過酷な場所で生き抜く為に──食物連鎖の頂点が巨大モンスターの世界で死ぬ気で生き抜きます

こーぷ

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第6章

157話 職人探し 2

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 俺達は今日も今日とてスリングショットを作る為に武器職人を探す。
 朝起きて荷物を纏めていると声を掛けられた。その人物は雨季の為足止めを食らっていた時に休憩所に居た商人達で、その中にはピタの姿もあった。
 どうやら休憩所を出発してからいくつかの村に寄ってここに来たとの事だ。

「アトスさん、無事にドワーフの村に着いた様ですね」
「あぁ。ピタが最後に教えてくれた情報通りだったよ。ありがとう」
「いえいえ、これだけでは足りない程の恩を受けましたので」
「大袈裟だろ。ピタ達は何しに?」

 どうやら、ピタや商人達は武器や防具を仕入れに来たらしい。

「おや? ロピさん元気ありませんね」
「んー? 人間族の商人さんか……」
「どうかされましたか?」
「私の最強武器作れないって言われた……」

 俺はピタに昨日の出来事を説明した。

「なるほど……。ロピさんの技の威力を見れば逆に作りたいと殺到しそうですがね」

 ピタは何やら考える様に手を顎に添える。

「分かりました。ロピさんの武器の良さが分からないドワーフでは無くて他の種族に頼みましょう」
「他種族?」

 ロピは首を傾げる。

「えぇ。多くは無いですがここには武器職人になりたくて他の種族も職人として来るんですよ」

 成る程。武器を作る場所の最高峰となっているココで修行や技術を盗む為に来る者も多いって事か。

 ピタに良い情報を貰ったので早速行く事にしてみる。

「ふっふっふ」
「ど、どうしたんだよ?」

 何故かピタを始め他の商人達は不敵に笑っている。

「どれ程大きな獲物を逃したのか、気付いた時のドワーフ達の反応が今から楽しみですよ」

 ピタ達商人は何故か大声で笑っているが俺達は何の事か分からない為首を傾げるだけであった。

「それではアトスさん私達はこの辺で」
「良い情報ありがとうな」
「商人さん達ありがとうー!!」
「いえいえ、それと楽しみにしていて下さい」

 最後の最後まで不敵に笑い、何か企んでいる様な表情で商人達は村の中に入って行く。

「なんなんだ?」
「なんか怪しかったよねー」
「何か企んでいる感じでした」
「ほっほっほ。皆さんとてもあくどい顔をされてましたな」

 まぁ、気にしないでいいか。俺達は他種族がやっている店を見つける為に昨日に引き続き、出店の様に並んでいる道を進む。
 ピタの話だと村の入り口から遠い程人気の無い店があると聞いたので、恐らく多種族の店は奥だと思われる。

「ロピはドワーフが作らないでもいいのか?」
「やる気のある人なら種族は気にしないよー」
「良い人に出会えればいいね」
「チルちゃんも一緒に探してね」
「うん!」
「素晴らしき姉妹仲ですな」

 長い一本道を進み続ける。

「大分歩いたが、まだまだあるな」
「こんなに奥にあったらお客さん来なそうだよね」
「ですが、奥に行けば行くほど値段も安くなるそうですよ?」
「俺達からしたら助かるが……」

 そして更に歩き続けると、店の亭主がドワーフで無く多種族になって来た。

「ここら辺からドワーフじゃ無くなったな」
「そうだねー!」
「ふむ、とりあえずここらで探して見ますか?」

 俺達三人はロピの方を向く。

「うーん、どうせなら一番奥まで行ってみよう!」

 ロピの言葉で俺達は一番奥の店まで行き、入る事にした。店構えなどを見ると、やはり入り口付近にあった店と比べてボロかったり小さかったりする。

「すみませーん!」

 ロピの声に一人のエルフが反応する。

「はいはい。材料の無理な売付けは間に合っていますよー」

 こちらに向かって来たのはなんとエルフであった!

 オォー!! この世界に転生してからずっと会いたかった種族だ!

 エルフはメガネを掛けており髪の毛はボサボサであったが、しなやかで線の細い身体は芸術品と比べても遜色が無いだろう。やはりエルフは前世の知識同様、とても美人であった。

 そして俺は鼻の下を伸ばしながら、ついニヤつきながらエルフの顔から足までを見つめてしまった。

「イテッ!?」

 脇腹から鋭い痛みがあったので見てみるとチルとロピが両脇腹を抓っていた。

「二人共痛いから離してくれると嬉しいな……」
「「……」」
「ほっほっほ。アトス殿は色男ですな」

 エルフは状況が掴めないのか固まっている。

「貴方達はどちら様ですか?」
「実はこの子の武器を作って欲しくて」
「お客様でしたか!?」

 メガネの奥にある眠そうな瞳がいきなり開眼する。

「お客様だとは気付かず失礼致しました。さぁさぁこちらに座って下さい」

 エルフは直ぐに椅子を四つ用意して俺達を座らす。

「それで武器ですね。どの様な武器を? あぁ!? そういえば名乗っていませんでしたね、私はトラクと申します。」

 とても興奮しているのか、トラクと名乗ったエルフは早口で話す。
 俺達はそれぞれ自己紹介をした。

「アトスさん、ロピさん、チルさん、リガスさんですね。よろしくお願いします」

 髪はボサボサだが、一つ一つの所作が美しい……。

「!?」

 俺は何か危険を察して直ぐに脇を守る!
 すると、ロピとチルの手が丁度脇腹を抓る所だった。
 あぶねぇ……。

「惜しいー」
「残念です」

 な、なんて恐ろしい子達だ……。

「ほっほっほ。アトス殿も男ですからなしょうがありませんな」
「?」

 唯一エルフのトラクだけが分からないでいる。

 いかんいかん、エルフと会えた感動でついつい見つめてしまう。ここにはロピの武器を作って貰う為に来たんだし、しっかりしないとな!

 それから俺達はトラクにスリングショットについて説明する。
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