぐらいにお金を下ろしたら秋葉原で遊んでからお昼ご飯のルートに違いありません」
「なんで僕のことをそんな詳しく調べているのかな?」
探偵を雇うにしても時系列がおかしすぎる。
聞き込みのよる調査も無しに悪しからずだが明らかに傾向を言っていることから俺の移動時間などを知っているということになる。
これは聞き込みだけでは不可能に近い。
「それはお父さんが調べた際に色々教えてもらったんですよ」
「へえ、それ個人情報保護法違反だよね」
「か、家族だから大丈夫です!」
普段攻め手な甘夏さんを攻めていくのは楽しく感じる。(健全少年の育成のために作者は尽力していますが不適切な表現技法がございましたらお伝えください)
楽しくは感じるがあまり自分には合ってないように感じるのでこの辺りで辞めることにした。
「はあ、もういいよ。朝食はマックでも良いなら行くよ」
「はい!」
今にも萎みそうな表情からパァっと花を咲かせるような表情に切り替わり腕を組んできた。
「何故腕を組む必要があるのかな?」
「お金は私が払いますのでそれの報酬という形で腕を組ませてもらってるだけですよ」
蒼汰にとっては偉く高い等価交換のような気もしたが気にしないことにした。
なぜなら甘夏さんが狂喜に憑りつかれたような強制的に快楽を宿すような目で無く自然なただそこに咲いた野花のようだったからだ。
「今日は、楽しそうだね」
「————……え?」
気が付いたらそんな言葉を呟いていた。
もちろん先ほど考えていたことも起因しているのだろうがそれだけではないだろう。
今まで貼り付けたようにも感じる感謝を表しているような笑顔ではなく年相応の春菊さんと一緒に居た時のような自然な表情、それに不覚にもひとめぼれしてしまったのかもしれないと思うほどの感情の高ぶりに
「いつもと違って良い顔してるよ」
「あ、あれ……あれれれ?嬉しい、嬉しくて堪らない筈なんです。蒼汰さんにそう言われて取っても満たされてます。それなのにそれなのに涙が止まりません!」
乗り行くエレベーターで涙をボロボロと流していく甘夏さん。
もうすぐ地上に辿り着くためとりあえずハンカチを渡す蒼汰だったが、蒼汰も甘夏さんがどうして泣いているのかはわからなかった。
「とりあえず裏口から行こうか、場所はわかる?」
「はい゛」
このままハンカチで拭いてるとはいえ泣いたまま人目の付く正面エントランスから出るのは不味いと思い甘夏さんに裏口から行くように勧める。
裏口に回り外に出た時甘夏さんは泣き止んだのか僕に話しかけてきた。
「蒼汰さん、あの花は?」
甘夏さんは指さす先には季節外れに咲いている花、ドクダミがあった。
「あれはドクダミだよ。花言葉は「野生」「白い追憶」「自己犠牲」、繁殖力が高くてそこら中に生えて匂いがきついのとその葉っぱ十の薬にもなると言われてることから民間の万能薬とも言われて重宝されてきた草だよ」
「そうなんですか、その話を聞いてわかった気がします。私、ドクダミみたいな花に成ろうとしたんですね」
「?」
イマイチ要領がつかめなかった蒼汰だが甘夏さんは蒼汰の腕をより強く抱きしめ言葉を続ける。
「私は誰もが成れる存在で
誰もが印象を持ってくれる存在で
誰よりも自分を大切にするよりも他人を大切にしたかった存在に
成りたかったんだと思います。」
勇気を踏みしめるように彼女は言った。
「けど私は、もうドクダミのようになりたいとは思いません。私はタンポポのようになりたいです」
「タンポポ?」
「そうです。あなたが育てようとしたニホンタンポポのように今までの自分から旅立って蒼汰さんに幸福を授けたいです」
これは今までのような身勝手な言葉でなく、単純な願い。
「そっかそれなら俺は2次元の方が好きだから、甘夏さんがそれを超えられるようにしないとね」
キッカケは小さな小さな傷かもしれない。
しかしその傷はいずれ輝かしい花々の美しさに勝るかもしれない傷、否、研磨を始めるキッカケになったのだった。
ダイヤモンドの原石は掘り当て磨かれなければ美しさを得ることはない。
だが、すでに掘り起こされたダイヤモンドはただ周りの石が剥がれ落ちていくのを待つだけだということを蒼汰は知らない
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