黙示録戦争後に残された世界でたった一人冷凍睡眠から蘇ったオレが超科学のチート人工知能の超美女とともに文芸復興を目指す物語。

あっちゅまん

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幕間1

第46話 幕間1 『各国の動きその2』

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※世界国家・概略図



 『七雄国』が一国である『世界樹共和国』、通称『エルフ国』には、その中を流れる川によって分断された鉄の森ヤルンヴィド、ホッドミーミルの森、ヒーシの森、メメント森がある。

 『エルフ国』は貿易立国であり、各国と貿易で栄えていて、その主な相手国は『法・皇国』、『南北・帝国』、『龍国』、『馬国』、『ヴァン国』、それにバビロン地方だ。

 商才のあるネイチャメリカ種族や、ノヴァステカ種族などが今やその隆盛を極めているが、『ユグドラシルの十長老』と呼ばれる十種族のエルフ王たちが治めている。



 かつて『海王国』と『エルフ国』の大戦争、『エルフカイマキア(森水争乱)』の際には、この『ユグドラシルの十長老』たちがそれぞれの種族を率いて戦った。
レッドキャップ種族もこの戦いでは名のある種族であったが、月日が流れ、いまやこの十人の長老たちが権勢を振るっていた。

 ヒーシの森の中に巨大な大木、世界樹ユグドラシルが天を衝くほどの高さでそびえ立っており、その樹の天の一番上に天上都市オメヨカンがある。

 その天上都市オメヨカンでは、音楽、歌、踊りが絶え間なく行われ、また綺麗な美しい鳥(極楽鳥など)が飛び、永久的な喜びの場所と言われている。



 天上都市オメヨカンに住む『ユグドラシルの十長老』のひとりであるオメテオトル。

 彼は神の中の神『万物の主』と崇められている。

 彼は魔力爆発の波動を感知した後、すぐさまもうひとりのネイチャメリカ種族の長老トラロックの住む、洞窟へと向かった。

 「おーい。トラロックの。おるかい?」

 「おお。オメテオトルの。さきほどの爆発のことじゃな?」

 そう答えたトラロックは、大きな両眼と牙が特徴的である。

 「そうだ。察しが早くて助かるわい。あれは、ホッドミーミルの森じゃな。」

 「うむ。まさにまさに。」



 「また・・・。戦・・・であるかの?」

 「まだわからんて。それより、おぬしの娘、ほら、なんて言ったかの? あの近くの街で商売しておったろ?」

 「ああ。チコメコアトルとシロネンじゃな。」

 「そうそう。」



 「使いを遣って、探りを入れてもらえんかの?」

 「おお。それは名案じゃの。」

 「それにしても他の『ユグドラシルの長老』たちにも連絡を取る必要があるかの。」

 「そうじゃの。事の次第ではわからんの。じゃが、伝達はしておいたほうがよかろうて。」

 「じゃな。」



 二人のエルフの長老は、この後、久々の再会を祝して、三日三晩、呑んだくれるのだが、それはまた別のお話である―。


 ◇◇◇◇




 『七雄国』のひとつ、『シュラロード帝国』の南部は、「大いなる日輪」と呼ばれる将軍、マハー・ヴァイローチャナ征魔大将軍がその支配権を確立し、幕府を開いている。

 その『南部幕府』の首都、穢土(えど)の街は、非常ににぎやかで、人口も多く、数千万人は暮らしている。

 その穢土の街の本丸、穢土城の天守閣にて、ヴァイローチャナ将軍は幕府の政務を執り行っていた。



 「何ごとか・・・? 騒々しいことが起きておるな。」

 その執政を行う機関・中台八葉院のメンバーのひとりであるラトナケートゥが答える。

 「外法の世界は騒がしいもの・・・でございますが、今回のはひときわ騒がしいものでございますな。」

 「魔界・・・のしわざか?」

 「はて・・・。方角は『エルフ国』・・・あるいは、バビロン地方と推定されますが、いかがでございましょうな。」



 ヴァイローチャナ将軍は、少し考えてから、指示をした。

 「東方面軍団の指揮官マンジュシュリーに調査報告をさせよ!」

 「は! さっそく! では、失礼つかまつる。」

 そう言って、さっさとラトナケートゥは出ていった。

 「足軽よのぉ。ラトナケートゥのやつは。 ・・・って、あっ! 今のシャレじゃないよ? 

 つか、ラトナケートゥって中台八葉院の胎蔵五将軍のひとりだよ? ジョークだよ。ジョーク!」

 周囲の将軍たちの視線が痛いのか、必死で言い訳する征魔大将軍であった―。




 ◇◇◇◇




 『七雄国』が一国である龍の国『龍自由連盟』は、レムリア大陸のはるか空にある浮遊大陸『マゴニア大陸』にある。

 その首都ニビル・シティの雲海湾の真ん中にある『天空城ラピュタリチス』。

 そこに住まうのは龍族の王・アヌである。

 8種存在する八大龍王の一龍、アヌは考え事をしていた。

 アヌは魔力の異常な増幅とともに爆発があった波動を感知したため、警戒の色を強める。



 「アヌ龍王様。魔力爆発の異常な波動を感知いたしました。」

 天才魔学者エンキがそう報告してきたのだ。

 エンキはアヌの先妻ティアマトとの子である。

 ティアマトは八大龍王の一龍である。

 「うむ。魔力感知機に頼らずとも、感じられるくらい大きい波動であったな。」

 「魔力値は魔力砲レベルの値を感知致しております。」



 「なに!? それほどの値か? 戦争の準備が必要であるか・・・。これは。」

 現在、『龍国』の首相を務めているエンリルが反応した。

 「それはまだ早計であるかと思われます。」

 エンキが答える。



 「先日の飛空ゴーレムの件もございましょう?」

 アヌの現在の妃であるキ婦人がそこで口をはさんできた。

 「結局、あのゴーレムを差し向けてきた相手は不明であったな・・・。」

 「ええ。そのとおりです。我が魔学部門でも解析不能でございました。」

 エンキがアヌ龍王の質問に、すかさず答える。




 「父上! では、調査隊を派遣いたしましょう!」

 エンリル首相は、アヌとアヌの妃・キ婦人の子である。

 「エンリルの申すとおりだな。では、調査隊の選別はエンリルに任せよう。」

 アヌも同意した。



 「では、『星の戦士団』の中から何名か選抜して、爆心地付近の街『円柱都市イラム』に向かわせましょう。」

 「そうだな。タロエルに任せてみるか。あやつもそろそろ何か仕事を任せてもよいじゃろ。」

 「では、お供にレオネルとアストラエルの兄弟をつけましょう。」

 「うむ。それがいいの。では、早速、三人を呼べ。」

 「はい。了解しました。」



 エンリルはいそいそと龍王の間から出ていった。

 「あ! エンリル! 待ちなさい! 母も一緒に参りますよ。」

 エンリルについて、キ婦人も出ていった。



 後に残ったアヌにエンキが語りかける―。

 「エンリル様も頼もしくなりましたな。父上。」

 「ああ。エンキ。おまえもよくエンリルを支えてくれておる。感謝するぞ。」

 「いえ。私の忠誠は父上とともにありますゆえ。・・・それに、私は気ままに研究しているのが幸せなのです。」

 「おまえは、欲がないの。」




 エンキとエンリルは異母兄弟で、エンキのほうが兄に当たる。

 だが、龍王アヌはその後継者を兄のエンキではなく、弟のエンリルを選んだのだ。

 エンキはだが、そのことに固執していない様子で、魔学の研究に没頭していたのだ。

 エンキはその知識、賢さから天才と言われるほどの才を見せていた。




 こうして、龍王の命を受けた『星の戦士団』のタロエル、レオネル、アストラエルの三戦士が『円柱都市イラム』へ向かったのだった―。



~続く~


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